K.OHTA

早稲田大学大学院の修士課程を修了。大学院ではファンとスポーツ応援の文化研究を行っていた…

K.OHTA

早稲田大学大学院の修士課程を修了。大学院ではファンとスポーツ応援の文化研究を行っていた。修士論文では、プロ野球の私設応援団をテーマにした。

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学術研究は世のために役立つ必要があるのか

 私は、大学院で社会学を専攻し、ファン文化についての研究をしている。ファン文化の研究では、現地調査やアンケート調査、文献調査を通して、音楽やスポーツなどのファンが、お互いにどのように関わり合いながらファンの文化を構成しているのかを研究する。文化は、複数の人々の関わり合いによって形成される。この関わり合いについての調査や研究を通して、ファン文化とは何かという問いに対する答えを導き出すという研究を行っている。  私の研究について、研究者ではない一般の人からの質問で一番多いのが、

    • 意味のないことに全力で取り組む意味

       私の趣味はアイドルオタクである。学生時代、研究の隙間時間を見つけてはライブ会場に足を運ぶ生活をずっとしていた。ある日、オタク活動にあまり理解のない友人に「オタクってやる意味あるの?」と聞かれた。確かに、オタクは一時の幸福感を得るために自分の時間と稼いだお金を費やすだけで、オタク活動をすることによって何か生まれるということはほぼない。しかし、このような意味のないことに全力をささげることは、本当に意味がないのだろうか。私はそうではないと考える。  元々意味のない行為であったが

    学術研究は世のために役立つ必要があるのか