眠れないからちょっとね。

先日、職場近くを歩いていたら、意地クソの悪いかつての友人に会った。
白のシエンタに乗っている、いまだにエビちゃんモエちゃんみたいなそのツラは、多分だけど完全に彼女で、マジで死ねよクズが、とたった今、スマホをタップしながらナチュラルに思った。

実際に白のシエンタを見た時の感想はこうだった。
え、あれってアリサ？
多分アリサだよね。
アリサってこっち方面に用事があるんだ。
早く事故ればいいのにな。
と、この時もそうナチュラルに願っていた。

アリサは美人だった。
中学生時代は全く無名の美人だったが、その顔面偏差値は高かった。
ただ、性格が悪いのと頭が悪い事でそのポテンシャルは全く発揮されなかったのだが、どうも高校生活で花ひらいたらしく、高校卒業後には趣味のパチンコで、パチンコ屋アイドルとして、鼻にかかったダミ声に死んだ笑顔を貼り付けて営業しまくっていたらしい。

成人式の前日にパチンコで五万スッた後は、どこかのアパレルショップパートとか病院の受付パートなどで軍資金をため、パチンコと競馬を嗜むギャンブルガールとして生きていた。
彼女はただの一度もフルタイムで働くことはなかった。
昔の家事手伝いのようにプラプラしつつ離婚しつつ、それなりになんとなくしみったれたというか、やる気のない生活を送っていた。
誰も憧れないけど、でも住む家があって、パチンコでスレる金があって、それなりにクズでそれなりに幸せな生活を送っているようだった。

そんな彼女が再婚し子どもまでできたと聞き驚いた。
つまらない。なぜあの子がそんなまともな人生を送れるのかと驚愕した。
あれほどまでに美人なのに中学時代まで全くモテず無名だったアリサは、中学時代のなかまといつまでも連んでいるにもかかわらず、そこに一切惚れた腫れたの噂を聞かないので、あぁそうとう口が臭いか、バカなのかどちらかだろうな、と思ったが、もしかしたら両方かもしれないと思い直し、なんだかなぁと思った。

アリサは美人だけど、圧倒的にパンチのあるエピソードが少ない。所詮しみったれたパチンコ好きなのでつまらない女だった。

と、ここまで書いて安定剤が効いて寝ていた。
我ながらだいぶ鬱憤が溜まっていたと思う。
なぜ眠れなくなったかといえば、それは久しぶりに会社に出勤するからである。
息子がゲロッティーヌになり、1日おきに元気→吐く→小康状態→吐くを繰り返しており、しばらくまともに会社に行けなかったためだ。
たかだか1週間くらいで大袈裟なーとお思いかと想像するが、その前には娘も派手に発熱していたため仕事を休みまくっていたのだ。

自分の勤務記録を見て、何だこれは！？と度肝を抜かれる出勤日数の少なさ。会議録をチェックすれば知らない事が山ほど書かれていて、完全に浦島太郎状態。
分かってはいたものの、不安で不眠になるには十分な要素がありまくりで、そりゃあーた眠れないよねと改めて思った。

しごとがおわったので帰宅後の息子との昼寝はびっくりするほどよく眠れ、もう2度と起き上がれないほどに血圧は下がっていた。
かなりしんどかったが、あの時起きてよかったとは思っている。

久々の仕事は疲れるものだった。
でも体を動かし、施設内を走りまくる仕事はやはり楽しい。
ただ、アリサの子どもが、この施設を利用しなければいいのにな。と心の底から思い、いままた強烈にねむいのでした。