寒い日の意識消失
その日はとても寒い日で、熱いお湯に浸かって身体を温めたかった。
風呂自動ではないので蛇口で温度調整。
旦那が用意したお湯がわたしには緩いので高温を追加。
彼は熱いのが苦手だから好みの温度は諦めている。
ぬるいと思いながらも熱いお湯を追加しながら浸る。次第にわたし好みの高温になり心地よい。
身体が温まる。
実家では毎日お風呂に入っていたが2人暮らしになってからはシャワーで済ませることも多い。
でもやはり冬はお風呂に限る。
今のアパートのお風呂場には残念ながら換気扇はない。
少しのぼせてきた気がしたので小さな窓から風を呼ぼうと立ち上がる
頭がくらっとする。
お風呂から上がる時は決まって立ちくらみをする。
だが今日は風に当たっても治りそうもない。
喉も渇いてきたし外に出て水、を。。。
ドアを開けた瞬間
景色が消えた
わたしを呼ぶ声がする
どうやら意識を失っていたらしい
気持ちが悪い
水を渡される。冷たい水がとても美味しい。
が、気持ち悪くて近くに用意してくれていたゴミ箱に少し吐く
暑い。でも寒い。気持ち悪い。
旦那にパジャマを着させてもらっていると
いつのまにか呼んでいた救急車がやってくる。
意識消失の上に戻したから呼んだようだ。
血圧がとても低いようで、その場で検査したあと念のため近くの病院へ運ばれる。
運ばれる前、救急隊員には周りの人でコロナにかかった人がいないか聞かれた。運良く自分たちの周りにかかった人がいなかったのは幸いだ。ただでさえ迷惑をかけている救急隊員にもさらに迷惑がかかってしまう。
救急車を呼んだとわかった時、のぼせただけで大げさな、とは思った。相当気持ち悪かったけど。
でもきっと、旦那が同じように意識を失い吐きでもしたらわたしも呼ぶだろう。
今回は頭を打たなかったためかそこまで多くの検査はしなかった。やはり頭を打つのは危ないらしい。
血管が広がり血圧が急激に下がったことによる意識消失であるだろう、という診断だった。
わたしもそう思う。
今までの健康診断で血圧が低いとも言われたことはないし、数値もそんな感じではなかったはずだが、今回低い血圧からなかなか戻らないらしく、普段から血圧が低めなのではないかと言われた。
搬送前に意識を失ったことはあるかと聞かれ、頭を打った脳震盪によるものなら5回ほどあると言ったらドン引きした顔を救急隊員がしていたのはここだけの話…
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