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北欧ひとり旅②: 『森のサウナ』で学ぶ本当の心地よさ。
フィンランドの森にある湖のスモークサウナに、初めて足を踏み入れた。その瞬間は私にとって、思いがけない深い気づきと心のリセットをもたらすものとなった。
大袈裟。ではないのだ。
日本では、相変わらずバタバタと慌ただしい日常を送る30代の私。
忙しいアピールではなく、せっかちがゆえの真実。
そんな私が、フィンランドのスモークサウナで感じたのは、ゆったりとした時の流れ、現地の人々の心に染みる優しさ、そして自然と共存する感覚よ心地よさである。
なんの制約もない空間でスモークされながら、自分自身を解放することの大切さを学んだ。
そんな、私的な人生の最高体験について今日は触れてみたい。
念願の【森のサウナ】日本では味わえない体験があった
フィンランドへ旅立つ前、私の頭には
「フィンランド=サウナ」
というシンプルなイメージがあった。
フィンランドの人口は約550万人に対し、サウナの数は300万以上と言われている。ほとんどの家庭にサウナがあるのが普通なんだとか。
ここでサウナの違いを述べて起きたい。
日本のサウナは、どこも清潔で、きちんとしたスペースが整っている。だが、フィンランドのサウナはそうではない。もっとトラディショナルな感じなのだ。
森の中にポツンと建てられた木の小屋、それがスモークサウナだった。
湖畔にぽつんと佇む大小2つのサウナは、なんとも素朴で味わい深い。
日本でいう、田舎の海の家と海的なやつ。
更衣室こそ男女別だが、貴重品ロッカー(小)と、トイレとシャワーがそれぞれひとつずつ。
いそいそと準備をし、いざサウナのドアを開けると、そこは別世界。
真っ暗闇にともしび程度の光。そしてスモークの香りが漂う、時間が止まったような空気。
次第に、蒸気と煙が体にじんわりとしみ込んでくる。ここは、現地の老若男女が集う場所で、みんなが当たり前のように一緒に汗を流している。その空間に身を置くと、なぜか心が自然とほぐれていくようだった。
温度が下がると、だれかがロウリュウをする。その瞬間にみんな『ふぅ〜』と下を向く(灼熱で目がやられる。)の繰り返し。
サウナ小屋の中での体験
フィンランド語はもちろんのこと、英語ですらたいして話せない私。
しかし、サウナの中の現地民たちは、そんな私にも親切に声をかけてくれる。たとえば、完全に玄人っぽい老婆がロウリュをかけまくった後のこと。
「熱くなったら下においで」笑
と、優しく教えてくれるフィンランド人男性。
ロウリュの直後は鬼暑で、目もあけてられない。そんな同じ体験をしているからか、何気ないやり取りだけで、なぜか安心感を感じてしまう。言葉が完全に通じなくても、笑顔やジェスチャーだけで何かが伝わるのだ。
しかも暑さで弱ってるから、優しさが染みる。
サウナ小屋が狭いのもあるが、その中にいるフィンランド人たちは、どこか大きく見える。
実際に彼らの体は大きいのだけど、単に体のサイズだけではなく、その心の大きさが相まって、一層寛大に見えるのだ。
混み合うサウナ小屋でもさりげなく相手を思いやる姿勢が、まるで体から溢れているよう。
そんな寛大さに包まれながら、私はフィンランド人たちとの距離感が一気に縮まっていくのを感じた。
自然の中で、自分を解放する感覚
サウナで蒸されに蒸され、十分に熱くなったら、今度は湖へドボン。
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人生初、湖ドボン体験。
冷たい湖の水が体をシャキッとさせると同時に、私はすぐに気づいた。
、、、足がつかない。
人並みに泳げることは泳げるが、焦りがよぎったその時、
「こっちなら足がつくよ!」
と、また別のフィンランド人の男性が笑顔で教えてくれた。(ジェスチャー9割。)
言われるがまま、湖の浅い場所までゆっくりと移動してみると、確かに足が底に届いた。その瞬間、その場にいる現地民たちと不思議な通じ合いを感じた。
たのしい。
湖に浮かび、森の中で自由に泳いでは浮かび、、、次第に心が解放されていく感覚を味わった。湖に反射する太陽の光がキラキラと輝き、その光景に包まれながら、私は何度もサウナと湖の間を行き来していた。
あっという間に7セット。
※10セットやると昇天らしい。
![](https://assets.st-note.com/img/1724735620814-y6T4z1E8nr.jpg?width=1200)
フィンランドのサウナ文化に学ぶ、本当の心地よさ
混み合うサウナで1番感じたこと。それは、
誰も急がないし、場所取りをしようとする人もいない。
混んで座れなかったら、立って楽しそうに話してる。場所が空いても、男性は女性のために空けてあげる。
そんなフィンランド人の穏やかな振る舞いに触れながら、私は思った。
日本では、何かにつけて「早くしなきゃ」とせかされる場面が多い。観光地に行けば「混む前に」と焦り、常に時間に追われてしまう。
しかし、フィンランドのサウナでは、そのような感覚は一切なかった。
みんなが譲り合い、静かにその時間を共有し、ただその場に身を置いている。
フィンランドのサウナで過ごす時間は、私にとって心地よさそのものだった。
森も、湖、人も、みんな寛大。
心と体がほぐれ、自然と調和することで、
何かに焦ったり、急いだりしていると見過ごし、感じることの出来ない『大切な事』
を実感できたのだ。
帰国後も、この感覚を大切にしたい。少しゆっくりとしたペースで、自分自身を許しながら日々を過ごしてみたいと思った。
今回の旅、学びが深くて、またシリーズで続きます!笑
では、また^^
#夏の1コマ
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