初めて扉を開けた時のピュアな感覚を覚えておきたい
無欲で純粋に「好き」「楽しい」だけの状態を維持することって、難しいですよね。
唐突な書き出しですが。
今日、キャリコンの師匠に誘われて、フラワーアレンジメントの体験教室に行ってきました。
師匠は5,6年くらい、お教室に通われているそうで、時折SNSで拝見するお写真からも、美しく彩られた仕上がりぶりから、腕を磨き続けてこられたことが分かります。
しかし、見るのと体験するのとでは当然違う!
実際に生けてみると、その奥深さにグングンとハマっていきました。
「さっきは、この位置がベストだと思ったんだけど、他の花が加わると、なんだかすごいバランスが悪いな…」
「それぞれの主張が強すぎて、うるさい世界観になってきたぞ…それぞれを立たせてあげたいと思ったけど、そうじゃないんだな。足すだけじゃなく、引くことも大事なんだな」
など。
初めての感覚が心地よくて、俄然集中しながら、頭の中で自己対話を繰り広げ。それだけじゃなく、実際に「わぁ、楽しいなぁ〜」なんて心の声が漏れ出てしまいました。
すると、一緒のテーブルにいた、とても柔らかな雰囲気の品の良さそうなマダムが、にっこりとこちらに笑顔を向けて、「楽しいって思えることはいいわよぉ。そのうちね、楽しいより苦しい!って思っちゃうのよ。困るわよねぇ。ほほ」と、私の言葉を拾って、返してくれました。
それは、あるよなぁと。
その方の言葉に妙に納得してしまいました。
今回が初体験だった私は、全くの「無」の状態なわけです。
過去に最高の作品ができたり、うまくいった!という成功体験があるわけでもなく。
「こういうアレンジメントをしたい!」というパッションやゴールがあるわけでもない。
「なんで先生みたいにうまくできないのかしら?」なんていう比較する気もさらさらない。
正解も不正解もない。
純粋に初めて開けた扉の前の世界にワクワクしているだけなのです。
それって幸せなことなんだなぁ、と。
仕事であったり、新たに習得したいスキルや趣味であったり。
純粋な「好き」や「楽しい」が、いつからか「苦しい」「辛い」に変わることってありませんか?
きっとそれは、それだけ想いや期待、プレッシャー、そういった意識が強くなったということなんでしょう。
そして間違いなくその時には、最初の地点よりも高いところにいるはずなのだと思う一方で、当初の純度100%の好きや楽しい、からは別次元にいるわけで。
初心忘るべからず。
という言葉は、物事に慣れてきた時に、慢心する心や、過信する気持ちを諭す言葉です。
そして、初心の頃の無欲で純粋に楽しいと思う気持ち、新鮮なものに触れた時のなんとも言えない感覚。
こうしたものにも、立ち帰れると良いよね、という意味での「初心忘るべからず」も、必要なのだろうなぁ、と。
その時の自分、感覚を、自分の中に備え続けておくことも素敵なことだよね、と。ふと思いました。
最後に、アレンジメントのお写真を載せておきます。
純度100%の楽しさ、表れてますかね?!