だから選ばせろって言っただろ!!

もうすぐ七五三だよね?という事で、私の衣装選びが実家で始まったのだが、なかなかしんどかったというお話である。

実は私の実家は、祖母と母が着物好きだった時期があり、かなり買い集めていた事がある。(バブル期)
実際どれも良品ばかりで素晴らしく良いものであり、私も時々そのおこぼれを頂戴していたりする。結婚式で着たりとかね。

じゃあアナタもたくさん着物持ってるでしょ?と言われると、全くそういうわけではなく、私が持っているのは、

化繊のお稽古用(選択肢は3つしか無い)2枚、
母が勝手に買った化繊夏物(もう無いかも)1枚
私が買った夏物化繊1枚
お気に入りめちゃいい振袖1枚、
母が勝手に買って絶望しためっちゃいい訪問着1枚

計6着である。

(いや、結構持ってるな!?と改めて感じたが、私の手持ちの化繊の着物は、着物界のユニクロもしくはGU的存在の品である。よって価値ある良品は2着しかないのだとご理解いただきたい。あと単は持ってない。)

ちなみにウチの母と祖母はこの枚数の10倍くらいは着物を持っている。
小物も死ぬほど持っている。
しかも価値ある奴ばっか。
なんなら母は

振袖を2枚

ももっている。さすがバブル世代の着物バカ
よって2人は、

我々のお下がり着物で十分だから、ジャムちゃんには着物は必要ない

と判断し、いわゆる良品というのは振袖1と訪問着1しか持っていない。ただし、自分で選んで気に入っているのは振袖1着のみ。
しかももう振袖は着られない。

何だこの格差は。

と、実に死にたくなったのが先日の誕生日の午後である(聞かれもしないワイの年齢は、宇多田ヒカルさんの5学年下で、4歳差という微妙なお年頃。誰得情報?)

何が死にたいっていったら、
こんな

衣類ごときに真剣に悲しくなって悔しくなってる、この絶望感

ですよ。
とはいえ、着物の魔力は重々承知なんですよ。
でも所詮は衣類の一種なんで、はっきり言って教育とか、教養とか、健康なんかに比べて全くもって

大事じゃない。

もうめちゃくちゃ大事じゃないし、今どき着物着る人のほうがレアになっちゃって、嫁入り道具の着物なんて

絶望的死語

なんで、まあさほど大事じゃないもの、だってことは理解できてるんです。頭では。

でもさー、ここまで親子で持ち物に差をつけられるとちょっとねー

真剣に面白くない

んですよね〜〜〜。ゲロゲロ。

またさ、せっかくの私の訪問着なんてさ、私に一切見せる事なくスッゲー高価なやつ勝手に母が買ったんですよ。ワシの妊娠中に。
ワシがゲロ吐きまくって点滴受けてる合間に。
マジなんなんだ。

何で他人のもの(しかも一生モノのヤツ)を勝手に買うんだ!

人の思いとカネが台無しじゃないかチクショー。
とはいえ母の金だから私の懐は一切痛くないんだけど、なんか傷つきまくりですわ。
いまだに怖くて着物の値段聞いてないんだけど、その時ワイもついていって気にいる奴が買えたらどんなに良かったか。
しかももうお金ないから、2度と着物は買えませんとか言うし。

何だよそれ金返せよ!!!
(結論がオカシイ)

となって、当時は産後ってこともあり、頭がかなりおかしくなりました。着物の前で大号泣。
ちなみにその思いは今も変わらないので結局頭はおかしく、

アタオカのままエガちゃんのファンです。

もうあまりにショックだったので、母に3万円で母に売りつけたいです(真面目に言ってます)
そんなバカな話があるかと秒で断られましたが、マジで絶望するくらい嫌いな1着になってしまった訪問着。
そして母の目と呉服屋の目に狂いはあまりなくて、

結構ワシに似合う

のが、絶望ポイントを急上昇させています。
さらにあの着物の地色大嫌いだからな…
私服ですらほぼ着ない色なのになぜ買ったんだマジで…


とにかく大事なものは本人に選ばせろ、と言うことです。
進路とか就職先とか結婚相手とかカレーの辛さとか

本人が選ばなきゃダメなヤツってあるだろ!!

と猛烈に怒りが湧き上がっております。
でもその怒りの横で、心底くだらん、たかだか衣類でさーと、思う自分もいるので死にたいです。
ただ、やっぱり最低20万超える買い物は本人に選ばせたほうがいいよなー常識的に、などと考えながら。


でもアナタ、お母様とお祖母様の着物が山ほどあるんだから、それのお好きなのを着ればいいじゃない?と思った方!大変鋭いです
私もそうすればいいじゃん!?わーいと思ってました。でもね

趣味が全く合わんのよ!!!

どれくらい趣味が合わないかと言うと、下妻物語の深キョン(ロリータ服)と土屋アンナ(80年代レディース服。特攻服ですな)ぐらい価値観が合わない。趣味が合わない。

絶望的に噛み合わない歯車よ。

(ちなみに祖母のやつは寸法が足りなくて、全部着られませんでした)


結局みーんな明後日の方向むいた家族だったんでしょうね。いまは離れて暮らしてますので、もはや家族ではなくなり、だいぶ穏やかに暮らしておりますが、こう言ったちょっとでも金銭絡むというか、心の琴線というか、この手の話題はかなりしんどいですね。

とりあえず子どもが主役の七五三なんで、親は無難なモノを着て、心穏やかに粛々とご祈祷を受けてきたいと思います。
マジで意味なく疲れて絶望中です……



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