2012年、第148回芥川賞の受賞者は75歳9か月で、史上最年長記録だった……
茶道への興味から、千利休の資料を探し始めた。その中で、利休の肖像画について知った。絵は彼が六十九歳で亡くなってから四年後の文禄四年(1595年)に、完成している。描いたのは、長谷川等伯である。
等伯は、本名を「信春」と言い、能登の七尾城の城下町で生まれ育った。彼が小さい頃に預けらけたお寺が、小丸山城の西にある鞍馬山の山麓のお寺である。私にとっても、縁の深い場所である。
茶道に興味を持った事で、それまでバラバラの点でしかなかった事柄が線となり、徐々に面へと、広がりを見せは