VRChatのPROJECT: SUMMER FLAREは、ネタバレした方が良いという話。
内容ざっくり
VRChatのとあるゲームワールドのUXが良くない話
良いUXにはフロー体験がある話
タイパを求めて映画を見なくなった若者の話
エルデンリングが好きな人の話
ゲームができなくなってしまった人の話
わたしは夏を壊せなかった。
夏を壊すとは
https://www.moguravr.com/project-summer-flare/
本文の引用は全部こちらの記事から引用しています。
なぜ夏を壊せなかったのか
難しすぎるから。
なぜ難しいと夏が壊せないのか
この作品にはUXの矛盾がある。
矛盾のトリガーになるポイントは2つあります。
1つ目は、難しすぎるというところ。
2つ目は、ネタバレをすると楽しめなくなる恐れがあるところ。
他にも調べると無限に出てくる。
この2つが組み合わさると何が起こるのか。
それが、挫折と期待を裏切ることです。
例1:ミレニアム懸賞問題を解いたら1億円位もらえるからやってみたら?
例2:アイカツをとりあえず100話まで見てほしい。絶対面白いから。
例1は、報酬は明確だがそこにチャレンジする難易度が高すぎて挫折する例。
例2は、報酬が不明確だか、難易度がそこそこ高く、チャレンジするかどうかためらう例。
では、例2のパターンでどうやったらユーザーはチャレンジしてくれるのでしょうか。
報酬を明確にする
報酬を不明確にした状態で、「すごい報酬だ」という噂を流す。期待度を上げる。
たぶんこの2つしか無いです。
そして、「期待度」が上がれば上がるほど、実際の報酬との乖離が発生し、 チャレンジの評価が「期待してたより良くなかった」となってしまいます。
だから、とっとと動画や記事で見たほうがタイパもいいしリスクが低いです。
ここからはより抽象的・一般的な話になります。
難易度と報酬のバランスが合ってないとUXが悪い。
特にゲームにおいては、この難易度と報酬のバランスが非常に大事だと思います。 いわゆるフロー体験というものです。 ユーザーに合った難易度と報酬系になっていないと、UXが悪くなります。
人生でほとんどゲームをやったことない人に勧めるならどちらのゲームを勧める?
スーパーマリオ
エルデンリング
コンテンツを受け入れられなくなっている
タイパという言葉が流行っている。
今まで使ってきた言葉でタイパを表現するのであれば
難易度に対して報酬が高い状態である。
現代の大コンテンツ時代において、コンテンツが見られるハードルが上がっている。
Xなどのミニブログ、TikTokやYouTube Shortなどのショート動画によって、 報酬の時間密度が上がっている。
映画を1本見る2時間の間で、ショートコンテンツは50~100本ほど見れてしまう。 しかも無料で。だから、映画はショート動画50本見る時間をかけてなおかつ1500円とか出しても、見る価値(報酬)のあるものになってないといけない。
めちゃめちゃハードルが上がっている。
誰のためのゲームなのか
スーパーマリオは、誰のためにあるのか
エルデンリングは、誰のためにあるのか
VRChatの謎解きワールドは、誰のためにあるのか
PROJECT: SUMMER FLAREは、誰のためにあるのか
Play to Winでバグった人達がいる
Play to Win、やればやるほど勝てる。 本来は、対戦系ゲームにおける考え方だが、これを拡張して
「費やした時間がながければ長いほど達成感を感じる」と言う意味で使う。
これは、エルデンリングとかが大好きなキモいゲーマーがよく持っている考え方で、 タイパと逆行する考え方である。
なぜこの状態になるのかといえば、純粋にゲームのやりすぎである。
そして、ゲームをたくさんやってきた人は、 ゲームをクリアするということに対する報酬系が確立しているので、 クリアするだけで報酬が出てくるようになっている。
そしてその報酬系の大きさは費やした時間、というより費やした思いに依存している。
これが、Play to Winでバグった人である。
そういう人たちのためのゲームもたくさんある。需要はあるから。
Play to Winのバグから抜け出すとゲームができなくなる。
「ゲームやって得られたものってなんだろう、達成感しかなくない?それだったら別なことやったほうよくない?」と思った瞬間に、
Play to Winのバグから抜け出すことができる。 そしてゲームができなくなる。
だから、私はホラーゲームもできないし、謎解きゲームも、脱出ゲームもできない。
楽しいってなんだろうね。
おわりに
結論としてはゲームができなくなった人にとっては、PROJECT: SUMMER FLAREは苦痛であって、動画や記事で見るのが一番いい。
その背景には、フロー体験や、Play to Winなど、ゲームのUXについて少し考えることができました。
普通に初心に戻ってニンテンドーのゲームをやりたいと思います。