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ボカロを使って曲を作ったが、どうしたら突き抜けられるか?

 オリジナル曲で中島美嘉の「雪の華」の様なスローなバラードを作った。BPMを120に設定してピアノをメインにカラオケを、まず完成させた。そこに、ボカロの歌を重ねた。どうも、ボカロの機械的な雰囲気が強く出過ぎて、ロマンチックなスローバラードには程遠い。そこで、ロマンチックは諦めて、BPMを160にして、パラパラを意識したダンサブルな曲に方向転換することにした。リズム・マシーンでバスドラムを4つ打ちにして、効果音を足して作り直した。まあ、それっぽくなったが、迫力に欠ける。
 そこで考えついたのは、ボカロを一オクターブ上げて歌わせてみようと思った。できは、確かに迫力は出たが、完璧にボカロのダンサブルな曲になった。
 そこで、それを友人のギタリストの右衛門さんに聞かせた。しかし、彼に一刀両断にされてさしまった。右衛門さん曰く、
「電子音ばかりの曲は、私は嫌いだ! 薄っぺらで深みがなくて、コクはおろか旨みすら感じられない。煮干しの入っていない味噌汁だ。そんなもの、味噌汁じゃない!」
 非常にわかりやすい批評だった。
 さて、この化学調味料と大豆で作った肉と、ネギもどきのわからない薬味の入った味噌汁を、どうしたら持続性可能な「SDGs」の楽曲にできるのだろうか……。
 早速、新人の可愛いくて素直な女性カメラマンに意見を聞くことに、今日の目標を決めた。
 そう決意した瞬間、それまでブルーに染まっていた心を地下鉄の吊革にぶら下げて滅入っていた気持ちが、一気に明るい車内に、パラダイムシフト! その瞬間、出向先の社長の顔がチラついた……。
(※今日も自前のイラストです。ハマってます)

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カゲロウノヨル
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