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SE7EN

SE7VEN

公開:1995年
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、グウィネス・パルトロー

自分が生まれるより前の映画。
大学生の頃、自室の狭い部屋を真っ暗にして小さいテレビで見たっけ。
最後のシーンは驚いたし、3,4回は見た気がする。
そんな映画がIMAX版となって再公開と!見に行かないわけない。

主人公の2人

・サマセット
モーガン・フリーマン扮するベテラン刑事。
街のことを知り尽くしており真面目で勤勉。
それ故この街のあまりの酷さに辟易しており引退を決めている。
数十年の勤務から引退するまでの7日間。

真面目さとこれまでの苦労を感じる風格

・ミルズ
ブラッド・ピット扮する若手刑事。
自ら志願してまでこの街に異動してきた。
顔はかっこいいけど服装や仕草はどことなくダサい。
この街に異動してきてはじめての7日間。

かっこいいけど、どこか間抜けな感じ

年齢も性格もなにもかも合わない2人が
歪みあいながら事件に立ち向かうってありがちな導入。

でも冒頭から街はずっと雨。とにかく雨。
画面も暗く、オープニングから気味の悪い映像と音が続く。
2人のキャラは魅力的だがそれをかき消すような
雨音と周囲の喧騒、全体的に暗い雰囲気が映画館だとより伝わった。

7つの大罪

人間を罪に導くような欲望や感情のこと(らしい)
今作ではそれぞれの7つの殺人がそれぞれに割り振られている。
この映画が名作たる所以はやっぱりラストシーンなんだろうけど、
それでもいくらかはこの猟奇殺人の残虐さと新らしさにあると思う。
あえて血ではなく脂で今後の殺人の予告を、
わざわざ額縁の裏に切り落とした手で指紋を、
殺される者自らに肉を切らせ死を選ばせる。
そして誘導されて見つけた殺害現場(ギリギリ死んでないが)には
刑事たちをバカにするようにちょうど1年前からの殺害現場の記録を残す。

映画史に残る殺人シーン

映画館で見たことで、
部屋の暗さや群がる虫、
匂いを隠すために吊るされた消臭剤の数、
クラブの光や耳を塞ぎたくなるような音量、
臨場感と不快感が何倍にもなった気がした。

犯人との攻防

やけに"凝った"連続殺人に感情的になるミルズ
当初はこの件には首を突っ込まないと言っていたサマセットも
ミルズへの助言をすることから徐々にのめり込んでいく
ある時全く足取りがつかめなかった犯人へ急に肉薄する。
突然現れた犯人、マンション内での銃撃戦に追走劇と
映画の展開に大きくスイッチが入った感覚があった。

ジョン・ドゥとの初めての接触

ジョン・ドゥという男

日本語でいう「名無しの権兵衛」らしい。
男の周りだけその周囲の空気と隔絶されているような異様感

「detective!!!!」 の迫力すごかった


どうしてその日だけ晴れるのか

あれだけ雨のシーンばかりだったのに、ラストシーンは晴れた荒野
ミルズの表情の移り変わり。
銃口がこちらを向いているのがこんなに怖かったシーンはない。
そして衝撃のラスト。


「The world is a fine place and worth fighting for.
 I agree with the second part.」
この映画は鬱エンドだとよく言われます。
サマセットが映画最後に残したこの言葉を聞くに、
僕にはこの結末がジョン・ドゥの完全な勝利だとは思えないのです。


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