【2025年1月】KADOKAWA文芸編集部の新刊一覧
KADOKAWA文芸編集部より、1月に刊行される単行本の新刊9冊をご紹介させてください!
(発売日は予定です。変更の可能性もありますのでご注意ください。また、トップバナーおよび記事本文内の書影は随時更新予定です。)
2025年1月新刊
真山仁『ロスト7』(1月7日発売)
原発至近にスーツケース核!? 突如現実となった核テロの脅威
旧ソ連製の超小型核爆弾、通称“レベジの核”が、新潟の原発付近に持ち込まれた。突如、核テロの脅威にさらされた日本政府は、国際謀略のエキスパートにして伝説のスパイマスター・冴木治郎に対処を依頼。その矢先、“ロスト7”を名乗る正体不明の人物から総理官邸に犯行声明が届く。それを皮切りに、国を揺るがす事件が次々に起こり、事態は混迷を深めていく。冴木は、核の行方と“ロスト7”の正体をつきとめることができるのか。そして、“ロスト7”の目的とは? 未曾有の危機を描く本格謀略小説。
文:くどうれいん モデル:戸塚純貴『登場人物未満』(1月29日発売)
話題の俳優・戸塚純貴&作家・くどうれいんのコラボ企画が書籍化!
本とコミックの娯楽誌『ダ・ヴィンチ』で2023年から約1年連載された本企画。
都内の遊園地や釣り堀、ボードゲームカフェから、2人の出身地である岩手県の風景まで。
各所で撮影された戸塚さんの写真を元に、くどうさんが言葉で紡ぐ「この街のどこかにいるかもしれない人たち」の物語。
『ダ・ヴィンチ』誌面に掲載された15編に加え、写真家・小見山峻氏によるアーティスティックな世界観の中で撮影された戸塚さんの撮り下ろし写真、くどうさんによる書き下ろしエッセイ「戸塚さんを捕まえる」(仮)を収録。
戸塚さんの様々な表情と、くどうさんの描く色鮮やかな物語を存分に楽しめる1冊です。
加門七海『呪術講座 実習ノート』(1月29日発売)
人類が手放せないもの――<衣食住占呪>
人が暮らしているところには、必ず占いとマジナイがある。町の小さな書店にも、占いマジナイ関係の本が置かれている理由がそれだ。
しかし、星の数ほどあるそれらを、一体、どれほどの人たちが実際に試しているのだろうか。(「まえがき」より)
会いたい人の夢を見る、東京の未来を占う、式神を作ってみる etc.
映画「陰陽師0」の呪術監修を務めた著者が、日常的に使える「呪術」を実践&レポート!
近藤史恵『風待荘へようこそ』(1月29日発売)
京都でわたしは、食べて、暮らして、前を向く。
南天の木の植わった坪庭がある、京都の小さなゲストハウス「風待荘」。家族を失い東京からやってきた眞夏は、ここでしばらくオーナーの仕事を手伝うことになった。泣きたい毎日を変えるきっかけをくれたのは、料理。古い台所で作る九条葱と厚揚げの衣笠丼や、すぐきの焼きめし、近所で出会ったふわふわのだし巻き卵のサンド、レトロな喫茶店のゼリーポンチフロート。同居する四人の女性やお客さんと食卓を囲む時間に心を癒されていくなか、まさかの人物が眞夏を訪ねてやってくる……。
蒼山皆水『初めての恋をした君に100回目の告白をおくる』(1月30日発売)
チャンスは6回。どうか彼と付き合えますように――。感涙の青春恋愛小説
告白にやり直しがあればいいのに――。
高3 の真鈴は、人気者の幼馴染・未樹登が遠くの大学に進学することになり、卒業式の日に気持ちを伝えようと決意する。
しかし彼の返事は「真鈴とは、友達のままでいたい」だった。
神社で泣いていると神様が現れ、時間を戻してくれるという。ただしチャンスは6回。
繰り返すたびに未樹登の好きなタイプを研究して努力するものの、無理をしている自分に疲れも感じてしまい……。
この恋が実るときはくるのだろうか。
――そして、この”告白大作戦”には、ある秘密が隠されていて。
ループを続ければ、いつかふたりは付き合える!?
「カクヨム×魔法のiらんどコンテスト」特別賞受賞作家が贈る、二度読み必至!感涙必至!の告白ループ劇!
北沢陶『骨を喰む真珠』(1月31日発売)
横溝正史ミステリ&ホラー大賞三冠作家による、新たな恐怖と悲哀。
「僕はこの家から逃げられへん身にさせられてしもうた」
大正十四年、大阪。病弱だが勝ち気な女性記者・苑子は、担当する身上相談欄への奇妙な投書を受け取る。
大手製薬会社・丹邨製薬の社長令息からの手紙であり、不審を覚えた苑子は、身分を偽り丹邨家に潜入することに。
調査を進めるうち、その異様さが明らかになっていく。苑子を苦しめていた咳をただちに止める、真珠のような丸薬。
一家の不可解な振る舞い。丸薬を怪しんだ苑子は、薬の成分分析を漢方医に頼む。
返ってきた結果には、漢方医も知らない「骨」が含まれていた――。
もう逃げられない。気付いてからが、本当の地獄の始まりだった。
「丹邨家に巣くう災厄をあなたが払えることを祈ります」
伊藤朱里『※個人の感想です』(1月31日発売)
借り物の言葉で、安全な場所から投げつけられる悪意になんか、負けない。
無責任な言葉とわかっていても、振り回されずにいられないのが私たち。切れ味抜群、なのに愉快でクセになる全4編。
―――
not for me(is myself)
フィットネス系YouTubeチャンネル「かなめジム」を運営するインフルエンサー・かなめは、読者モデル時代の同期の穂乃花から、信者のような熱量のおかしい人がコメント欄にいるから気をつけた方がいい、と忠告を受ける。いつでも正直に、ただ、伝え方に気を配って、優しく明るく発信をしてきたのに……。
純粋に疑問なんだけど
大好きな小説の編集部から「ノンフィクション部門 ネットメディア班」に異動し、インフルエンサーの書籍を担当するようになった若手編集者の野村。異動後はじめて出版のオファーをしたYouTuber・はしゆりは破天荒で、彼女のやることなすことすべて、野村にはわけがわからない。
「なんで怒らないんですか?」
「世間ずれしていない関さんの新鮮な感覚が必要」。衛星放送の番組制作も手がけるNPOで契約職員として働く関は、いまの職場環境に満足している。四十にもなって専門技術もない「平凡な主婦」を重宝して、新たな仕事まで任せてくれるのだ。ところがインターンに来ている大学生の小田嶋さんは、まったく異なる思いを抱いているらしい。
人の整形にとやかく言う奴ら
アイドルオーディション番組に参加して、ファイナル一歩手前で落ち、韓国の事務所を辞めて日本に戻ってきて五年。「ダンスクイーン」由良すみれは今、地元の学習塾で事務職をしている。普通の生活を取り戻せて本当に良かったし、同時に応援してくれたファンの人たち全員を今も愛している。愛と感謝を伝えるために残しているSNSアカウントに、この頃不穏な空気が漂い始めた。
新川帆立『目には目を』(1月31日発売)
なぜ少年Aは殺されたのか?
【罪を犯した「本当は良い子」の少年たち。奪われた命が、彼らの真実を浮かび上がらせる。】
殺人を犯して少年院で出会った六人。彼らは更生して社会に戻り、二度と会うことはないはずだった。だが、少年Bが密告をしたことで、娘を殺された遺族が少年Aの居場所を見つけ、殺害に至る――。人懐っこくて少年院での日々を「楽しかった」と語る元少年、幼馴染に「根は優しい」と言われる大男、高IQゆえに生きづらいと語るSE、猟奇殺人犯として日常をアップする動画配信者、高級車を乗り回す元オオカミ少年、少年院で一度も言葉を発しなかった青年。かつての少年六人のうち、誰が被害者で、誰が密告者なのか?
ニシダ『ただ君に幸あらんことを』(1月31日発売)
夫と妻、兄と妹、母と息子、そして受験。ラランド・ニシダ待望の第二作。
【収録作品】
「国民的未亡人」
誰もが知るスター俳優であった夫を亡くした私は、一般人にして有名「未亡人」となった。
夫との美しい思い出とともに逗子で静かな暮らしを送っていたが、没後三年の追悼特番に出演するため都内のテレビ局へ向かう。
「ただ君に幸あらんことを」
大学受験期に僕が母から受けてきた酷い仕打ちを、今は六歳下の妹が受けている。
一人暮らしの家に妹を避難させ、母との間に入って守ろうとするが、僕自身の傷がうずき出していた。