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ついに発見、等伯と永徳の争いの証拠! -㉙

 上の古文書は、狩野永徳が「自分に決まっていた仕事を長谷川等伯に横取りされたので、なんとかして欲しいと、泣き付いてきた」と、書かれた有力者の日記の一部である。このことを、ある美術館の学芸員が見つけて論文として発表した。
 その時期は、歴史小説家の安部龍太郎が「等伯」を日本経済新聞で連載を始める前のことである。2011年1月から連載を始める2年前のことである。安部がこの論文を目にしているであろうことは、確実である。
 何日も何回もネット上で探し回って、全く違った視点で検索していたら、偶然、見つけることができた。ラッキーである。これで、小説の大きな山のひとつが、古文書で裏付けを取った出来事として、書き込むことができる。 
 こんなに嬉しいことはない。歴史小説を書いていて、至福の時間と感じる瞬間の一つである。だから、ハマって行ってしまうのである。

創作活動が円滑になるように、取材費をサポートしていただければ、幸いです。