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📖凪良ワールド💞💐

『365+1』

田舎町の小さな美容室で綾野は病弱な母の代わりに顔見知りの常連客を相手にシザーを振るっていた。

四年前、綾野はヘアスタイリストとして、恋人の紺とともに東京での新しい生活を始めるはずだった。
が、母の発作入院を機にそれは、叶わぬ夢となった。

自分が決めたことではあったが、東京で、華やかな世界に身を置く紺から最先端のファッション情報を聞くうちに
自分の平凡に流れて行く毎日が情けなく、恋人としても紺には物足りない存在なのではないかと、猜疑心に刈られていた。

SNSでトップモデル美山が紺と一緒の自撮りをあげているのをみて、愕然とする。
冴えない田舎町で埋もれて行く自分と会えば体ばかりを求めてくる紺にとうとう別れをつげる綾野。

綾野にとって紺は初めての恋で、初めての恋人で、つまり初めての失恋だった。

そんなとき、先輩の久保田から「一緒にモードフェスに出ないか」との誘いがかかる…‼️

一方、紺は選ばれた者だけが、生き残ることが出来る厳しいファッション業界の洗礼をうけ自分の力の無さに絶望していた。
そんな紺でも綾野だけが、いつも黙って受け止めてくれる。田舎に帰れば、争いもない心乱されることのない癒しをもらえる。


そうたかをくくっていた紺に綾野からの突然の別れ宣告。

「俺らしいってなんだ…?」

すれ違う綾野と紺。
あまりにも、言葉が足りないのに
「こんなこと聞いたら紺に飽きられる」と言葉を飲み込んでしまう綾野と「黙っていてもわかってくれる」と、悩みやリストラを打ち明けられない紺。

この辺りは、すべての恋人達が、絶対一度は陥る問題だよね…💦

人は口に出さないと絶対わかり合えない。

わかっているのに、恥ずかしくて、見栄張って心の中で自己完結してしまう。わっかるなあ~💦


恋愛と同時進行で夢と現実の狭間で揺れるふたりの心情✨青春まっただ中と言いたいけれど、夢と現実で揺れるのはいくつになってもあるあるだと思う。

何年も続けてきた仕事でも、ふと、このままで良いのかな?
私ってこんなことしたかったっけ?
と、昔見ていた夢に思いを馳せたり…。

いろんな意味で深い‼️
そして、挑戦する事、自分を信じることをもう一度振り返らせてくれた物語。


見処はなんと言っても、美山と紺と綾野が、鉢合わせするバトル💔シーン👍️

お互い言いたいことの半分もくちに出せない紺と綾野に持ち前の毒舌でバッサリ‼️

「バッカじゃないの?あんたら似た者同士、仕方ないよ。
もう、気がすんだし、かーえろ」

歯に衣着せぬものいいで、紺のふがいなさを切りつける
「自分勝手なご主人様待ってるの、犬ぐらいだよ!」
そんな美山も自分の過去と紺を重ねている様子。

悩めるお年頃なのだ。
そこは『愛しのいばら姫』を読んでね❤️

オススメ~❤️✨💐

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