【訳詩】歌8 ラファエル・アルベルティ
今日 雲たちが私に
飛びながら スペインの地図を運んできた
川の上で 何と小さく
牧草地の上で 何と大きいことか
映し出された影は
その映し出された影は
馬でいっぱいにした
私は馬に乗り 影の方へ行き
私の村と家を見つけた
庭に入り かつてそこには
水をたたえた泉があった
泉はもう無くとも
いつものように音を鳴らせていた
そして水が流れていなかった泉は
私に水を与えてくれる為に 戻ってきた
“Baladas Y Canciones Del Paraná, 1953-1954” Rafael Alberti より
ラファエル・アルベルティ、亡命中の歌。戻れないスペインへの深い愛情が感じられる。
なお、翻訳するにあたり『ロルカと二七年世代の詩人たち』土用美術社出版販売・刊を参照しました。