中国で日本語を教えていた頃の話 ~熱中症とトイレの衝撃~
こんにちは。カブトムシの母です。
毎日、暑いですが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
この暑さで熱中症が問題となっていますが、
私が「熱中症」で思い出すのは中国のトイレです。
今から四半世紀ほど前、中国で日本語を教えていた私。
ある時、同僚の先生に誘われて、内モンゴルで行われる「ナーダム」というモンゴル族のお祭りに連れて行ってもらいました。
その祭りでは、モンゴル相撲などが繰り広げられ、漢族の中国とはまた違った様子が見られました。
noteで見つけました。中国のモンゴル族の方が書かれたのでしょうか。↓
それは、とても貴重な体験だったのですが、困ったのはトイレ!
祭りの会場はその日のために草原に設けられた特設会場で、トイレもこの日のためだけに作られたものでした。
中国の公衆トイレといえば、ドアがないのが一般的でしたが(今はどうなんでしょう?)、赴任して一年ほどたっていたので、もうだいぶ慣れていた頃でした。
が、その祭りで見たトイレは衝撃的!!
周りは大きなテントのようなもので囲まれ見えなくなっていましたが、中に入ると細長く穴(溝?)が掘られ、そこに足をのせる板が無造作にのせられているだけという何とも原始的なモノ。
昔のことなので細かい記憶は定かではないのですが、一度に10人くらい用が足せるようになっていた気がします。
壁もつい立てもないので、隣の人と並んで用を足すような感じです。
(一般のドアなしトイレでも三方向に壁はあります。)
いくら私でも、さすがに無理…
絶対ここでは用を足すまい!と強く心に誓った私。
トイレに行かずに済むように、水分をとるのはやめよう。
しかし、その日はとても暑い日でした。
冬は零下20度~30度以下になる内モンゴルですが、夏は30度を超えるくらい暑くなります。
そんな暑い日に水分を取らないでいた私。
だんだん、体に異変が起こり始めました。
なんだかお腹が痛い…。
あー、これ、やばいヤツだ。
変な汗が出てきて、とてもこれ以上、我慢できない…
ということで、意を決して、穴だけトイレに駆け込んだ私。
もう、恥ずかしいとか何とか言っている場合じゃない。
背に腹は代えられない!
何とか無事に出すものを出して、すっきりしましたものの、今度は頭も痛くなってきて、もはや祭りどころではありません。
休憩用に準備されたパオ(モンゴル式テント)で横にならせてもらいました。
そのころは、「熱中症」という言葉の認知は広まっていたものの
熱中症の症状が出たら、水分をとるとか、体を冷やすとか、処置に関する知識はまだ常識ではなかったので、無知な私は、ただただ目を瞑って横になっていました。
そうこうするうちに、またお腹が痛くなってきて…
結局、そのトイレには5、6回お世話になりました。
絶対に入りたくない!と水分を控えたことがあだとなってしまい、
何とも皮肉な結果に。
連れてきてくれた同僚の先生にも悪いことをしてしまいました。
しかし、このトイレに入ったことで、もう何も怖いものはない!!と
変な自信が芽生え、自分が中国の大地のように、一回りも二回りも大きくなった気がしたのでした。
そんな熱中症の思い出でした。
みなさま、熱中症にならないように、水分はこまめにとりましょう。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。
暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。