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気がつけば警備員になっていた。 感想

しかし、限界は突然訪れた。
午前3時、アダルト誌のグラビアに

「発育が止まらないプルプル爆乳ギャル!」

と言うキャッチコピーを書いた瞬間だった。

(逃げよう......)

私は秋葉原にあった編集プロダクションを出ると、目的もなく、ただただ歩き続けた。
本書より抜粋

いきなりこんな卑猥なこと書いてしまい、大変申し訳ありません。(本人は土下座してます)

これは著者が専門学校を卒業後に就職した、雑誌の編集プロダクション時代の話に出てくる内容です。
あまりに面白かったので、冒頭のインパクト欲しさに使ってしまいました。

本の内容を抜粋する時は、音声入力を使っているのですが、これを最後まで言い切るのに4回ぐらいかかりました(笑)。

もし笑わずに1回で言い切れたら凄い精神力ですよ。

www.ac-illust.com

気を取り直してここからちゃんと感想に入ります。

本書は著者が編集プロダクションを退社後、高層ビルの「施設警備員」として働いた4年間の出来事をつづった内容となっています。

私は警備員の仕事について、社会的には必要だけど、就職してはならないものだと思ってきました。スキルは身につかないし、健康で一定の体力さえあれば、誰でもできる仕事だからです。

しかし、本書を通じて警備員として働く人たちの大変さや、施設内の安全を守る責任の重さを知ることができました。

誰でもできる仕事ではない。
警備員を続ける忍耐力は、特別なスキルであること。

私が本書から学んだことです。

その他にも「人間の器は警備員への態度でわかる」という言葉がとても刺さりました。

警備員はときおり、ハイヤーやタクシーなどで到着した芸能人をエレベーターまで案内する。誰もが知る国民的女優のA・Yさんは、「いつもありがとうございます」と必ず笑顔を見せてくれた。

一方、現在はジェンダー平等を声高に叫んでいるタレントのK・Kさんは、案内しようとする私に対して、汚いものを追い払うかのように「シッシ」と手を振り払った。

人は往々にして、自分よりも立場が弱い人に対して、「本当の顔」を見せるものだ。表向きどんなに良いことを言っていたり、弱者の味方のふりをしていたりしても、警備員への態度を見れば、その人の本質がわかるといえる。
本書より抜粋

これは私を含め多くの人が、思うところがあるのではないでしょうか?

常に自分を律して、誰にでも礼儀良く振る舞う。
できそうで、なかなかできないことだと思います。

私も「本当の顔」を後になって思い返した時、「また、やっちゃたな」と反省することがたくさんあります。

本書では、必ず朝の挨拶を返してくれる人が大企業の社長であったり、のちに大成功を収める人だったりするそうです。

関わる人すべてを大切に思うことが、大事なことだとあらためて学びました。

travel.rakuten.co.jo

ここまで本の内容よりも私の感想ばかりになってしまいましたが、本書のメインは警備員の仕事についてです。

巡回距離が1日に10キロもあるとか、火災報知器が鳴った時の緊張感、深夜のオフィスで繰り広げられる男女のあれこれなど、さまざま勤務実態を知ることができます。

エレベーターで1人になった時、見られて恥ずかしいことしてないですか?実は警備室のモニターでバッチリ見られちゃってますよ(笑)

警備員の仕事の裏側ってほんと面白いことだらけです。これ読んだら、密室で1人、2人になっても恥ずかしいことは、絶対にやめようと思うことになります。(非常階段とか)

詳しく知りたいと思っていただけたら、是非、本書を読んでみてください。

以上になります。
感想文を読んでいただき、ありがとうございました。

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