断食のススメ、やってみたいけど壁を乗り越える勇気がない方へ
2週間かけて断食プログラムを実践しました。断食は日常を過ごしながらコスパゼロで旅に出るようなボディジャーニー。ハードな体験ですが、やり切れたらまたやりたいと思えるのが不思議な精神も頭脳も内臓もリセットされるボディトリップ。
今回の私のプログラムは、最初の4、5日は徐々にマイペースに減食という食べる回数を減らしていきます。それから固形物を何も食べないで水分と野菜ジュースのみの本断食を2日、野菜ジュースなしで水分のみを1日、そして回復食期間を1週間くらい。
ここだけ読むと、ハードすぎて自分には無理と思ってしまいます。私もそうでした。なので、まず断食をしたらどんなにいいことが待っているかを最初に書きます。それから、どんな風に計画を立てるか、断食中に口にできるものや、回復食についての私なりの気づきとアドバイスを書いています。
断食したあとのハプニングジャーニー
●● 消化器官と腸内がリセットされる●●
腸は第二の脳、腸活のために発酵食品を、という言葉が先走りしていますが、腸活のために発酵食品を積極的に摂取することはとても大事なことです。が、しかし、腸にいいと思って発酵食品を摂取しても、ほとんどの菌は、胃で消化される時に胃酸で死滅する菌が大半だと思ってください。本当に腸内をリセットして、腸の働きを活性化させるには、まずは断食です。胃と腸を空っぽにして、胃腸の働きを休めることです。それでは、なぜそれでも発酵食品が推奨されるのか、胃酸で菌は殆ど死滅するのに発酵食品を積極的に食べる意味はあるのか?という話にもなってしまいますが、この話の続きは違うテーマの記事で追々書いていきますね。
●● 味覚がリセットされる●●
本断食後、固形物を食べない期間を過ごした後の最初の食事は、重湯とかドロドロに煮たお粥です。梅干しを添えてもいいし、昆布水でお粥を作ってもいいし、白米でも玄米でも。普段の生活で、お粥を食べて涙が出てくるくらい美味しいって感動することありますか? うすーいお味噌汁を飲んで、身体の細胞に染み渡るような気持ちになりますか? 濃いめの味付けに慣れ過ぎてしまってる方は、更に感動が大きいと思います。素材だけの味で美味しいと感じる舌に生まれ変わります。断食は味覚もリセットされるので薄味の食事習慣を身につけたい方に絶好の機会です。
●● メンタルが鍛えられて自己肯定感が上がる●●
断食プログラムを達成した後は素晴らしい達成感を味わいます。特に、自分は無理だろうとか、できるわけないって思いこみながら達成した後は、今後、何かまた目標を掲げた時にも「自分にはできる」って思えるし、実際に数日でお腹がペコン!って細くなるので、鏡で自分の姿を見るのがちょっと楽しくなったり、着たかった服が切れるようになったり、人に会う時にも断食前にはなかった爽やかな自分になってるんです。
「ああ、食べてしまった、、、」変な時間にとか、揚げ物たくさんとか、甘いものドカ食い、とか様々な理由で「ああ、食べてしまった」と後悔してしまう時は、後悔エネルギーで凹みます。内臓に負担をかけた状態で更に心が後悔する悪循環エネルギーを味わったことありますよね。断食後は、あの悪循環な後悔エネルギーと反動反転した達成感エネルギーを味わうことができるので、次に自分がやりたいこととか、これから達成したいことなど、断食後の達成感を感じてる状態の時には、次のステージの明確なビジョンが見えてくることがあったり、出来ないなあと諦めモードになっていたことなどが、いや出来る!って思えてくることがあります。
●肌艶がよくなって、免疫力が上がる●●
お肌の状態については個人差があると思いますが、私個人の体験では肌艶が一気に変わる体験をしています。お化粧のノリも良くなります。サウナもしくは温泉から上がった後にお肌がスベスベになりますよね。断食の後って、なぜか理由は私にはよくわからないのですが、サウナから上がった後のような肌質に変化するんです。(肌艶に関しては、個人差あると思いますので、少なくとも私はというお話です。)
●● 時間に余裕を感じる●●
普段の生活で、「今日、何食べよう」とか「冷蔵庫にアレとコレがあって、あれがないから買い物はあそこに行って、アレを買って。」とか、スーパーをぐるぐるする時間、お料理する時間、食べる時間、後片付けをする時間、外食する時も「どこに行こう?」とか調べたり考えたり、意外にも自分が意識してないだけで、日々の食事のために頭や時間を結構使ってるんです。普段私はその時間も好きに楽しく過ごしてるつもりでいるのですが、断食の最中に「食事」のために普段どれくらい自分が頭や時間を費やしてたのか、そしてその時間から頭が解放されてるって、断食中に気づいて、私は普段目が行き届いてなかった箇所の掃除を始めたり(掃除はいい気分転換です)、買ったのに読んでいなかった本を読み始めるとか、頭と心のスペースを楽しむことができました。
ざっと私なりのやってよかったピンポイントをまとめてみたのですが、
実際に闘病中の方や生活疾患がある方への断食プログラムは世界中で注目され実践されています。闘病中の方専用の断食について書かれた書籍や、YouTubeにても、たくさんの断食についての動画が配信されてますので、是非ご自分でも調べてみて、他にも眼から鱗の断食ハプニングジャーニーを見つけて、やる気スイッチに火をつけてみてください。
断食を計画するにあたって
まず断食をするのに初めての方は、道場に行くとか、専門の方から指導を受けながらとかを第一にお勧めしたいところなのですが、なかなか行けなくてその時点でギブアップという気持ちにならないように、一人で自宅で実践している私なりの計画の立て方を紹介します。断食後の身体やメンタルの反応も人それぞれで個人差があると同様に、全ての人の生活環境や食生活の習慣も、家族構成もお仕事の状況も違いますので、皆様に当てはまる訳にはいかないのですが、自分なりに計画を練ってみるための参考やヒントになれたらと思います。
●● お仕事と両立できるか●●
結論から言えば、お仕事と両立できます。断食のポイントは飢餓状態の時に感じる、「食べなきゃ力が出ない」という脳の状態がいかに思い込みであるのか、というポイントに気づいて飢餓状態の時に感情やメンタルが急降下しないように慣れていくことなんです。でもそんなことは初めての時や慣れない時はとてもハードルが高いので、無理に仕事と両立しながらやろうって計画立てる必要はありません。
あくまで結論です。お仕事と両立しながら断食をするのは、2回目、3回目と断食の経験数をいくつか経てからの話だと思っています。要は、飢餓状態の時の自分の感情やメンタルのコントロール、そして身体の声を繊細に聞けるようになってから挑戦した方が良いと思います。
この記事の冒頭にも書いてるように、断食を一種のジャーニー(journy)と捉えて、お仕事が2、3日お休みの時に始めてみることをお勧めします。お仕事と食事の時間から解放される日と設定するのです。マヤ暦の「時間を外した日」のような、プラス、人にあって食事をしたりお酒を飲みに行ったりもしないので、自分と向き合い、誰からの影響も邪魔も介入してこない日、そして普段手が届かなかったことをやってみる時間と設定するのです。
(映画、本、学び、散歩、昼寝、音楽、絵画、作り物など思いつく限り)
飢餓状態の時、パワーが出なくて、何もやる気が出ないって気分なら好きなだけゴロゴロしたっていいとも思うし、そうするとある瞬間に、それが思い込みだって気づいて、自分の様々な感覚が逆に冴えてる!とか、研ぎ澄まされてる!ってビックリするような瞬間がちゃんと降りてくるので、断食中に是非、自分の感覚が研ぎ澄まされたと自覚した状態で、何かしら自分と向き合えるような好きなことを堪能して見てくださいね。
●● お子様がいる、家族構成など●●
お子様がいたり、一緒に住んでて断食は実践されない家族と一つ屋根の下で過ごすのも、とても一苦労な状況です。この状況からも、やはり道場へという決断をされて道場で断食される方がたくさんいらっしゃるかと思います。
ご家族がいる中で自分だけ断食を実践する時は、断食中の家事や料理の負担をできるだけ軽減できるように、家族からの理解を得ることが一番重要です。ご家族の理解を得るのに、自分が断食したら体調も体型も改善されるから!あなたにとっても嬉しいことなのよ!と説明して納得してもらいましょう。でもお子様だとそうはいきませんよね。前回の断食では、私は子供にご飯を作ってオヤツ食べさせて、自分は何も食べないって3日やりました。(シングルマザーなので他に頼めなかった)そのときは必死で、これやりこなせたらメンタル強化のパワーアップすごいだろうなってだけ考えて目指して達成しなきゃって、ちょっとマゾチックなテンションでやり切りました。確かにその時の断食後の達成感や自己肯定感は半端なかったので、結果的にはオーライでしたが、今回の断食では子供がいない2日間を狙って計画しました。できなくもないけど、今の私の結論は、ジャーニーとして本断食の期間を過ごしたいので、子供のお世話と断食の同時進行(固形物を食べない本断食の期間ですね。)は、なるべく避けて計画することにしています。減食期間や回復食期間はもう慣れたので、子供用の食事と自分用の食事を分けて作っています。
●● 天体の配置に合わせて計画することについて●●
新月や春分、夏至、秋分、冬至など、太陽や月の節目と言われるポイントで断食するのはとても背中を押されるし、達成してやろう!っていう意気込みも強くなります。心身ともにリセットできる絶好の断食のタイミングです。しかし、上記に書きましたように、お仕事やご家族との両立など、仕事がない日を選択できる日、家事を誰かに任せられる日、そのタイミングと天体の節目の日が一致することが難しい方は、地上生活での事情を優先して予定を立てる方が大事だと思います。新月の日に頑張って断食してもお仕事に追われる日で、断食実践の負担が大きいまま実践するのもある意味危険です。調整や融通が効く方は、この新月に!夏至を跨いで!など、天体の節目のタイミングの日を見計らってから、その日はお仕事入れないなどの調整をしてください。いつしよう、いつやろうって思い始めると日々時間ばかりが過ぎていきます。この週末ならできるかなあ、っていう日が決まってそのタイミングに天体の節目の日が重なると、意を決する決断がストンと降りてきやすくもなるので、ご自分の生活の天体の節目が重なるようにアンテナを貼っておきましょう。
断食中にあると便利なもの(必需品)
●●コールドプレスジューサー●●
減食期間も、本断食期間も、回復食期も、とにかく大活躍です。普段の食生活の時も私は大重宝しています。いわゆるプチ断食という、定期的に緩い断食をする日に大活躍です。ジューサーがない方で断食される方は、酵素ジュースなどを飲みながら実践されるそうです。
私の基本のジュースは、人参、セロリ、赤ビーツ、レモン、生姜で作ります。
味が苦手で飲みづらい方は、リンゴ、桃、オレンジなど果物を加えてジュースにすると飲みやすい味になります。下にコールドプレスジューサーについて詳しく書かれた記事のリンクを添付しておきます。
https://sakidori.co/article/11874
https://lourand.com/magazine/slow-juicer/
●●ハーブティー●●
断食中のカフェインはなるべく避けたいので、お茶は紅茶や緑茶は避けて、ノンカフェインのハーブティーを準備しておきます。ティーバックでも構いません。
でも、準備できるなら、生のハーブを準備します。
特にペパーミントは、空腹の胃腸を癒し、宿便を流すのでペパーミントは必ず用意します。断食中の感覚が研ぎ澄まされたときに頂くハーブティーって、植物の癒しをより一層強く感じます。ハーブの香りは、お腹減って辛い気分になった時にとても癒しになり助けてくれます。改めて、ハーブという不思議なパワーと香りがする植物への畏敬の念を味わうことができます。
回復食を準備して食べる
昆布水を仕込んでおきます。1リットルのお水に昆布を適量(20g)くらい
一晩浸水しておきます。
昆布水を煮立たせて切った大根を煮ます。この昆布水と大根のスープを冷蔵庫で3日は保管できるので、このスープを温めて味噌汁にしたり、醤油か塩だけ入れてスープにしてもいいし、そのままご飯と煮込んでお粥にもできます。
大根は回復食期間に欠かせない根菜です。胃腸の消化を助け、腸に溜まった毒素も一緒に流してくれます。
出し殻の昆布を細く包丁で切って、梅干しとみりんと一緒に20分くらい煮込みます。この出汁柄昆布も、回復食期間にとても重宝しますので、消化しやすく食べれるように柔らかく煮てから冷蔵庫で保存します。3日以内にご飯と一緒に食べ切ります。昆布も腸のお掃除を促します。必ずよく噛んで飲み込みましょう。
出し殻煮昆布に刻んだぬか漬けを混ぜた一品。
ぬか漬けは回復食期に大活躍、2日くらい漬け込んだ糠漬けの古漬けを細かく切って、お粥の塩味として使います。
準備できる方は「寝かせ玄米」を準備します。一合の玄米に対して、小豆大さじ1と天然塩小さじ1弱を目安に炊きます。理想は炊いてから3日後に食べ始めます。そのまま炊飯器の保温機能で保温したまま7日間保管できるので、3合から4合くらい炊いておきましょう。玄米が苦手な方や、消化に負担がかかる方は白米でも構いません。
寝かせ玄米についてのリンク
昆布水と大根の味噌汁、寝かせ小豆玄米、出し殻昆布、この一汁一菜の食事を回復食期間に食べます。この3点セットで味わえる満腹感と満足感、食事とは本来はこんなに神聖な行為だったのかと、食事という行為の原点回帰を体験するのも断食の醍醐味です。