🎩BLワールド備忘録⚔️アニメ編🏹『魔道祖師』Part②3話～7話【前塵編】

墨香銅臭著

中国オンライン小説サイト「晋江文学城」2015年10月～2016年3月連載

第一期 十五話【前塵編】

第二期 八話 【羨雲編】

第三期 十二話  【完結編】（未放送）

⚔️第三話～第七話

「一月経った。明日からもう来てやんないぞ」
「望むところだ」
「あれ？ほんとは寂しい癖に」
「…くだらない！」
「なんだよ、また、それか？もっと違う言葉はないのか？」
「非常にくだらない」
「あは、すごい❗️付け足してくれたんだ🎵ありがとな。お礼にこれ、贈り物だ」ヒラヒラと一枚の紙を見せる魏無羨。窓辺に背筋を伸ばして座り、本を読む藍忘機の姿。
「そんな絵を描く暇があったら清書をしろ」
「だから、もう終わったって。ほら、見ろよ、かっわいいだろ？」良く見ると藍忘機の頭には大きな花が描かれていた。
「バカにするな！」
「あれ？また、怒っちゃった？機嫌直せよ」
「くだらない」背をむけて、先ほどの本を開く藍忘機。が、そこには、絡み合う男女の姿。
「…‼️」弾かれたように本を落とす。
「ハハハハハハ！」笑い転げる魏無羨。
「君って人は…‼️」
「俺？おれは男だけど？なに？」
怒りが爆発する藍忘機、風宮図を粉々にして、避塵を突き付けた！

2話のラストで、魏無羨が『20年前の雲深不知処での座学の頃を回想する』という設定で物語は始まります。当時15歳という、思春期真っ只中の魏無羨と藍忘機の出会い。正反対の性格で会えばケンカというじれったくも微笑ましいふたりのやり取りと、彼らを取り巻く級友たちの、遊びにも格技にも全力でぶつかる、若さが瑞々しく描かれます😃

しかし、その頃岐山温氏の勢力は絶大な権力を誇示し、他の四大生家を圧倒していました。そのやり口は横暴で残虐、気にくわなけば力づくで抑え込み、破滅に追いやるというもの。四大生家は辟易しながらも温家の統治に従わざるを得ない状況でした。そんな中で、若き修士たちが参加した百家清談会の弓比べの結果が思わぬ方向に事を導いてゆきます。

⚔️登場人物《前塵編》

【魏無羨ウェン・ウーシェン】名：魏嬰ウェン･イン      号：夷陵老祖いりょうろうそcv木村良平。
本作の主人公。天真爛漫でおせっかいでイタズラ好き。座学では、掟破りの常習犯。霊力や剣術、武術は他に追随を許さない。発明家で様々な法具を考えるのが得意。

【藍忘機ラン・ワンジー】名：藍湛ラン・ジャン       号：含光君がんこうくんcv立花慎之介。
本作のもうひとりの主人公。姑蘇藍氏の第二の公子。真面目で寡黙。藍氏の掟を固く守り品行方正で厳しい信念を持つ。座学では生徒の中では浮いた存在。

【江晩吟ジャン・ワンイン】名：江澄ジャン・チョン      号：三毒聖手さんどくせいしゅcv緑川光。
雲夢江氏の長男。魏無羨とは兄弟のように育つが、何かと比べられるため魏無羨にはライバル心を持っている。後に雲夢江氏の宗主となる。

【金子軒ジン・ズーシュエン】cv赤羽根健治。
蘭陵金氏の宗主の嫡男。江澄の姉、江厭離の婚約者。座学では魏無羨とぶつかることが多く、それがキッカケで魏無羨は停学となり座学を去る。後の金凌ジン・リンの父。

【聶懐桑ニエ・ホワイサン】cv花江夏樹。
清河聶氏の次男。座学では霊力や武術には疎いが趣味には強い。珍しいもの好きで風宮図や呪術本などを集めている。武器は持たず扇子を愛用している。後に清河聶氏の宗主となる。

【温琼林ウェン・チョンリン】   名：温寧ウェン・ニン   
 号：鬼将軍cv島崎信長
百家清談会の弓比べで魏無羨にその腕前を認められたことから、後に江澄と魏無羨を助ける。温家ではあるが、姉と共に心優しい。死後は魏無羨の操る最強の屍『鬼将軍』となる

【蘇渉スー・ショウ】cvこばたけまさふみ。
姑蘇藍氏の外門の門下生で、霊力や武術も弱く大概にして藍忘機兄弟に助けられている。後に秩陵蘇氏の宗主となる。

【江厭離ジャン・イエンリー】cv早見沙織
魏無羨と江澄の姉。金子軒の許嫁。

【江楓眠ジャン・フォンミエン】CV浜田賢二
雲夢江氏の宗主で江澄の父。魏無羨の両親と旧知の中であることから彼らが没後、魏無羨を引き取り育てた。

【虞紫鳶ユー・ズーユエン】CV本田貴子
江澄の母。江楓眠が魏無羨ばかりひいきするのが気に入らない。魏無羨には辛くあたる。元は修士であり、門下生には厳しい。武器として紫電ズデンという指輪を持っている。

【藍曦臣ラン・シーチェン】名：藍渙ラン・ホワン
  号：沢蕪君   cv森川智之
藍忘機の兄。ふたりが揃えば藍の双璧と言われる。姿はそっくりだが、性格は藍忘機とは違い人当たりが良く常に優しい。藍忘機の気持ちがわかる唯一の存在。

【藍啓仁ラン・チーレン】cv酒巻光宏
藍曦臣と藍忘機の叔父。皆に『藍じじい』と呼ばれている。座学の師範で彼にかかればどんな愚人も一年で仙師になれると評判。厳格で頑固だが、ふたりの甥をこよなく愛している。そのため、魏無羨が藍忘機に良からぬ影響を及ぼしかねないと目の敵にしている。

【金光善ジン・グァンシャン】CV
蘭陵金氏の宗主。女ぐせが悪く至るところに庶子がいる。ことなかれ主義で温氏に睨まれる事を避けようする。

【聶明玦ニエ・ミンジュエ】
号：赤鋒尊せきほうそんCV白熊寛嗣     
聶懐桑の兄。清河聶氏の宗主。感情が激しく曲がったことが許せない、温家を的視している。

【温若寒ウェン・ルオハン】cv三宅健太
岐山温氏の宗主。圧倒的な勢力を持ち、五代生家の頂点に立ち、冷酷無比で地下殿という拷問の部屋を持っている

【温晁ウェン・チャオ】CV吉野裕行
岐山温氏の宗主の末息子。父に負けず劣らず残忍で傲慢、目立ちたがり。人の手柄を平気で奪うことを当然としている。

⚔️用語

◆仙門百家せんもんひゃっか
屍を退治する術や霊力を持つ仙士を生業とする士族。大小あるなかでも五代生家である岐山温氏、姑蘇藍氏、蘭陵金氏、清河聶氏、雲夢江氏が統率している。

◆雲深不知処うんちんふちしょ
姑蘇藍氏の仙府で、各生家の門弟が座学にやってくる。師範は藍啓仁ラン・チーレンで、彼にかかればどんな愚人も礼儀正しい修士となると言われている。魏無羨を除いて。

◆蓮花塢れんかう
雲夢江氏の仙府。魏無羨と江澄の実家がある。河や湖が多く蓮畑が美しい。夏には蓮の花托に美味な実がなる。

◆不夜天ふやてん
岐山温氏の仙府。温若行が仙督（最高責任者）であるため、百家清談会がこの土地で行われる。

◆禁言術きんげんじゅつ
藍氏の術。口が開かなくなり、言葉を発することが出来ない。

◆金丹きんたん
修行によって霊力や剣術、武術などを極めた者にだけ出来る魂。これを失うと廃人となってしまう。

◆戒尺かいしゃく
掟破りの懲罰に使う固くて長い木の板。

◆水行苑すいこうえん
湖自体が怨霊となり獲物を欲し、人や船を引き込むようになること。

◆問霊もんれい
藍氏に伝わる秘技。法具を用いて邪宗の魂と対話し、怨念の原因をさぐる術。

◆共情きょうじょう
魏無羨の術。邪宗に自分の体に乗り移らせ怨念の原因を探る術。

◆仙剣せんけん
修士や仙士が持つ剣。剣自体が魂を持ち主にのみ霊力を発揮する。

◆御剣ぎょけん
剣に乗って飛行する術。

◆道侶どうりょ仙はんr
修行の世界での伴侶、夫婦。

◆悪詛痕あくそこん
邪宗が獲物に対してつける呪い印。呪いが強ければ体中に広がり、命を奪うこともある。

◆千瘡百孔せんそうひゃっこう
呪いの術。皮膚に小判状の穴が広がり、酷くなると内臓が破壊される。呪いを解くには呪った者が解くか死ぬしかない。

⚔️ここがポイント

①藍啓仁ラン・チーレンの厳しい座学に退屈して悪さばかりの魏無羨。質問を浴びせられると意外にもスラスラと聡明さを発揮します。
邪宗を治める方法を聞かれた魏無羨は「無理に治めなくても、刺激して傀儡にすれば兵力の足しになる」と提示します。
この方法は裏を返せば邪宗を操る『鬼道』の事。藍啓仁ラン・チーレンは正道に有らず❗️と厳しく批判します。
この閃きが後に夷陵老祖いりょうろうそとなるきっかけともいえそうです。

②更には魏無羨は後の法具となるちょっとしたヒントを口にしています。「邪宗の気配を示す羅針盤みたいなのがあれば楽なのに」これは蘇ったあとの魏無羨が使っている『風邪盤』です。

③そして、凶悪な邪宗と対峙した時、魏無羨は無意識の中でその怨念に支配されそうになります。これは後に『共情』と言われる術のキッカケです。
自分の体を媒体にして怨霊の原因を探るもので、藍忘機が琴で行う『問霊』と似ています。が、これはかなり危険な術で、ともすれば 邪宗に取りつかれて戻れなくなるからです。
これを制御できるか否か。夷陵老祖いりょうろうそとなった魏無羨が一番こだわった点です。

④もうひとつ忘れてはならないのは、級友たちの存在です。意外な人物が物語のキーパーソンになっているので見逃さないでくださいね‼️

🐰ここはBLでしょ❗️

破天荒な魏無羨の行動に対してどこまでも厳格に掟を守り抜こうとする藍忘機。共に霊力も剣術も最高のふたりだけど、精神的にはまだまだお子ちゃまの思春期。
魏無羨は頑なな藍忘機をからかうのが楽しくて仕方ない。好きな子にチョッカイを出す男子小学生そのもの。嫌がって避けようすればするほど振り向かせたくてウズウズ。藍忘機は振り回されまいとますます殻を固くする。箱入りお嬢様よろしくつい冷たく当たってしまう。

そんなふたりが一月もの間同じ部屋で過ごすんだから、芽生えないはずがないのです。
禁言術をかけられながらも、その日の清書を終えた魏無羨がおとなしく黙っているはずがありません。きっと、実家の蓮畑の話や雉の捕り方やら、面白おかしくベラベラと話続けるに決まってます。藍忘機は冷たく無視しながらも、実はとても興味があるのです。

ここで、ちょこっと原作の種あかしですが、藍兄弟のお母さんは訳あってふたりと離れて暮らしていましたが、月に一度だけ会うことが許されました。そして、いつもむっつりと黙っている藍忘機をお母さんはコロコロとからかうのが大好きだったのです。
兄の藍曦臣は｢忘機という子は、からかえばからかうほど黙りこんで、ますます表情も硬くなってしまう。でも…彼がそれを待ちわびていたことを私は知っている。｣と語っています。藍忘機は、もしかしたらその頃に思いを馳せたのではないでしょうか。

それを裏付ける証拠は藍曦臣は忘機に｢江の一番弟子(魏無羨のこと)に来てほしそうにしている。｣と微笑んでいること。彼だけは忘機の心がよめるのです。

そして、この座学で興味深いエピソードが語られます。姑蘇藍氏の創始者『藍安の足跡四景』です。
【彼は寺の出身で少年の頃から高僧と呼ばれ、成人してからは楽師となり、修行の途中で運命の人と出会い、道侶(共に修行する伴侶)として藍家の基盤を作りあげた。そして、仙侶(道侶の敬称)が他界したあとは、一途に仙侶のみを思い寺に戻り生涯を終えた。】

これは魏無羨が消滅したあと実に13年も一途に思いを貫いた藍忘機の行動と重なります。だって、ともすれば一生戻ってこないかもしれなかったんですから❗️

まだ、いまのところ段階では淡い恋心でしかないですが、更に決定付ける事件前が…⁉️

今後の展開に目が離せません‼️

タイトル未設定

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タイトル未設定

魔道祖師

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