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星とアイドルについての考察②

こんにちは!前回始まった「星」にまつわるアイドル楽曲考察の2回目です。


ジャンジャカジャカスカ(ナナランド)

ナナランドは、まねきケチャが所属するコレットプロモーションという事務所から、「Drop」という前身のユニットに新メンバーを加えた形で2017年に再デビューしました。


その名の通り「七色の魔法少女」というコンセプトを持っていますが、前身ユニットの楽曲やオタクに寄り添うコレットらしい楽曲など、バラエティー豊かなレパートリーが特徴です。


「ジャンジャカジャカスカ」は、2020年4月のコロナ禍の真っ最中にリリースされた、底抜けに明るいメロディーに少し寂しげのある歌詞が印象的な楽曲です。

MVもとてもにぎやかで、見るだけで気持ちが明るくなる気がしますよね。


歌詞の中にはこんなフレーズがあります。

せーのでその手を星にかざして叫ぶんだ
せーのでその手を繋いで愛を謳うんだ
せーのでその手を推しにかざして叫ぶんだ
せーのでその手を繋いで愛を謳うんだ

この曲では「星=推し」という構図が見て取れます。アイドルであれなんであれ、推しという存在は特別です。まるで砂漠を旅するキャラバンが北極星を頼りにするように、オタクにとっての生きる糧となるのが推し、ということを呈示しているように思います。


ナナランドの魅力は、その「特別感のなさ」ではないかと感じています。これは、所属事務所の他ユニットと比べてみるとわかります。まねきケチャのような圧倒的なビジュアルはない、かと言ってベンジャスのような圧倒的パフォーマンスができるわけでもありません。グループとしての歩みも、決して平坦なものではありませんでした。


そんな普通の女の子たち(非常に失礼)が、それでも、オタク一人ひとりに「愛」を持って接し、オタクの「星」であり続ける。そんなナナランドのカラーを打ち出している曲だと言えるでしょう。


そんなナナランド、このシングルをきっかけにスタートした新体制が既に1年以上継続されており、パフォーマンスのレベルはどんどん上がっています。これからも陰ながら応援しつづけたいとも思います。


ちなみに、「愛」属性の雪村花鈴ちゃんは圧倒的なビジュアルに加えて、SNS活動も熱心で、とても最高です。


ReStarlight(//ネコプラ//)

去年で一気に新規オタクを増やし、事務所フリークの出世頭となったネコプラ。ちなみに僕もそんなオタクの1人です。ちなみにグループ名の読み方は「ねこぷらぱられる」です。


激動の2020年を全力で駆け抜け、新体制から1年半でZepp Tokyoへのワンマンを果たした//ネコプラ//。そんな悲願のステージで満を持して発表された楽曲がこの「ReStarlight」です。

もう曲が//ネコプラ//そのものというか、完璧じゃないことを自覚しつつも、必死で前へと進み続ける彼女たちを表しているように感じられます。僕もこの時会場にいたのですが、迫力に圧倒されてその場で死にました。実はこのnoteは天国から送信されています。


この曲の落ちサビに次のような一節があります。

立ち上がれ
泣いてばかりいた劣等星
これからの僕は成功例
踏み込んだ足 力込めた
戻らないって想いのシルシ

メンバーチェンジを繰り返しながら、なかなかうまく行かなかった下積み時代を振り返るかのような内容です。ちなみに劣等星というものは実際に存在している星ではありませんが、調べてみると音楽や文学に時々見られるようですね。


この曲の中では、星を過去の自分を象徴する存在として捉えているように感じられます。過去の自分達を振り返った上で、その過去を受け止める。イントロで高宮さくらさんが言っているように、「未来」へと一歩を踏み出すための曲と言えるのでは無いでしょうか。


ちなみに、このパートを歌っているのは前体制からの所属メンバーである碧島ゆりなさん。彼女は精神的な問題で一度グループを離れながらも復帰を果たした苦労人で、まさに「劣等星」時代を知っている唯一のメンバーです。もはや、涙なしには聴くことができません。


そんな//ネコプラ//は現在、新メンバーを加えた9人体制で活動中、メンバーの個性も光る迫力あるパフォーマンスを見せてくれます。彼女たちの未来を、この目で見届けられたらと思います。


ちなみに新メンバーの本間みみさんは、アイドル初心者とは思えないパフォーマンスと、Twitterでの限界ツイートのギャップが激しい、とても魅力的なメンバーです。

以上です。また書きます。

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