📖凪良ワールド🌌🌠
『恋愛前夜』
「北斗七星…。」
トキオを救い出した夜。
一緒に寝るのが旅行みたい、
とはしゃいでいるナツメにトキオが呟いた。
ナツメの左肩にあるホクロが北斗七星の形をしている。
「へー、知らなかった」
不意に、北斗七星にトキオがキスをした…。ナツメはなんだか不思議な気持ちになった。
山間の小さな☀️✨市営団地。トキオとナツメはお隣同士。
共に母子家庭と父子家庭で一人っ子同士。
「情操教育上、一緒にご飯を食べる」という親の言い付けがキッカケで学校意外ではいつも一緒。
兄弟でも親友でもないけど、誰よりもお互いのことは、口に出さなくてもわかりあえる唯一無二の存在だ。
トキオは漫画家になるのが夢だ。
スケッチブックにはたくさんのナツメがいた。
泣きべそのナツメ。拗ねてツンと口をとんがらせているナツメ。
笑っているナツメ。
その大切な絵をトキオの父が破ってトキオを殴った時、大人たちが誰も目を伏せていたのにナツメだけは立ち向かってくれた。
「今日は俺んちに連れて帰るから!」その日トキオはナツメの左肩にキスをした。
それが、どんな意味をもつのか、まだ、ナツメにはわからなかった。
高校に上がってからは一匹狼のトキオと違ってナツメのまわりには学生特有の恋愛問題で騒がしかった。
茶髪で端正な顔だちのナツメは女の子からの誘いが絶えない。
クラスのリーダー格の秋元は目当ての女子がナツメに傾いたことを根にもち、視聴覚室監禁事件を起こす。ナツメを助ける為に秋元を殴り倒したトキオが、退学する事態に…‼️
トキオは退学して東京に行くと言い出して…!‼️
✨✨✨✨
幼なじみから恋への発展は男女の場合でもシフトチェンジが難しい。
ましてや男同士のふたりならなおさら。大切な気持ちイコール恋?友情?
トキオの中に芽生えた恋とナツメの中の友情よりも深い感情。
どちらにも揺れるもどかしいメトロノーム。
互いの気持ちをわかりあうことはできるのか?
そして、ふたりの未来とは?
さまざまなハードルがふたりを阻む。
🍰🍤💕
今回のサプライズはそのハードルのひとつとして登場する超売れっ子漫画家の小嶺ヤコ先生❤️
彼女(実は彼)の存在がどっちつかずのふたりをかき回し物語のターニングポイントに‼️
ヤコ先生は「求愛前夜」と「おやすみなさい、また明日」にも登場してるので、そちらも読んでね🎵
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