
123. 既存の機器を IoT 機器化する
はじめに
今回から何回かに分けて、工場やオフィス、お店などに設置された、スタンドアローンの機器を IoT 機器化する方法を紹介していきます。
今回は、それを考える上での基本的な考え方を紹介することにします。
スタンドアローン機器
漠然としてますね…
要するにネットワークにつながっていない様々な機器のことです。
更に言えば、
コンピュータ化されていな機器
リレー回路などで構成されている
状況を表示するメータが設置されている場合もあり
コンピュータ化されている機器
制御用の専用アプリケーションが稼働
機器のネットワーク接続の有無に関わらず、専用アプリケーションはそれ単体で動いている
って感じです。大規模な工場から小さな町工場まで、様々な現場で既に稼働している機器で、外部と通信できる仕組みを持っていない、ネットワーク接続以前にコンピュータ技術で動いていないような機器を想定しています。
IoTは、単にモノをインターネット上のエンティティにするだけでなく、デジタル空間上にモノの写しを作る(そういう意味では機器の Digital Twins)技術です。IoT を取り入れて一部が見えるようになったら、それ以外も見てみたい、これは人間の根源的な欲求ではないでしょうか(大袈裟かw)
ということで、IoT 化の思考実験を行う対象を、
スイッチやリレー・モーターで制御されている
Non Computing Technology
トランジスタによる電圧・電流制御も含むこととする
昔ながらの MPU(Micro Processor Unit)でプログラム制御されている
センサーやサーボモーター・アクチュエータで制御されている
Non OS で動いている
何らかの商用 OS 上で動いている ‐ Non Network Technology
何らかの商用 OS 上で動いている ‐ Network Technology はあるが使用していない
とすることにします。この中で1-1. は、アナログ的な制御が行われていると考えてよいでしょう。1‐2. や2‐1. は、MUP の制御クロックが 1GHz以下の長閑な低周波数と考えても良いとします。
以下、順に現実的な IoT 化の方法について紹介していくことにします。
スイッチやリレーで制御され、かつ Non Computing Technology の場合
以上で今回は終わりにしたかったのですが、短すぎるだろう!っていうツッコミが入りそうなので、この分類だけ片付けておくことにします。
この様な回路の場合、リレーやモータで必要な電流が考慮された電圧制御が行われているのが一般的でしょう。電圧を測れば十分と思われます。
詳しくは、
出力インピーダンスが低いと何が良いのか | 電子工作入門 - 相楽製作所
辺りを見てほしいのですが、測定したい箇所にハイインピーダンスな入力特性を持つ回路をつないで、電圧を測る、こんな感じで、制御の内容を外部から観察できることになります。追加する回路は、Arduino や ESP32 系で組むことが可能です。
ここから先は
Azure の最新機能で IoT を改めてやってみる
2022年3月にマイクロソフトの中の人から外の人になった Embedded D. George が、現時点で持っている知識に加えて、頻繁に…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?