読書感想文①「わさビーフ」したたかに笑う。業界3位以下の会社のための商品戦略
あなたはお菓子が好きですか?僕は好きです。
というベタベタな出だしから始まるのもたまには悪くないかもしれません。そんなお菓子って正直どこにでも売っているような商品はあまり「自分的大好きなお菓子ランキング」には意外と入ってこないかもしれません。やはりどこにでも売っているとは限らない商品の方がいいのかなと。
例えばカルビーのポテトチップス。これは置いていないコンビニやスーパーはないのでは?なんだったら小さな駄菓子屋さんにも売っていたりします。まあ、そもそも駄菓子屋さんが絶滅危惧種ですが・・・。僕の家の徒歩圏内にも小学生時代は5軒くらいはありましたが、現在は徒歩圏内に駄菓子屋さんはありません。
って駄菓子屋さんの話をしたかったのではなく、僕はポテチの話がしたかったんだった・・・。
一番好きなポテチは?と聞かれたら僕的には2強です。
ピザポテトとわさビーフ。
美味しいポテチって「ああ、旨いなあ」なんて感じで食べますが、この2強はちょっともう次元が違うんですよね。ポテチじゃなくて
ピザポテトとわさビーフは料理ですから。
うーん、上手いことを言ったようで、なんか微妙な気がしてきた・・・。
ポテチメーカーで一番有名なのはやはりカルビーだと思います。でも、僕はヤマヨシさんが好きなんですよね。ヤマヨシさんはわさビーフが有名で、正直それ以外はあまり知名度は・・・という感じですが、期間限定のポテチも結構美味しいんです。
ローストビーフ味とか、キャビア、フォアグラ、トリュフなんていう味もありました。
ちなみに、このキャビア味、フォアグラ味、トリュフ味の3つが発売される前に僕はヤマヨシさんのお客様相談室にメールをしたんです。
「是非、キャビア味、フォアグラ味、トリュフ味を出して下さい」と。だから、もしかしたら僕の声が反映されたのかな??なんて。特にフォアグラ味はめちゃくちゃ旨かった。あれがまだ売っていたら2強じゃなくて3強間違いないレベルだった。
って結構前置きながなくなりましたが、そんなわさビーフの会社のヤマヨシさんの事を書いた本が『「わさビーフ」したたかに笑う。業界3位以下の会社のための商品戦略』という本です。
これ、ヤマヨシさんをヨイショするような本ではなく、ヤマヨシさんを例にとって色々ビジネスのヒントが書かれている本です。
内容を詳しく書いてしまうとネタバレになってしまうので、ちょっとふわっとした感じの感想を書いていきます。
野球に例えるならばヤマヨシさんはレギュラーを狙っていないのです。代打の切り札のような存在になることを狙っているような感じです。
レギュラーの選手のように多く打席に立つわけではない。けれど、数少ない打席で結果を残してファンから愛される存在に。そんな存在を狙っているような印象を受けました。
「ホームランは打ちたい。けれど、レギュラーは取らなくてもいい。レギュラーは若手に譲って、自分は一打席に賭ける」・・・そんなベテラン打者のような感じです。
例えば、ポテチの世界でレギュラーを狙いたいのであれば、うすしお味やのりしお味を出すべきでしょう。そういうシンプルな味が好まれるからです。でも、ヤマヨシさんは他のメーカーが出さないような個性的なポテチを開発し続けています。
例えば「リッチバター味」・・・これは食べたことありますか?ヤマヨシさんくらいしか出していない味かと思います。
これもまたとびきり美味しいので是非食べてみて下さい。
レギュラーとしてホームランをたくさん打ったり、ヒットをたくさん打つような選手(会社)ではないかもしれませんが、代打ホームランはどんどんかっ飛ばしています。
実はハイレベルなポテチを多数輩出しています。
ちなみにヤマヨシさんでは新入社員など若手社員でも商品開発に携わったり重要なポジションで業務をする機会が結構多いそうです。
仕事でなかなか上手くいかない・・・
ヤマヨシってどうしてあんなに美味しいポテチばかり作れるの??
そんな事を考えている方にはオススメの本です。
「どうせ大手のように売れないのだから、万人受けする製品を作っても仕方がない」
これは諦めているような印象かもしれませんが、諦めているわけではありません。「万人受けはしなくても愛される製品を作ろう」そんな事を考えて商品開発に取り組んでいるのだと思いました。
読書感想文っぽくないかもしれませんが、以上です。