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鬱になってわかった介護職のすばらしさ
私は今年、体調を崩してうつ病と診断され休職。その後、出勤できぬまま退職しました。
初めは座っているのも辛い時間が多く、横になっていることがほとんどでした。そのうち、少しずつ回復してきて、外に散歩に出るようになったけれど、基本的に話すのは家族くらいで、気がつけば夕方なんてことが毎日。
そんな状況を数ヶ月過ごした後、体調もずいぶん良くなったので、再度働くことに。転職先に初出勤の日は、利用者さんとの触れ合いがとても楽しく、あっという間の1日となりました。心の傷がスーッと癒えるような、そんな温かな気持ちになりました。
それは、単に私がこの仕事が好きだから、とか、家にいるより外に出ている方がもともと好きだから、とか言うこともあるでしょう。しかし、決してそれだけが理由ではないと思います。
介護の仕事は、排泄や食事などの介助といったように、こちら側が提供する面をピックアップされがちです。お世話している側、ととられることも多いでしょう。
しかし、私は今回の休職経て、実際は利用者さんに励まされ支えられていることの方が大半だと感じました。日々の関わりの中で仕事だけでなく、生き方やこの街の歴史など、勉強になることも多々あります。
介護の仕事は、いつもマイナス面ばかりがクローズアップされがちですが、実際に働いてみると、人として成長させてくれる素晴らしい仕事だと思います。恥ずかしながら、私はこの介護の仕事につくまで数年間、バイトや派遣を転々とした日々を送ってきたので、こんなに長く続けられるとは本当に思っていませんでした。
こんな素晴らしい仕事だと気づくことができたのは、鬱になって介護とは少し離れた場所にいたからだと感じています。辛い日々を過ごしましたが、介護の仕事があったからこそ、元気になれた部分もあるでしょう。これからもずっと介護の仕事に関わっていこうと思います。