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豊かさと富──豊かさを支える道標としての富の役割

豊かさと富の関係性を考える


「豊かさ」と「富」。この2つの言葉はよく対比されますが、対立するものではありません。富は豊かさを支える重要な一要素である一方、それだけでは豊かさは成立しないのです。私自身の経験を振り返ると、富が豊かさを実現する鍵となる場面が多くありました。しかし同時に、それだけでは満たされないという現実にも気づかされます。

獣医師としてのキャリアをスタートしたばかりの頃、私は決して経済的に豊かではありませんでした。それでも、自己投資や趣味にお金を費やすことで、充実感や成長を感じることができました。このように、富は豊かさを作り出すための「道標」として機能するのです。

この記事では、豊かさと富の関係を私の実体験を交えながら深掘りし、富をどのように活用すれば豊かさが実現するのかを考えていきます。

豊かさを支える要素としての富


富が豊かさを支える役割を果たすことに気づいたのは、若い頃の経験がきっかけでした。私は獣医師として働き始めたばかりの頃、決して経済的に恵まれていたわけではありません。給与は低く、時間も限られていました。それでも、その少ない富をどのように使うかを工夫することで、自分なりの豊かさを見出していました。

当時の私は、趣味としてフランス車のルノー5バカラ(1987年モデル)に乗っていました。古い車ゆえにしょっちゅう故障し、修理にはかなりの費用がかかりました。さらに、洋服が大好きで、給料の大半をファッションや車に費やしていたと言っても過言ではありません。それだけではなく、休みが取れると都心のホテルに安いプランで宿泊し、朝食を楽しむのが何よりの贅沢でした。特に、キャピタル東急ホテルの「オリガミレストラン」でのコンチネンタルブレックファーストを楽しみながら読書をする時間は、私にとっての至福のひとときでした。

これらの支出は一見、無駄遣いのようにも思えますが、実はそれら全てが私の「豊かさ」を構成する一部でした。趣味や体験にお金を使うことで得た満足感は、今でも心に残っています。また、それだけではなく、仕事においても富を自己投資に充てていたことで、現在の私の基盤が築かれたのです。

富だけでは実現できない豊かさとは?


一方で、富だけでは豊かさを保証しないということも実感しています。若い頃は経済的な余裕が少ない中で自己投資に励んでいましたが、その過程そのものが楽しかったのです。仕事を通じてスキルを磨き、学びを深めることで得られる充実感は、経済的な豊かさを超える価値がありました。

さらに、豊かさには「心」や「つながり」といった要素が欠かせません。家族や友人との時間、また自己成長の中で得られる達成感や安心感は、どんなに多くの富があっても置き換えられるものではありません。たとえば、私は一度離婚を経験しており、家庭に関しては「私なりに」努力してきました。再婚後、家族とのつながりを築くことが豊かさを支える重要な要素であると再認識しました。このように、富だけでは豊かさを実現することはできないのです。

豊かさに必要な富の使い方


富が豊かさに不可欠な一要素であることは間違いありませんが、問題はその使い方にあります。私はこれまで、自己投資や趣味、事業への投資を通じて、富を豊かさに変えてきました。しかし、これらの投資を「いつ換金し、豊かさのために再投資するか」というタイミングは非常に難しいと感じています。

自己投資や株式、事業などの含み益は、複利の力でどんどん増えていきます。しかし、時間や体力、気力には限りがあります。そのバランスを取ることは簡単ではなく、今でもその答えは見つかっていません。それでも、現在の私は富と時間、心のバランスをうまく取りながら豊かな生活を送れていると感じています。

豊かさと富のバランスを考える


富は豊かさを実現するための「道標」であり、それ自体が目的ではありません。富をどのように活用するか、またどのように他の要素(時間や心、つながり)と組み合わせるかが重要です。

私自身、これまでの経験を通じて、富を「手段」として活用し、豊かさを追求してきました。これからも、富をどのように使い、どのタイミングで豊かさのために再投資するかを考え続けるでしょう。そして、読者の皆さんも、ぜひ自分にとっての「豊かさ」と「富」の関係を見つめ直し、それを実現するための手段を考えてみてください。

次回の記事では、さらに豊かさを深く掘り下げ、いよいよもう少し具体的な実践方法について探求していきますので、ぜひお楽しみに!

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