今更だけど除菌の定義とは
巷では洗濯洗剤などの CM ではやたら
除菌を謳うものがある
なかには、抗菌、除菌を超えて無菌など
いうのも観たことがあるけど、今更
知らないと困る除菌の定義についてのお話
です
除菌とは簡潔にするなら細菌を減らす
ことであり、そこに介在する作用は
必ず、殺していると言い切れるものでは
ないということにある
寧ろ、人間の個体ごとに異なる常在細菌叢
や環境などの雰囲気が違う状態においてあらゆる
細菌でも死滅させるのであれば、それは殺菌剤
になり、最早、洗剤ではなくなるからね
単に、掌に存在する細菌を減らすだけ
なら流水で只管、擦り洗いするだけでも
菌数は減る
別に、ウエルパスが優れているとかいう
ことではなく、古来より存在している
水に塩または塩酸を加えて電気分解
させて minus に傾けた際に生成された
電解塩素水または電解次亜塩素酸水などは
確かに細菌を殺すが、それは初発の濃度
があれば作用されるのであり有機物に触れた
瞬間に濃度は低下して唯の水に戻ってしまう
性質があるんだよ
塩素濃度が 4ppm なら腸内細菌科に属する
細菌なら死滅する
水道水から細菌が検出されないということは周知
のとおり上水道場で次亜塩素を加えて処理しているから
紫外線分光光度計で残留塩素濃度を測定
すればわかることだし
そもそも人間が無菌状態にあるのは生後
24時間以内の新生児のみである
空気中にはもちろん、細菌も黴も酵母も
芽胞や胞子などの因子も含めるが、ウイルス
も存在するし、医療従事者もまた人間で
あり無菌なわけがない
無垢な新生児は自然と微生物が付着して
いき蓄積されていき、常在細菌叢が形成
される
人間さまを無菌にするなんて不可能なん
だよね
だからいくら細菌を悪者扱いしてやたら除菌と
謳ったところで、当の人間さまが汚染されている
のだから、洗剤で除菌したとて、洗濯を終えて
洗濯槽内の衣類などを触れた瞬間に汚染される
そして、抗菌だといって細菌を繁殖
できないようにすると謳うものもある
けど、結論は同義だし
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人間は無菌ではない
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なーんてことを考えつつ、それを証明してしまえば
いくら水に塩または塩酸を加えた電解水なんていつ
の時代になろうが、根底にある欠点を知ってしまえば
それを導入しようとすれば検証するまでもなく否定する
過去に実施した研究で、おもしろい現象をみたことがある
通常、グルコン酸クロルヘキシジンも塩化ベンザルコニウム
も 75% 以下の EtOH は芽胞を死滅させることは不可能
だけど、これを、、、、
0 + 0 = 1
にする方法を考えたことがある
既知のとおり、175倍希釈したグルコン酸クロルヘキシジンと
2% - EtOH を混合させた合成殺菌剤は芽胞を死滅させる効果が
あるとされていたが、基剤であるグルコン酸クロルヘキシジン
の有効希釈倍率は 150倍希釈までだから真菌類、特に黴には無効
であり、効果に期待するあまり、環境からは黴の検出が頻繁に
起こり対策を講じる必要があった
黴に対して殺菌効果が期待できる殺菌剤といえば、塩素系を選択
するのが妥当な線だろう
案の定、塩化ベンザルコニウムならば、50 - 1000倍希釈くらいの
濃度勾配を自在に操作することも可能だから、その汎用性から希釈
倍率を 200倍希釈として、最終濃度として EtOH が 2% になるよう
調製して合成殺菌剤をつくり検証してみた
6log order の芽胞を処理したところ、25min で -3log になった
こんなめんどくさい検証をするくらいなら、芽胞も黴も殺せる殺菌剤
を選択するべきのだろうが、当時、品質管理課長が全事業所の品質管理
課長会議において喋ってしまったのを知ってしまい、事前に策を講じて
おいたという経緯があったからね、仕方なくこなしたこと
塩化ベンザルコニウムについては、過去に母や叔父から足に水虫ができたから皮膚科に行くへせきか????
と問われたとき、薬局でこれを買って 100倍希釈液を調製して噴霧して
殺菌してあげたら、程なく治ったことがある
素直に皮膚科に行って抗真菌薬を処方してもらい塗布すれば早く治るの
だろうけど 笑
結びは、除菌を謳う商品がいくら新販売されたとしてもそれを扱う人間
さまが汚染されているのだから意味も意義も価値もないということ、