キッシュロレーヌを作るキッチュでアイロニカルな週末
ボンソワール!ケイチェルおじだよ。
このところピザ作ったりパン焼いたりと人生初のチャレンジを続けてきたおいたんだけど、勢いを駆って今週末、もう一つ作ってみたかったものに取り組んでみた。
それは、パイ生地を使ったタルト。
と言っても、スイーツ系の甘いタルトはそこまで好きってわけじゃないから、惣菜系(?)のタルトを作ってみたい。てなるとやっぱりキッシュロレーヌだよね!
というわけでこの1週間、プライベートの時間はずっとキッシュロレーヌのことを考えてた。とりあえず、おいたんのnoteでのスイーツ師匠の1人、ユイじょりさんはタルト作りの名人だから、この↓キッシュロレーヌの記事や他のタルト記事も読み込むことに。
ひと通りの作り方は分かったものの、他にもネットで調べて一応基礎からお勉強してみることにした。
するとやはり、というかパウンドケーキのときもそうだったけど、深い沼が見えてくる。まず、われわれがタルト生地と呼んでるものには、パート・シュクレ、パート・サブレ、パート・ブリゼと大きく3種類あり、どう違うかと言うと、えーと(たいして学習してない)、とにかくそれぞれが微妙に違うw
まあシュクレとサブレは主にスイーツ用、ブリゼは液体が染みにくいということもありキッシュロレーヌにはブリゼを用いるそうだ。
ユイじょりさんの他のタルトは余った生地を二つ編みにしたり、小さな丸でくり抜いたりしてキレイな縁取りにしてるんだよね。おいたんも丁度良いくらいの生地が余ったら二つ編みくらいはチャレンジしてみようかな、なんて妄想もしつつこの1週間過ごしてましたw
まずはタルト型を買わないといけない。どうもタルト型には底が抜けるセルクルタイプのやつと、底が抜けないものとあるらしい。いろいろ調べてたら一長一短というか、どっちにしても難易度には変わりないように思えた。ただ、タルトには「焼いた後に型から抜けません!助けてください」っていう断末魔の叫びがYahoo知恵袋にたくさんあるんだけど、これは確実においたんも直面するであろう問題だな…。型から抜けなくてキッシュがぐちゃあって崩れる未来が容易に想像できたので、事前に考えとかないといけない。
そしたら、あのおいたんが敬愛するレイチェル・クー嬢が、過去の放送でキッシュロレーヌ作ってて、生地にはクッキングシート敷いて焼いてたという情報を入手した。しかも、今でこそいろいろ創作料理を作ってるレイチェルだけど、「パリの小さなキッチン」初期の頃は超オーソドックスなベーコンと玉ねぎだけのキッシュロレーヌを作ってたらしい。妙に親近感が沸いてきた。もちろん、おいたんもクッキングシートの採用決定。
次に問題になりそうなのが、空焼きのときに「重石」を使うかどうか。それ以前に「おもいし?じゅうせき?」ってなってたおいたんの社会常識のなさも問題だと思うけども。ユイじょりさんはインディカ米を重石にしてるんだけど、おいたんもお米使うか?うーむと悩んでたわけ。そしたら以前、もう1人のスイーツ師匠しずかさんがチーズタルトを重石なしで作ってたのを思い出した。
これだけの高さのあるタルトを重石なしでできるんなら、わずか3cm程度のおいたんのタルト型なら重石いらないんじゃね?って思って、なしですますことにしました。
ちなみにタルト型は18cmの物を100均で購入。京王アートマンにはタルトストーンが1050円で売ってたものの、今回はひとまず見送ることに。おいたんは特にミニマリストというわけじゃないけど、物を増やすのにはとにかく慎重なタイプで、「どうしても必要!欲しい!」ってなったときしか買わない人なんですよ。(ケチなだけかw でも、買ったはいいが使わなくなった物を見るのが、自分の愚かさを見るようで切なくなるんだよねw)
ネットで調べると、空焼きのときにタルトの底が膨らんできたら串で刺して浮き上がりを防ぐことができるとの話もあり、とりあえずそれでやってみよう。
さて、お昼に暑いなか材料を買いにスーパーに行ったら、明治の冷凍パイ生地を発見。結構おいしそうなのでしばし立ち止まる… そしたら心のなかの悪魔おじが言うわけよ、「これ使っちゃいなよ」って。
幸いこのときは天使おじが出てきて「待て待て、今まで1週間、ブリゼやら型抜きやら重石やらいろいろ考えてきたことはいったい何だったんだ!?」って思って、なんとか生地自作に踏みとどまりました。
よく考えたら、このお盆の時期にキッシュロレーヌのことで四六時中頭を悩ませてたおっさんって、日本中探しても片手で数えるくらいしかいなかったんじゃないかな。
それはそうと、いざ作っていきます。基本的にはユイじょりさんのレシピをもとに、テキトーにアレンジを加えつつ。
まずは生地作りから。小麦粉67g、強力粉33gを振るって混ぜたものに、全卵の半分と、1センチ角に切ったバター60gくらい入れます。
ユイじょりさんは手で作ってるけど、おいたんは文明の利器フープロを使います。驚くことにフープロかけてると何と!
生地をまとめるところまでフープロがやってくれた!すげーな、フープロ。
これを丸くまとめて冷蔵庫に1時間入れます。
その間、具材を調理します。まずはジャガイモを小さくスライスしたものと玉ねぎのみじん切りを電子レンジで5分加熱し、マヨネーズで和えたもの↓
ふっふっふ。いきなり独自路線発動(笑) これ、ピザーラのモントレーっていうポテトピザをイメージしました。
次にスーパーで安かった鮭とニンニクとほうれん草を炒めたもの↓
どんどん突き進む独自路線w 昨日までベーコンが続いてたから飽きてたのよ。
1時間後に冷蔵庫から生地を出します。
前にピザやパンを作ったときに小さいまな板の限界を感じたので、100均で下に敷くやつ買ってきた。ラップを被せて麺棒で伸ばします。
こうして、
こう↓
。・°°・(>_<)・°°・。
前にトルティーヤ作ったときもそうだったけど、ホントこれ苦手。ラップがカバーしてない部分が下のマットにくっついて剥がれなくなった。
もう一度丸め直して、こんどは下にクッキングシート、上にラップ2枚被せて伸ばします。
パイ皿を乗せて大きさを確認。こんなもんかな。
クッキングシートごと皿に乗せます。今度は上手くいった。
バランス間違って高さが足りないとこがある。はみ出た生地をちぎって足りない部分を補強しました。
フォークで底に穴を開けて、余った生地はクッキーにでもしよう。とても縁取りなんかする余裕なしw
これをいったん冷蔵庫で冷やし固めた後、重石なしで210度のオーブンで10分空焼きします。
空焼きしてる間にアパレイユを作ります。アパレイユって単語がカッコいいよね。何かの装置か?って感じで。
生地で余った全卵の半分と、もう2個の卵を卵白と卵黄に分けます。
卵黄には冷蔵庫に居座ってたサワークリームと牛乳を計250cc入れます。
↑これ、前にグヤーシュ作ったときに開けたやつだから、いつのだ…?賞味期限は9/20だけど「開封後はお早めに」って書いてあるんだよな。全然お早めじゃないが、火を通すし大丈夫だろうw
ユイじょりさん式(正確にはムッシューOtto氏式)で、卵白でメレンゲを作ります。
このブランネージュ(白い雪)ことメレンゲを卵黄と牛乳&サワークリームのどんぶりに加えて混ぜます。
なんか上手く混ざらない気がするけどこれでいいのかな?牛乳が多すぎたかもしれない。
そうこうする間に生地の空焼きが終わりました。
途中1回だけ、少し膨らんだかな?って所に串を刺しましたが、ほとんど膨らむことなく空焼き終了。
これにマヨジャガと鮭ほうれん草を乗せます。
アパレイユを上からかけます。
なかなか良い感じじゃないかな?
210度のオーブンで10分、その後180度で15分焼きます。
出来上がりはこちら↓
クッキーも焼けてる(笑) お皿に移します。クッキングシートなので楽々。
無事に焼けてる気がする。まあ卵だから最悪半熟でも問題ないでしょう。食べてみます。
割と綺麗に焼けてるように思う。半熟ではなかった。
味は結構美味しいです。マヨジャガ、鮭、ほうれん草の組み合わせは大正解。もう少しマヨジャガを多くするか、味を濃くした方が良かったかな。
肝心のタルト生地は、ややパサパサ感が強かったかもです。焼き立てを食べたから、時間をおけばもう少ししっとりしたかもしれない。
反省点として、タルト生地にツヤ出しの卵黄塗るの忘れた。まあ今回は及第点としよう。
と、まあここまで我ながらよく頑張ったと思うけど、まだまだ師匠たちに比べれば全然だし、タルトの世界も奥が深い。そう言えば、本場フランスではどんなレシピになってんのかな?って思って、検索してみました。
「quiche lorraine」で検索してGoogle 検索一番上で出てくるのがMarmitonっていうフランス版Cookpad(?)のキッシュロレーヌなんだけど、評価☆4.6、レビュー数938件。
ふむふむ、これだけ支持されてるってことはかなりのレシピなんだろうな、よっぽど美しくて旨そうな超本格キッシュロレーヌが出来上がってるに違いない…と思って見てみると、衝撃!(ぜひ皆さんもリンク先の動画見てみてください)
なんと、まさかの市販の生地使用、余白の生地は折りたたみ(当然縁取りなんかなし)、クッキングシート使用どころか空焼きなし!具はベーコンだけ、という超絶簡単レシピやんけ!
やっぱフランスだわ。。。って思った。
おわり。
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