ギターを弾かないギター教室 天性の資質がヒット曲を生む?
ギター教室から帰っても、「ヒット曲は天性の資質から……」という言葉が、頭から離れない。眠れそうにない。
天性の能力ということで、故人の野村監督が語っていた話を思い出した。
「スカウトマンにとって必須の条件は、練習して獲得できる能力じゃなくて、天性の能力を持っている人間を見抜く力だ」
と、雑誌のインタビューの現場に同席させてもらった時、語っていた。
「その能力は、練習して得られるものなのか、それとも天性のものなのか、それを見極めること。練習して得られる能力なら、誰でも獲得することができる。しかし、天性の能力は、他の誰もが練習したところで、決して獲得できる能力じゃない。そういう天性の能力を持った選手を見抜く力があるかどうかだ」
と。どんな人が努力したところで、辿り着けない能力を持っている人間。そういう天性の能力を持った人は、確かに存在する。
以下は、野村監督の著書『野村の結論』(プレジデント社)からの抜粋である。
無視されているうちは三流、ほめられるようになってようやく二流、非難されてはじめて一流といえる。段階ごとにいかなる反応を示すかで、その人間の評価は決まる。
一部の天才を除けば、プロのレベルであれば、一生懸命練習しても技術力に大きな差は生まれない。一流のバッターも、二流のバッターも技術的にはそれほど変わりはないのである。
ではなにがちがうのか? それは頭である。一流と二流のちがいは「頭脳と感覚のちがい」だと、わたしは思っている。
二流の人間というのは、鈍感なのである。
この言葉は、音楽にも通じるのだろうか。「天性のもの」、「頭脳と感覚」。どちらかを、持ち合わせていればいいのだろうか。それとも、両方?
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