unity1week 2020冬に参加した話(制作編)
夏の思ひ出
今年の夏、初めてunity1week(以下、u1w)に参加した時の記事がこちら。勢いだけでやってみた所感としては、いざ飛び込んでみると優しい世界だったなーという話。とんでもねえクソゲーを投稿してしまった訳だが、特に初心者に対するかわいがり的な奴もなく、今のところは穏便に過ごせている。
そのときTwitterをフォローして頂いた界隈の方々をフォローバックして遠くからそっと見守っているのだが、ゲーム作ってる人達ってみんなね、ポジティブで輝いて見える。そらそうよ、好きでやってる事じゃけんね。
かくいう俺も例外ではなく、私生活で体力と気力が削られていく中で、創作活動が息抜きなのよね。そりゃネタ出なかったりバグ出まくったりで苦しい時もあるけれど、仕事みたいに何かしらの制限もないし、責任も何もないので気楽にやれる。あと、誰かから評価してもらおうとかじゃなくて、自分の好きな事を勝手にやるスタンスだから長続きしてるのもあるかもしんない。
unity1weekの雰囲気を見ていると、「絶対締め切りまでに出さないとあかんぞ!」ってな感じでも特になくて、遅刻組が割と居たりする。それでも諦めずに練りに練ったゲームを上げてくるので、その情熱たるや。
あと、前回は色々な人のゲームを見て回ってると、便利なアセットを色々使っているのが目に入ってきたので、この半年でセールのタイミングを狙って色々と買い揃えてしまった。どうやら、ちょっぱやで作らなあかんゲームジャムの類は、こういうのあるかないかでだいぶ時間効率が変わってきそうなのよねぇ。参考になるやで。
まあ、前回そんな感じで俺の中で文明開化が起こりまくったので、今回もいい経験になるかなーとu1wに平然と参加するつもりだったのだが、プライベートな話で離婚してシングルファザーになったという事情もあり、そもそも作る時間あるのかという不安があった。実際、今回のu1w始まった月曜日から金曜日まで、仕事と家事以外なーんもできとらん。
そんな折に、こんなNoteがTwitterでドンブラコッコと流れてきた。エッッッ、noteにu1wの作品埋め込んでうpしたら、うにてぃちゃん人形もらえるんですか?なにそれ欲しっ!やります!やらせて頂きますううう!
てなわけで完全に餌で釣られてしまった訳だが、まあ夏はたった数時間でクソゲーを作ってアップできたわけだし、一度できた事は二度目もできるはずだ。
時間無くてunity1weekなんて無理?甘えたこと言ってんじゃねえ!
そんならこちとらunity3hourを開催してやろうじゃねえか!!!!
10分で企画を練る
と意気込んでみたはいいものの、この土日はそれなりに用事があった。よって悠長に使える時間はないので、短期決戦でキメなければ絶対に投稿まで辿り着けない。
そんなこんなで、土曜日の朝5時から制作を開始。テキトーに2Dのプロジェクトを新規作成して、まっさらなシーンを眺めながら「うーん、何つくっかなー」と頭を悩ませた。
今回のテーマは「あける」。色々なあけるがあると思うが、「あつめる」の時に「あを詰める」ゲームがあったらしいので、今回も「あを蹴る」ゲームは出てくるだろう。その案は却下だ。
まあ、奇をてらったネタなんてのは、こんな短時間では捻り出せない。ならば、ド直球勝負だ。なんかネタ無いかと部屋の中を見渡してみたが、人が日常的に開け締めするもんといえば、ドア的な奴だろう。
しかし、「ドアドア」とか「エレベーターアクション」、はたまた「マッピー」みたいにドアをアグレッシヴに使うイケてる企画を思い付いたとしても、それを実装する時間はない。
となれば、もうアレだ。もう極力シンプルにして、頭使わないゲーム性にしよう。色々と考えた結果「せや!二択の運ゲーや!」と思い至った。そもそもマインドシーカーが発売許されてる時点で、ゲームなんてもうなんでもありだろう。
ここ最近はめっきり行かなくなったが、俺は独身の頃、パチンコやパチスロが好きで足繁くホールに通っていた。こないだ久々に昔住んでた下北沢に行ったら、よく通ってたパチ屋が潰れてて悲しくなったですわよ。まあ、今の若い子とかはパチよりソシャゲだろうしねぇ。流行り病の影響もあって、だいぶ下火になってそうだし。
今はどうか知らんが、その頃の機械にはよく「二択」を迫られるゲーム性があった。ド素人なので詳しい規則はよく分からんのだが、リールを左から止めるか、右から止めるかで成立する役が変わる。それによって、「良い状態が継続するか否か」というのが、50%でジャッジメントされる場面があるのだ。
スロットの場合はボタンが契機だったが、そいつを無理やりゲーム内で「扉を開ける」という表現でやってしまおう、と思った。2つの扉、どちらか片方を開けて、爆弾が出たらゲームオーバー。出なければ、スコアがダブルアップで増えていく。まー、言うなればギャンブルやね。
表示されるスコアは、nを成功回数とすると2のn乗とする。早い話が、2進数のビットを1個ずつズラしてくような感じ。1回成功すると1/2,2回成功すると1/4、3回成功すると1/8、みたいな。
仮にそれが1/2000万を超える人が居たら、年末ジャンボ買っときゃよかったという話で落ち込んじゃうかもしんないけれど。俺は毎年買ってるが、まーかすりもしないよね。それでも「一等当たった時どうしようかなー」とか妄想してる時間は割と楽しいので、それの為に買ってるまである。
3.5時間で作る
しかし実装はどうしようか。uGUIで扉の絵を表示して爆弾つっこむだけだと30分ぐらいで終わりそうだが、味気が無さすぎる。せっかくなので、新しく買ったアセットを試してみたい。
という事で、こないだセールで買った「CorgiEngine」「Game Music Pack - SUITE」あと無償で使えるビジュアルスクリプティングの「Bolt」を突っ込んでおいた。最初はBolt苦手だったけれど、今はこいつ居ないとしんどくて開発できんわ。使い回せるマクロというか資産も積み上がってきたし。
ステージ、キャラクターなどの画像素材は、こないだまでCorgiEngineの練習用に作ったやつを流用。いやね、CorgiEngine確かに便利なんだけれど、ドキュメントが基本的に英語でね。日本語の情報がググっても少なくて、基本的に触って覚えるスタイルになりがち。未だにあんまり使いこなせてないので、もうちょいこのアセットとは仲良くなっておきたい所。
扉や爆弾とかの素材については時間さえあれば自分で描くのだが、その時間も惜しかったので、そのあたりはフリー素材サイトから引っ張ってきた。
ぶっちゃけ、仕様がシンプルすぎるせいで大部分の所は苦もなく実装できたのだが、CorgiEngineを使ったサウンド管理にチャレンジしたら挫折して、そこで20分くらい無駄に時間をロスしてしまった。こういうゲームジャムでいきなり新しい事やったらあかんやね。今度時間ある時に調査しよう。
サウンド以外の実装が終わった時点で3時間が経過し、朝8時を迎えてしまい子供が元気に飛び起きたので作業を中断。そこから朝飯作ったり洗濯したり部屋の掃除したり、ジモティーで不用品を処分したり色々やってるうちに昼を迎えて昼飯を作って、みたいな感じでバタバタしはじめた。
15時に子供がおやつ食べながらYoutubeを見始めたので「今だ!!!」てな感じでPCの電源をON。サウンドをテキトーに当てはめて、WebGL上での動作を確認した後、サクッとUnityroomに投稿して子供と一緒にSwitchのスーパーマリオ3Dコレクションでサンシャインを開始した。マンマミーアー!!!
ここまでの総作成時間は、ざっくりと3.5時間。3時間に収まらなかったのが悔やまれるが、前回よりもだいぶアセットの力を借りれるようになってきた気がする。
前回参加した時はサウンドめんどくて全く付けなかったのだが、サウンドもバッチリ評価項目に含まれてたので「なんかすまんな・・・」って気持ちを半年間抱え続ける事になった。今回はちゃんと付けたよ!!
という訳で成果物
実際に出来上がったのがこちら。まあ、実際遊んでみると、不毛。ひたすら不毛。賽の河原で積み上げる石みたいに、積み上げたものが一瞬にして無駄になる虚無感。自分でプレイしたら128点まではなんとか行けたけれども、これ4桁行ける人とか居るのかしら・・・
まあ実際どんな評価を受けるかは分からんが、少なくとも時間かけて真面目に作られてるゲームの足元にも及ばないと思うので、今回はとりあえず参加できた事に意義があるみたいな感じでひとつ許しちゃもらえんだろうか。
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