「わたしの主戦場ではない戦場」で──映画『主戦場』
世界は「わたしの主戦場ではない戦場」であふれている。この映画が扱っている従軍慰安婦をめぐる問題も、そうした戦場のひとつだ。
ここでいう「主戦場ではない」とは、関心の程度とか、当事者性の有無とかではない。その道の専門家ではないという意味だ。(もちろん、多少の関心があるから、私はこの映画を観に行ったのである)
専門家ではないとはどういうことか。自力で資料を読み解き、自力で解を見出すすべを持たないということだ。すべを持たない場合には、どうすればいいのか。力をきたえなければいけない