【ロンドン旅行記♯03】大英博物館、書店巡り、チャリティショップなど、ロンドン初日の午後のこと
ロンドン初日の午前は、早起きしてハイドパーク、ウェストミンスター、V & A Cafeなどを満喫した。
前回の記事はこちら↓
これだけ、満喫してまだ午前11:00とは。
朝6時くらいから夜8時くらいまで明るいから、一日を二日分くらい楽しめる!(あとは体力との勝負にはなるのだけど)
逆に冬だと朝8時くらいに日が昇り、夕方4時には日が沈み真っ暗になる。寒さもあって活動時間が短いので、イギリスに行くなら圧倒的に夏がおすすめ!
V & A Cafeを後にし、向かう先は「大英博物館」
でもその前に、お土産でも見に行こうかということで、デパート「Harrods(ハロッズ)」へ行くことにした。
日本の百貨店のモデルにもなっているそうだ。老舗高級百貨店とこともあって、ファンシーな雰囲気で、少しの緊張感が漂う店内。
一階にブランドのコスメグッズがレイアウトされていて、そこは日本と同じなんだと思いながら進んでいく。
ギフトグッズを取り揃えたエリアへ。
Harrodsオリジナルの品々がたくさん。
ショートブレッドや紅茶、ビスケットなどザ・イギリスなものやトートバッグや文房具などまで。どれもパッケージが素敵だ!
食品売り場も全てが宝石のように大切にディスプレイされて、特別な空間になっている。見ているだけでも満たされる。
マダム、ムッシュみたいな人たちが日常の買い物をしていたり、僕たちのような観光客がお土産を求めて彷徨っていたりと、いろんな模様が見れた。
僕たちはとりあえず、ショートブレッド、紅茶などをたくさん買っておいた。それにしてもお土産って難しい。気の知れた友人には、「この人にはこれだ!」と渡したいものだ定まる、というか不意に出会うことがあったりする。でも「会社の人」みたいな、全体の誰かに渡すお土産は何が良いのか頭を悩ます。あと、この人に買ってなかった!と失念することがある。
そんな時のためにもショートブレッドや紅茶は間違いないものだよねと妻と確認し合いながら「万能なお土産」を探し、手に入れた。
旅の序盤に大きなミッションを達成できて気分も晴れやか。Harrodsを後にした。
バスで向かう先は、大英博物館!
バスに揺られながら、見る街並みも楽しい。特に2階からは景色も開けて開放的。
そう!ロンドンの公共交通はとても便利で、バスの乗降時や地下鉄の改札もクレジットカードを読み取り機械にかざすだけで利用できてしまう。
SUICAのようなチャージ式カード(オイスターカード)もあったりするけど、クレジットのタッチ決済が出現したここ数年で主流になったそうだ。一日乗車金額の上限も設定されてるから、一日乗車券を買わなくたってことは足りる。現地の人、旅行者両者にとって都合の良い、ユニバーサルな取り組みだ。
そしてたどり着いた大英博物館。午後1時を回って、活動する人が増えてきた様子だ。そして博物館には長蛇の列がずらり。
運よく僕たちは事前予約をしていたので、予約時に割り当てられた入館時間に行けばスムーズに入れた。
予定されている方は、予約がおすすめ!
(大英博物館webサイト → https://www.britishmuseum.org/visit )
あらゆる国のあらゆる物がこの博物館に収蔵されている。
植民地時代に手に入れたものがあったりするのを見ると「この収蔵物たちは、ここにあっていい物なのか?」と思ったりする。
それはさておき、目的としていたのは、収蔵物ではなく、「中庭」だ。
「グレートコート」と呼ばれる屋根付きの中庭のガラス天井が見たいということでやってきた。
大きなエントランスを抜けて、いきなり中庭が出迎える。中庭を中心に各収蔵エリアへと行けるようになっていて、たくさんの人で賑わっている。
ガラス天井の設計はイギリス人建築家「ノーマンフォスター」によるもの。200年以上前に建てられた博物館と、2000年代に作られたガラス天井のモダンなデザインがカッコいいコントラストになっている。
大英博物館以外にもロンドンでは、歴史を残しつつも近代的にアップデートされたデザインがたくさん見れて面白い。
展示はさらっと見て外へ出てきた。
外には少し休憩できる場所があったので一休み。
朝作った残りのサンドイッチと「マクビティビスケット」を頬張りながら、次の予定を二人で考える。このビスケットはイギリス旅行中何度も買った。全粒粉のダイジェスティブビスケットの片面にチョコレートがコーティングされている、日本でも見るやつの元祖らしい。
甘すぎなくて食べやすく、お腹が減ったけどお店入るまででもない時とか休憩時にとっておきだった。
休憩もほどほどに、次はロンドンの書店巡りへ!
本好き、というより「本屋好き」という二人にとって書店巡りはロンドン旅行のビッグイベントのひとつだった。
一店目は、「FOYLES(フォイルズ)」
イギリス最大の書店だそうで、本棚の占有面積と書籍数でギネスに登録されているらしい。
建物に入る前ですでに楽しい!ショーウィンドウがとても印象的だからだ。
大きなショーウィンドウには旬の作品を大きく取り上げて、作品の世界観を装飾によって表現したり、作品中の引用が印象的に飾られたりして、作品を紹介するための大きな舞台のように使われている。
建物中に進むと、中央に大きな吹き抜け空間が飛び込んでくる。
5つのフロアがあり、吹き抜けを介して見えるその風景はとても美しい。
1階には新刊が平積みでたくさん並んでいるゾーンがあったり、設定された企画テーマに沿った本などがディスプレイされていたり。他にもオリジナルグッズなどの物販などが展開されている。
少し奥に進むと半地下部分があって、絵本がずらりと並んでいた。
上階へ進む階段の途中にも本がディスプレイされていて、常に本と触れ合いながら建物を楽しむことができる。
美術品のように、キャプションと共にディスプレイされていたり、FOYLES書店員さんのおすすめコメントが載せられたポップがたくさんあったりして、本に対する愛情がめちゃくちゃ感じられる!
イギリスは文学の国なんだなと改めて知らされる。
小説のフロアを見ていると、日本をはじめ、韓国、タイなどのアジア作品の英訳版が目に飛び込んできた。日本人作家だと、「村上春樹」「川上未映子」「村田沙耶香」「小川洋子」などが多かった印象。
日本人作家の本を手にとっている人たちを見るとなんだか誇らしい。
小説以外にも、「レンタルなんもしない人」の英訳版があって、日本でも話題になったものが世界に広がっていると思うと、僕たちの価値観に共感してもらえているようで嬉しい。
そんなことを思うと同時に、世界中のいろんな文学や情報を手に入れられる、英語母語者ってずるい!と思った。
文化の上流にいる感じが本当に羨ましい。
自分ももっと英語を上達せねばと心に誓った。
もう一つ感じたこととしては、ジャンルの細やかさかなと思う。
自身の心のケアに関する本やジェンダー、フェミニズム問題について書かれたものなどを扱う棚が独立して設けられていることに驚いた。自分自身との向き合い方、メンタルヘルスなどは、現代ならではの問題であったりすると思う。もちろん日本にもたくさんのそれに関する本はある。
それでも一つのジャンルとして扱われている様子は、時流の先を行っているようで、さすがイギリスだと感心した。
ちなみに、各国の原書も置いてあって、僕たちの大好きな「高瀬隼子」の『おいしいご飯が食べられますように』もあった。輸送費、円安とかで単行本が4,000円くらいしてて、英語母語者がずるいとか思っていたけど、日本人でよかった!という思いがものすごいスピードで追い抜いていった。
友人へのお土産として、自分用として何冊か購入して、お店を出た。
時間も忘れ、2時間くらい滞在してしまうほどに大満足な時間だった。
FOYLESの見どころが多すぎて予定よりも長く過ごしていた。
他にも行きたかった店舗もあったが、腹ペコの二人。お腹を満たす方が重要だと思い、他の書店は別日に巡ることにした。
ひとまず休憩と腹ごしらえだー。
Sohoエリアで、良さげなベーカリーを発見!
「GAIL's Bakery」というロンドンで何店舗かあるお店だそう。
胡麻がまぶされたハード系パンにフムスとサーモンを挟んだもの、夏野菜たっぷりのキッシュのようなパン、シナモンロール、ハイビスカスソーダを注文した。写真が残っていないので文字のみで。
実物を見た自分は鮮明に想像できるけど、伝わっているだろうか…。
軽食のつもりだけど、値段はしっかり4,000円ほど。ロンドン、優しくないぜ。
お腹も満たされ、次の目的地へ。
チャリティショップ「Oxfarm」に向かった。
この旅行前に、あるイギリス好きの本屋店主さんからチャリティショップというものを教えてもらった。
一般の方から寄付されたものが販売されていて、その収益をチャリティ団体の活動に寄付したりするショップのことみたいで、チャリティの目的も店舗それぞれで、「貧困をなくすため」「服の廃棄を減らすため」や「がんの研究をサポートするため」などがあるようだ。
寄付されたものが店に並ぶと言っても、侮れない。掘り出し物に出会えたりするみたいで、教えてくれたイギリス好きの本屋店主さんも古本の買い付けのためにチャリティショップに訪れているとのことだった。
周辺に住んでいたら、日常的に来たくなるような場所だった。セカンドハンドには全く抵抗ないし、掘り出し物にも出会えるかもしれない。それが結果的にチャリティ支援につながればそれはそれで嬉しい。カジュアルに社会問題に関われてすごく良い取り組みだなと思った。
調べてみると日本でも少しずつ増えているみたいだ。本当に少しずつみたいだけど。
チャリティショップOxfarmを後にして、一旦宿であるジェニーの家に戻ることにした。時刻は午後6時を過ぎたくらい。
まだまだ明るくて無限に活動できると思うのだけど、残念ながら体力は有限で、朝から活動したこともありどっと疲れていた。
戻って休憩して、夜もう一度で歩けそうだったら、パブにでも行こう。
「Sainsbury's」にて晩御飯と翌日の朝ごはんを買ってジェニーの家へ戻ると、ジェニーが出迎えてくれた。
ジェニーの足の指に包帯が。何か不穏な様子だ。
その時のこと↓
ジェニーとの一悶着も落ち着き部屋へ戻る。
休憩のつもりでベッドに寝転んだら、ぐっすり眠ってしまい夜10時になっていた。出歩くのも諦め、翌日に備えることにした。
たった一日だけど、目まぐるしく場面が変わり、色んなことを考えるきっかけをくれる。旅の醍醐味を初日から十分に味わえた。
明日は、「美味しいもの食べて、クラフトビールを飲む」予定だ。
次回に続く。