また会いたくなる存在。
先日、祖母が92歳の誕生日を迎えた。
本当は、直接会ってお祝いしたいけれど、東北の地方に住む祖母に会いに行くのはなかなか難しい。
毎年、プレゼントと電話でのお祝いが定番になっている。
プレゼント選びの難しさ
そんな今年もまた、プレゼント選びに悩んだ。毎年誕生日間近になると、二つ上の姉と難しさを共感する。(ネタ切れもいいとこ。)
おしゃれな祖母は、ちょっとした近所の人とのやり取りですらファッションチェックを怠らない。
そんな今年は悩みに悩んで、年始に行った旅行の写真を切り張りしたメッセージカードと、健康維持のための運動グッズを贈ることにした。(一応、理学療法士として笑)
これなら祖母も楽しんでくれるはずと期待を込めて。
電話のタイミング、入浴時間との攻防
そして昨日、いよいよ誕生日の電話をかけることに。
しかし、私の仕事が朝から晩まで詰まっていて、タイミングを見つけるのが一苦労だった。祖母の夜のルーティンは決まっている。
このスケジュールの中で電話できるのは20時以降だけ。でも私の都合上、どうしても19時から20時の間しか時間が取れなかった。
しかし、ここで問題なのが「お風呂タイム」。
祖母は昔からなぜか、電話が鳴るとその応対を最優先する性である。
お風呂の最中でも受話器が鳴ると、裸のまま出てきてしまう。
ギリギリまで粘って、19時半過ぎに電話をかけた。すると、ワンコールで
「電話したか?」
とすぐに出る祖母。(したよ、今!)と心の中で笑いながら、今年も無事に誕生日のお祝いを伝えることができた。
祖母の楽しそうな声
電話口では、プレゼントが届いた時のことを細かく話してくれた。宅配トラックが家の前に止まった瞬間から、荷物を受け取るまでの一部始終を興奮気味に語る祖母。その様子から、喜びが伝わる。
「みたことないトラックが止まっててね」「ポストに入れようとごちゃごちゃやってたんだけど、入らなかったみたいで」など、臨場感あふれる話に心が和む。
そんな様子を聞いているだけで、私も心がほっこりする。
一人暮らしの祖母には不安もあるけれど、電話越しに「元気にやってるから大丈夫だ」と聞くと、自然と私も頑張ろうと思える。
散々話して、電話を切った後も、心が温かい。こんな存在、なかなかいない。
また会いたくなる、存在
電話を切った後、いつも「会いたいなぁ」とふと思う。
直接顔を見て話したいけれど、距離や忙しさを言い訳にしてしまう自分がいる。だけど、電話一本でこんなにも温かい気持ちになれるなら、これからもこの時間だけでも大事にしていきたい。
来年も、再来年も、こうやってプレゼントに悩みながら、電話のタイミングを考えながら、お祝いを続けていくんだろうなとも思う。
そんな夜の出来事でした。