奄美大島の鶏飯(けいはん)
やあ、みんな。ケイチェルおじだよ。
昨日の画像投稿で書いたけど、クリスマス前にお菓子を送った弟夫婦から、親鶏の丸が送られてきた。
仲間内のSlackに親鶏の丸を業務スーパーで買ってる人がいて、おいたんもクリスマス前に近所の業務スーパー行ってみたんだけど、売ってなかったんだよね。それで仕方なくターキーレッグを買ってきたという経緯がある。
親鶏には妙に憧れがあったんだ。何と言っても大好きな秋吉の純けいが思い出される。
おいたんは秋吉に行ったら、他のものには目もくれずひたすら純けい連打。ちょっとキュウリとか野菜挟むけど、純けいだけで20本は食べるな。硬い肉だから最後はアゴが痛くなってギブアップするけど、本当はもっと食べたい。
今回送られてきた親鶏で純けいみたいな焼き鳥を作ってアゴを鍛えまくるという手も考えたけど、秋吉みたいに小ちゃく切るの大変そうだし、オーブンで焼くってのも難しそうだ(ああ、久々に秋吉に行きたい。ちなみに東京では中野店がベストだ)。
親鶏について調べてみたら、若鶏のブロイラーより濃厚なダシが取れるということなので、この機会に久々に奄美の鶏飯を作ってみようと思った。note始める前の1年前くらいに作ったやつを、一度記事で触れたことがある。[けいはん]とは何ぞや?って人はこちらの記事を見てね。
このときは肉屋で買った若鶏の鶏ガラとモモ肉を使ったんだけど、本場では親鶏の丸からスープを取るらしい。
まず、親鶏を解凍しようとしたんだけど、3時間くらいじゃ全然解凍が進まなかったので、いきなり鍋に丸ごと入れることにw
バラけてきて分かったけど、あらかじめ内臓も取ってあって、部位ごとに切られてるようだ。
沸騰したら茹でこぼして、流水で洗います。
うわ、このグロいぶつぶつは何だ!?と思って調べたら、「きんかん」と呼ばれる珍味らしい。メスの親鶏だけが持つ、これから卵になるやつ、言わば「卵の卵」だね。あとで茹でた後に食べてみたけど、味はよく分からなかったw
全ての部位を洗ったあと、塩を10gくらい入れて茹で始めます。
1時間くらい茹でたのち、肉の付いてる部位を取りどして、ガラだけでさらに2時間茹でます。
↓こちらは取り出した部位。手羽なんかはほとんど肉がなくて骨と皮だけ。Slackで聞いたら、親鶏の皮は硬すぎて食えないので、手羽はガラと同じで出汁に使うといいとのことで、これも鍋に戻しました。
肉は冷蔵庫に入れて、茹でたスープの一部で雑煮を作って昨日はおしまい。
で、今日のお昼から再開。スープからガラを取り出します。
↑一応、身の付いてるガラもあるので冷凍しておくことにした。
スープをキッチンペーパーで濾します。
干し椎茸を水で戻し、戻し汁をスープに入れます。
椎茸を戻してるあいだに、鶏飯作りの1番の難所、肉を細く割く作業を行います。
↑親鶏ってほんと肉が少なくて、手に持ってるやつがムネ肉よ。鶏飯にはムネ肉とモモ肉を全部(2個一対)使います。
前の記事にも書いたけど、肉は細かく割けば割くほど美味しい鶏飯になるからね。『美味しんぼ』に出てきた海原雄山の飯炊係の本村っていうおじいちゃんが、最初に雄山と出会ったときに、コメを一粒一粒より分けて米粒の大きさを揃えたご飯を炊いてもてなしたっていう狂気のエピソードを思い出す。とにかく発狂寸前まで肉を細かく割くべし。
ふう、今日はこれくらいで許してやろう。と言っても正味30分くらいだけどね。ムネ肉はともかくモモ肉は筋やら膜が多くて綺麗に割けるところが少なかったので、ほとんどつまみ食いになってしまった。しかしちょっとの塩で茹でただけなのに、親鳥って味があって美味しい。
椎茸の戻し汁、酒1カップ、醤油大さじ1、塩少々入れて、スープを沸かします。
これでスープは完成。
次に戻した椎茸を醤油とみりんと酒で煮て、椎茸の佃煮を作ります。
次に錦糸卵を作ります。卵2個使った。
次にパパイヤの漬物をスライスします。これも弟夫婦に送ってもらったやつ。
最後に一昼夜乾燥させたみかんの皮の表面をすりおろします。
本当はワタを削いでみじん切りにするんだったかな。まあレモンゼストの要領で。
あとは、万能ねぎと刻み海苔を用意して完成!
(多分)これで正式な鶏飯になってるはず。それぞれの具をご飯の上に乗せて、スープをかけて、お茶漬けみたいに食べるわけだ。
いやー、親鶏の濃厚出汁が旨い〜。鶏飯は年に1回くらいは作るんだけど、最高傑作だな。自己紹介の記事に「世界一美味しい料理」って書いたけど、あながち間違いではないと思う(ちなみにカツオのタタキはおまけです)。
今日のお昼に作り始めて、食べられたのが夕方4時ごろ。これからご飯炊いて2食目いくぜー。明日の分まで残りそうだ。
以上、お正月後半のご馳走でした。
おわり。