パリのアジア人街で食べた赤いフォーの謎(後編)
やあ、みんな。ケイチェルおじだよ。
昨日の前編で、パリのアジア人街ベルヴィルで食べた「赤いフォー」が、サテっていうベトナムの調味料を使った「フォー・サテ」ではないかってとこまで書いたんだったよね。
ところで、ベトナムにそういう赤いフォーってあるんだろうか?少なくとも日本のベトナム料理店では見たことない。おいたんはベトナム語できないから日本語で調べただけなんだけど、以下のページのような情報が見つかった。
どうも「新感覚のフォー」ってことで、このページ以外にも2〜3件、同じホーチミンの”QUOC KY”っていうお店を紹介してる記事があった。おいたんがベルヴィルで食べたのは10年以上も前なんだけど、それがベトナムで新感覚なの!?
英語で調べてみたら、北米やオーストラリアではフォー・サテは割とメジャーみたいで、けっこう情報はある。海外からベトナムへの逆輸入なのか、それともベトナムの日本人社会で最近知られるようになっただけで、フォー・サテ自体は昔からベトナムに存在していたのか、そこのところは分からない。
とりあえず英語圏ではレシピもいくつか見つかったので、以下のページを参考にしつつ、おいたんの記憶も加味して作ってみます。
材料はこちら。右上端がサテ・トムね。
いま気づいたけど、肝心のピーナッツバター出してなかった。持て余し気味だったピーナッツバターもついに残り3分の1くらいになった。
フォーの麺が200gなので、2食ぶんのスープを作るつもりだったけど、結果的に3食ぶんになりました。
まずは牛肉団子を作ります。日本語で「ベトナム風肉団子」で検索したらたくさんレシピがあったので、それらを参考にテキトーに作ってみます。
牛挽肉と玉ねぎとパクチーを手で混ぜます。粘りが出るまでしっかりと。実はおいたん、去年の冬に鶏団子鍋を作るのにハマってた時期があって、そのとき以来の肉団子作りだけど、まだこの時期は手がかじかまなくていいね。
次に水600ccに鶏ガラスープの素を入れて沸騰させます。
別のボウルにココナッツミルク200cc、ピーナッツバター適量、サテ適量を入れます。
こんなもんかな?自分でも適量が分かってないというw しっかり混ぜてピーナッツバターを溶かします。
ちなみに、サテはそのままひと口舐めてみると、辛さと味の方向性はほぼ桃屋の「食べるラー油」と思ってくれていいですw レモングラスやニョクマム、乾燥エビが入ってるので食べるラー油よりエスニックな風味がして美味しいと思う。
これを沸騰した鶏ガラスープに混ぜます。
あれ?全然赤いスープにならない…。ピーナッツバターが多すぎたかな。
うちにあるもので赤くするものといえばこれ。
辛くなりすぎないようにレッドペッパーは少量。パプリカパウダーは瓶に残ってたのを全部入れたけど、スープはあまり赤くならず。
最後の手段でこれ。
黄色の蓋バージョンだからそこまで辛くはならないだろう。これで多少赤みがついた。
肉団子を入れて煮ます。
アクがいっぱい出るのでちゃんとすくって、火が通った頃に味をみたらやや薄かったので、味噌を大さじ1足してみました。そしたらいい感じに。
別の鍋でフォーを茹で、湯切りをして丼に盛ります。スープをかけて、ベトナム料理っぽく生のモヤシとパクチーを乗せ、砕いたロカボナッツを振りかけて完成です。
じゃーん。
食べてみたら、うまい!
ベルヴィルで食べた味に似てる気もするしそうでない気もするし、よく分からんが美味いことには変わりない(笑)
レッドペッパーとラー油を入れたぶん、ややピリ辛になっちゃったけど、ココナッツミルクの甘さがうまい具合に中和してくれてる。よく考えたらレッドペッパーとラー油じゃなくてサテを多めにしとけば良かった。パプリカパウダーもなしで作れるようになりたいな。
味の方向性はいいとして、ちゃんと赤い色にするためにはピーナッツバターも控えめにすべきだったんだろうか。そうするとかなりの量のサテが必要なきもするけど、あるいは全然辛くないサテがあるのかもしれない。フランスでは"piment doux"っていう全然辛くない唐辛子も売ってたし、そのパウダーもよく見かけたから、そういうのを使ってる可能性もある。その辺は今後の検討課題だな。
その日のお昼と夜にフォーを食べて、翌日には残ってた辛ラーメンの麺だけを使って作ってみました。
うまい。インスタント麺にも合う。ちなみに生野菜のドレッシングとしてサテ+ナンプラー+ポッカレモン+塩コショウで混ぜてみたら、こちらも美味しかったです。パクチーが余ってたら刻んでサラダに入れるともっと東南アジアっぽくなったと思う。
とりあえずこれからはサテを常備しようと決めた。なかなかオススメです。
おわり。