ビル・エバンスの茶会に参加したい………
最近、仕事を終えて自宅に帰ると毎日、1時間の茶道のお稽古を実施している。特に「風炉の薄茶点前」を一人で行っている。お茶を点てて自分で飲んで、自分で問答をして。一回が15分ほどである。それを1時間で3回から4回ほど繰り返して、1日を終えている。そんなことをしているうちに、気持ちよくなっている自分を感じる様になった。
『ああっ、お点前ってメディテーションだ』
と、感じた。
「風炉の薄茶点前の稽古」をしていたのだが、いつのまにか一人で行うお点前『独服』を、知らず知らずの内に実施していた、ということらしい。その結果、お点前のお稽古の時間を持つことを体が求める様になっていた。一日を終えて、「お点前のお稽古」を一人で行うことによって、「一人、心を整える時間」を持っていると言うことになる。
「初釜」が、いつも通っている「茶道教室」で行われる。「茶懐石」だということなので、最低限のマナーを見ておこうと思って、YouTubeを検索した。すると、あるわあるわ。でも、とくに3つの動画が気になった。
①『松江郷土料理研究会「茶懐石御心得」』
②「一般社団法人和食文化国民会議」の『茶懐石の基本』
③「茶の湯チャンネル」の『🍷ワインでもてなす歳暮の茶事(懐石編)【数
寄スタイル05】流れ』の3本。
この3本の「茶事」を見て、すごく感じたのは、「茶事」「茶会」の類と言うのは、音楽で言うところの「セッションなんだ!」と言うこと。
どうしてそう思ったのかと言うと、①②は正式な「茶懐石」の実録とそのマナーの説明。この2本だけ見ていると、
「なるほど、さすが茶懐石………」となる。
で、問題は「③」の「茶の湯チューバ―」の『🍷ワインでもてなす歳暮の茶事(懐石編)【数寄スタイル05】流れ』
「③」の動画は、ショッキングだった。「①」と「②」の動画で、「なるほど!」と感動した後の「③」は、「えぇっ?」だった。これもありなんだ。
まさに「③」は、「茶懐石」の「数寄スタイル」の「茶の湯チャンネル」版。
そもそも「数寄」とは「風流・風雅に心を寄せること。また、茶の湯・生け花などの風流・風雅の道」(kotobank.jpより)である。
そんなことを動画を見ながら感じていると、ふっと、
『茶事は、音楽で言うところのセッションだ!』
と思った。
主要メンバー「亭主」の「音の色」に合わせて、その他の参加者が「亭主の雰囲気を外さずに、各々の音を加えていく」。すると、一つの「音楽」が完成する。なるほど「茶事」って、そういうことだったのか。
となると「③」から、「②」を踏まえて「①」まで、その振幅は広い。問題は、亭主がどこまで自分を主張し、参加者をどこまで「楽しませることができるか?」だ。
だとすると、ジャズの「ビル・エバンス」の「茶懐石」に出席してみたい、と叶わぬ妄想に取り憑かれてしまった。