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マテ茶の今後を考えてみる②

パラグアイのマテ茶の問題は複雑?
マテ茶は南米で主に生産されている茶葉です。
この間、同僚がマテ茶はコンプリカード(複雑)だと話していました。

なぜ?ちょっと調べてみました。ざっとこんな感じの問題がありそうです。

  • 人の手で収穫されている

  • 製造方法

  • 廃棄物

  • 薬草yuyoの存在

  • 隣国(メルコスール)の影響

まず、人の手ですべて収穫されているという事。
隣国アルゼンチンやブラジルでは収穫機があり、それで収穫されているところもあるそうです。
しかしパラグアイは経営的にそれができる農家が少ないようで、
収穫する専門の方々がいます。人の胸の高さくらいまである木から収穫するのは重労働。。市販のマテ茶葉は500gで200-300円ほどです。
と考えると彼らの給料はいくらなんでしょう。。
品質による料金設定をしているところは少ないようで、㎏で買取がほとんどのようです。

マテ茶の製造には1年はかかると、現地の人が話していました。収穫されたものを工場で受け取り、乾燥させ発酵して完成。現地で工場見学しているところもあるので気になる方はぜひ!!(行きたかったなー)
そして廃棄物。マテ茶も緑茶や紅茶のように茶殻が出ます。パラグアイでは外にポイ(自然に帰る)なのでいいですが。笑
室内で飲んだ場合はなかなか茶殻が出るな~と思いました。分別させたらいい肥料になるだろうになーと思います。
それよりも収穫するときの枝・幹をどうしているのかが気になる🤔

そして薬草yuyo(ジュージョ、と呼びます)の存在。
現地の方々はマテ茶葉単体ではなく、yuyoなどを入れてマイブレンドマテ茶を飲まれています。メーカーがレモン味やミント味のを出してたりもするのですが、同僚に出すと「ううぇー、私はもう要らない。」と言われ目の前で盛大に吐き出されました(ひどい笑)
という事もあったりで、このyuyoはyuyero/aと呼ばれる人たちがその辺で採集したり、買い取ったり自分で育てたりして販売しているのです。
大体が2000~5000Gs(日本円で50~100円)で1袋買えます。安いですね。。あるyuyeraは毎日歩き回って販売しているようでした。

最後に隣国の影響。
メルコスールは、アルゼンチン・ウルグアイ・ブラジル・パラグアイ間での南米南部共同市場。域内関税は原則撤廃(自動車、自動車部品および砂糖を除く)ボリビアは2023年の12月に加盟が決定し、現在手続き中。

自由貿易協定(FTA)は多くの国が交渉中で、シンガポールが初のアジア国として締結した。現在、カナダ・EU・レバノン・EFTA(欧州自由貿易連合:アイスランド、スイス、ノルウェー、リヒテンシュタインが加盟)・韓国・トルコ・インドネシアがFTA交渉中です。2023年11月、2024年2月と経団連が早期締結を訴えていたが・・・

FTA相手国と取引のある企業にとっては、無税で輸出入ができるようになる、消費者にとっても相手国産の製品や食品などが安く手に入るようになるなどのメリットが得られます。 近年締結されるFTAは多くの場合、関税やサービス貿易の自由化だけでなく、投資、知的財産権、貿易の技術的障害(TBT)など幅広い分野をカバーしています。




FTAの潮流と日本 | EPA/FTA、WTO - 目的別に見る - ジェトロ

裏を返せば、現在FTA交渉中の国々と遅くても同じタイミングで交渉が結べないとメルコスール加盟国で競争することが難しくなるということ。

他国のマテ茶よりも安いと言われる、パラグアイのマテ茶。
賃金の問題以上に、単価が安いこと(メルコスールの関係も踏まえて)や関連した労働者の問題などが考えられました。

強豪国に買い取られようとしている姿、、、他人事のようには思えないゾ。。。



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