続・「年齢は関係ない」 長男の言葉
これはこの記事の続編になります。先にこちらをお読みください。
かえでくんのママに会った。
「この間はごめん。私、リョウスケのことをすごく傷つけたと思う。」
と、彼女はいきなり謝ってきた。
あのことだよね?とすぐにわかったが、私はその件で長男が傷ついたとは全く認識していなかった。
「えー、別に傷ついたりはしてないんじゃないかな?むしろあれは、かえでくんに幼い頃の自分を重ねた心の叫びだったんだよ。だからあれは、どちらかというと私に対する言葉かと思ったけど?」
「いやぁ、あんなリョウスケ初めて見たもん。私がかえでを叱ったことで、自分の行動も咎められたと感じちゃったかな?とか、あれからすごくいろいろ考えたよ。私もイ○ンの人混みからずっとイライラしててさ、かえでの行動が受け入れられなくてムカついて、最悪な対応しちゃってました。ほんと、反省…。
リョウスケに言われて冷静になって考えると、あの場所はそんなに人がたくさんいたわけではなかったし、抱っこして、とお願いして、相手がいいよと言ってくれたのなら、それでいいじゃん、と思ってさ。逆に、あの子たちとても仲のいいお友達で素敵ね、って、周りの人にも見せつけたらよかったのに、って思った。
とにかく、謝っといて。」
彼女に言われる通り、帰ってから長男にそのことを伝えた。あれ以来、私と長男も初めてそのことを話題にした。
長男が言うには、長男はやはりそのことでは傷ついてはいなかった。かえでくんを気の毒に思ったのと、その背景として、自分もかつて自分より小さい人がされていることを羨ましく感じたのに年齢で切られてしまい、それは違うだろう、と思った経験があった。
しかし、かえでママに対して自分がそんな意見を言ってもよかったのだろうか、とその後少し気になっていた。
確かに、どちらかというと「俺のこの意見は間違ってないよね?」と確認する意味でお母さんに対して言った意味合いが強かった気がする。
でもそれを、かえでママにも聞こえるように言ったのは、自分が子どもだったのだ、と。
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かえでママに謝られたことで、先日の一コマの答え合わせを親子ですることができた。長男もそれについて話したかった様子だった。そして、長男の心の内は、やはり私が予想していたものとほぼ一致していた。そして、長男もそれ以降、そのことについて思いを巡らせていたと知り、嬉しかった。
長男は後悔していたが、あの言葉をかえでママに聞こえるように言ったことで、かえでママも考えたし、長男も考えた。大人も子どもも育ち合うって素敵だ。
そして、長男があまりに大人びていることで私もうっかり彼を大人扱いしてしまうところがあっていけないが、彼はまだ発展途上の子どもなのである。かえでママが私に気づかせてくれた。「俺が子どもだった」という最後の発言には心の中で苦笑する。あなたはもう少し「子ども」していなさい。(安心して「子ども」させてこなかったことを棚に上げて。)
※ヘッダー画像にはsassaさんのイラストを使わせていただきました。