1日18時間労働を3年やって今がある 1
今から20年前の話ですが、音楽コンテストに頻出していた時期があり、その時にとある大阪の音楽事務所から声が掛かった。
楽譜もろくに読めない私は只々音楽が大好きというだけで何も考えずに毎日生きていたと思う。その時の私にとっては音楽事務所で働けるだけで幸せという夢を見て在学中の大学を休学し、即事務所に入った。
その事務所は日本ではとても名の知れたミュージシャンが作った会社で、小さい頃よく父親はその人の音楽を聴いていた事もあり、あまりにも無茶な就職だったが親もあの人の会社ならと渋々了承してくれた。
音楽事務所といっても、有名ミュージシャンが社長であと私、事務員さんというとても少人数の事務所。インディーズでヒットを出そうという事を大義名分に音楽活動が始まったのである。
高校生の頃からエレキギターとドラム、在学中はDJ、作曲、トラック制作をやってきた事もあったが、低スペックのPCとMPC2000でやっていたレベルの私にとって、初めて見る馬鹿でかいミキサー(protoolsの当時100万円くらいの)や、雑誌でしかみた事のないヴィンテージマイク(ノイマンの名器)、パッチングシステムや、高級なコンプレッサーEQなど夢のようなスタジオを作ってもらい、いきなりはいどうぞと目の前に・・・
いざそんな高級なシステムを目の前に曲を作りましょうという事でなし崩し的にここから3年間、結果1日18時間週6で仕事をするとはその時は考えもしなかった。
この3年間は私の人生であまりにも多くの役に立つたくさんの事を教えてくれ、今後1日18時間働く仕事を選択する事も間違いなくない。いばらの道をあえて選ぶタイプではないので、たまたまラッキーと思って選んだ道がいばらであったという事で非常に運の良い経験をすることができた。
それもこれも全て20歳の当時の経験が生きているからだとあらためて思う。
続く・・・