「世界の絶景」 10. ケニアを旅して その2.マサイ村の人々
1.マサイ族の生活
アンボセリ国立公園の外にあるマサイ村を訪れた。
近年の温暖化による気候変動、特に乾燥化による影響で、今までの放牧だけでは生計を維持できなくなってきたマサイ族が、生き残るために致し方なく自分たちの生活を見世物にしているという。
村へはいると、30数人の男女がきらびやかな衣装でマサイ族のショーを披露してくれた。男たちはピョンピョンと垂直にジャンプしながらマサイの歌を唄う単純なショーだ。
マサイ族の住居は牛糞と泥をこねて作った掘っ立て小屋である。
この掘っ立て小屋をサークル状に配置し、外側をさらに木の柵で囲うのが村の伝統的なスタイルである。
夜になると、彼らは放牧していた家畜をこのサークルの内側に入れるので、敷地内は牛糞を敷き詰めたようになっている。まだ新鮮なのも沢山あって夢中で写真を撮っているとウッカリ踏んづけてしまった。
村長の話では、マサイ族にとって牛は最も重要な動物であり、貨幣の代わりでもある。
基本的に一夫多妻制であり、男は二人以上の妻をめとることができるが、結納として牛を女性側に贈らなければならないので、牛を多く持つ男性しか妻をめとれない。
火起こしのデモンストレーションがあった。穴のあいた木の板に棒をあて、手で棒を回転させる。板の下には「ロバのフン」を乾燥させたものをほぐして敷きつめる。棒をゴシゴシ回転させるが、一向につかない。何度もチャレンジしたがつかない。とうとう村長が自分でやりだしたら直ぐに火がついた。流石だ。
2.村の子供たち
火起こしが終わると、中庭にはいって子供たちの勉強の様子を見物する。10数人の子供たちが、ABCや1~20の数字を元気にみんなで復唱する。これも観光客向けのデモだろう。
3.村の土産物屋
民家の後ろの広場ではゴザを敷いた土産物屋が並んでいた。
10人ほどの女性が店?を開いていたが、私達は1軒の店にかたよらないように買い物をする店を割り当てられた。
「この村の人たちは、手作りの民芸品が唯一の収入なんです。寄付する気持ちで買ってあげてください」という添乗員の一言で、欲しくもない買い物をしてしまった。
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