「働きたくない人のための出版社」が1/19(日)文学フリマ京都に出展します【告知】
すっかり告知するのを忘れていた。文学フリマ京都に出展するんだった。
前回の大阪は1ブースだけだったのだが、手伝いに来てくれた人たちの居場所がなかったのと、ブース前に人が集まったときにゴチャゴチャするのと、単純に窮屈だったので、今回は調子に乗って2ブース!!
当然、2ブース分の費用がかかる。果たしてそれだけのリターンを得られるのだろうか? 運命は、当然のことながら面白い文学を用意できるかどうかにかかっている。
でも大丈夫だ。まとも書房はどこのブースよりも面白いラインナップが揃っているのだから。
【ラインナップはコチラ!】
■労働廃絶論(1100円)
今回の文フリの目玉と言ってもいい。絶版になって久しく、中古で1万円近くまで値段が高騰していたボブ・ブラックによる伝説のテキスト『労働廃絶論』を超絶わかりやすく翻訳しなおし、超絶わかりやすい解説がついたバージョンが、まとも書房から2024年12月に発売された。絶賛発売中であるが、これを翻訳者である僕みずから手売りする。正直、読んでくれた人からはめちゃめちゃ好評である。ぜひとも手に入れて欲しい。
『労働廃絶論』は巷にあふれる労働批判とは全く異なる。異なるがゆえに、これまではほとんど理解されてこなかった。しかし、この新訳バージョンであれば、ブラックの労働批判がどれだけ革新的で、どれだけ核心をついたものであることが理解され、労働なき世界が可能であると誰もが確信するはずだ。これは一家に一冊置いておくべきであろう。
■14歳からのアンチワーク哲学 なぜ僕らは働きたくないのか?(1980円)
ご存じ、『14歳からのアンチワーク哲学』である。ボブ・ブラックの議論をさらに発展させ、さらに洗練され、14歳でも読める対話小説に仕上げた逸品。
労働やお金に関する常識がことごとく覆され、これを読む前と読む後では見える世界がガラッと変わると、たくさんの方にレビューしていただき(Xやnoteで書名を検索してみて欲しい)、最近では中学校の読書会でも使用していただいたという嬉しい報告もいただいている。これも一家に一冊、必須である。
※ちなみに上記二冊は、kuromeくんがつくってくれたまともライブラリ―で無料で読めるようになっている。
■なぜ労働廃絶は可能なのか? アンチワーク哲学論考集(1000円)
上記の二冊をさまざまな角度から掘り下げた論考を集めたZINE。かなり、短い論考の集まりながらも一つひとつが読み応え抜群で、自分で言うのもなんだがおもしろい。かなりおもしろい。副読本として、ぜひ!
■いいから黙って金刷って配れ! 積極財政×ベーシックインカムのすすめ(1000円)
かつて電子書籍で出版された『シン・ベーシックインカム論』がさらにパワーアップしたZINE。ここまで挙げた本でも重要なキーワードであるベーシックインカムについて、深く掘り下げた一冊だ。とはいっても、専門用語がちりばめられた退屈なものではなく、平易で読みやすく、かつこれまでにないエキサイティングなBI論に仕上がっている。
■14歳からのアンチワーク哲学 参考文献&解説(500円)
『14歳からのアンチワーク哲学』は14歳でも読める平易な対話式小説だが、その理論的バックボーンとなった参考文献を紹介しつつも、専門的な議論が掘り下げられているZINE。労働の廃絶とは、たんなる怠け者の屁理屈ではなく、さまざまな学術的根拠によって裏付けられていると読者は知ることになるだろう。
■ねお☆りべっ!(500円)
詳しい情報はこちら。
🍡さんという、大変お世話になっているまとも書房サポーターの方が、考案し、制作したテーブルゲームである。いちどテストプレイしたのだが、引くくらい盛り上がった。しかも、盛り上がるだけではなく、理想的な社会を考案するにあたっての思考実験としても示唆に富んだ作品。文学フリマのブースには🍡さんも来ていただく予定なので、ぜひ、本人にその魅力を訪ねてみて欲しい。
ちなみに説明書に書いてある序文がすごく示唆に富んでいたので、勝手に紹介する。
■ニートマガジン vol.1(500円)
おなじみ、ニートたちの知見がギュッと詰め込まれたニートマガジンの冊子版。記念すべき第一号である。前回の文学フリマでは10部用意して飛ぶように売れた。僕の文章もおもしろい(自画自賛)が、他の面々の文章も粒ぞろいであり曲者ぞろいである。
■ニートマガジン vol.2(500円)
同じくニートマガジンのvol.2。無職のカリスマであるあの無職詩人が参加し、無職界隈をザワつかせた。無職詩人いわく「オレの文章以外面白くない」らしいが、おもしろい。僕の文章もおもしろいし、ほかの面々の文章も相変わらずキレキレである。
※ちなみにニートマガジンも、kuromeくんがつくってくれたサイトでぜんぶ無料で読めるようになっている。
■労働撲滅シール & STOP労働シール(各100円)
前回の文フリでも好評だったシールも販売予定。職場のパソコンや社用ケータイなどに貼れば、あら不思議! 誰もが一目置く存在へ!
【遊びにきたい方はこちら!】
■入場料
無料!
■日時
2025年1月19日(日)11:00〜16:00(最終入場15:55)
■会場
京都市勧業館みやこめっせ
(京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1)
三条駅からでも徒歩15分ほど。東山駅からは8分ほど。まとも書房の本で鞄がパンパンになることが予想されるので、軽装で参加しよう!
ちなみに、みやこめっせとは産業を推進するための施設らしい。ふむふむ。『労働廃絶論』を売るにはうってつけの会場である。
■まとも書房のブースは・・・
「け-11〜12」。
ちなみに・・・・
【他のブースでも文章書いてます!】
■東シベリア集団(け-09)
まさかの二個隣のブース。リアルの家も近く、僕の家から自転車で10分くらいのご近所に住むアナキストであるやくーと君が主催する東シベリア集団という怪しげな集団が『黒煙』という同じく怪しげな雑誌を販売している。声をかけていただいたので、労働廃絶論の解説文を寄稿した。これまた自信作であり、やくーと君からは「ラディカルすぎてシビれた」という感想をいただいた(普段ラディカルな文章を追い求めているアナキストからそう言ってもらえると書き手冥利に尽きる)。ちなみに『黒煙』は80ページほどのZINEなのだが、そのうち30ページほどが僕の文章である。約2万5000文字。書き過ぎた。ついでに、編集や版組、製本にもガッツリかかわらせてもらった。
僕以外にも執筆者は5人いて、ケラケラ笑いながら読めるハウツーもあれば、ジーンとくるエッセイ、民主主義への洞察がちりばめられたインタビュー、アナキストの教科書(!?)的な指南まで、粒ぞろいである。詳しい内容は治安維持の観点から伏せるが、アナーキーすぎて公安警察に目を付けられないか心配になるほどである。
ぜひ、併せて遊びに行ってほしいし、買いに行ってほしい(なんといっても二個隣なのだw)。ちなみに彼らと一緒に打ち上げをやる予定なので、参加希望者はぜひお声がけを。
■ぽんつく堂(こ-41)
これまた自宅から徒歩10分ほどの場所にあるリアルにご近所の印刷屋兼古本屋さんである。お店にあるでっかいリソグラフ印刷機で、ZINEを刷ってくれるし、ご自身でもZINEをたくさんつくられている。
今回は、「文学フリマ」をテーマにしたZINE『文学フリマの巨大化を憂う』を制作されるということで、一文書かせていただいた。内容は、文学フリマの精神を探るために、文学フリマの歴史を調べ、文学の未来への展望をしたためたエッセイのようなものである。100円以下とかになるそうなので、ぜひ読んで欲しい。これも自信作である。
また、ぽんつく堂さんは、『個人的な生理の話』というZINEのシリーズをいくつも出されていて、これがまた男である僕でも、というか男だからこそ興味深く、おもしろい。内容としては、生理に関して女性がどんな風に考えているのかが、とんでもなく投げやりに書かれているZINEである。きれいにまとめようとか、有意義な結論を導こうとか、そういう作為なく、とにかく投げやりに書かれているのだ。生理に対する整理される前のむき出しの感情について僕はほとんど触れてきた経験がなかった。そういう意味でとても刺激的な読書体験であった。まだ一冊しか買っていないのだが、ほかのバージョンも読んでみようと思っている。
【ちなみに・・・】
(またあらためて告知しますが)2/14に一緒にイベントをやってもらうことになった『悪口論』著者の小峰ひずみさんが、文フリ当日に近くで読書会をやるとのこと。
文フリと一緒に参加してみると、ぶっ通しで充実した一日になると思う。
【まとめ】
あれこれと首を突っ込んだ結果、いろいろやった。なんだか、お祭り感がすごい。まぁなにはともあれ、気合入っているので、ぜひ来てほしい。
【テーマソング】
セントくんがつくってくれた。いや、よすぎん?笑