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キャリア≠仕事、だからこそキャリアブレイク

「仕事のモヤモヤに効く キャリアブレイクという選択肢」
なんともキャッチ―なタイトルに惹かれて、読んだこの本。
キャリア迷子な私には刺さりまくりでございました。

キャリアブレイクとは離職して、自分を見つめ直す時間をもつこと。
留学のための離職などはもちろん、出産や介護のための離職も含めるため、かなり広い意味です。
本書では社会情勢としての人事の変化から、キャリアブレイク経験者の声まで広い範囲を取り扱い、キャリアブレイクがもっと日本社会に浸透するようにというメッセージを発信しています。


そんなキャリアブレイクについての一冊。
特に私に刺さったのは、以下の一節でした。

「今までは離職や休職をキャリアのブランク、空白と呼ぶ人もいましたが、ライフキャリアと考えれば、人生に空白なんてない。」

法政大学の石山恒貴先生の言葉だそうです。

人生に空白なんてない、本当にそうです。

どんな過去も、今の私につながっていて、どんな時間も空白ではなかった。
そう思えるのは別に仕事を続けてきたからではありません。
仕事以外でだって、何かを学んだり悩んだり出会ったり、そして何もしていなかったり…でもその時々でちゃんと生きてきたから今がある、だから空白なんてない。

…なんて唐突に語っちゃう私でも、ひと昔前だったら「そうは言ってもブランクはブランクでしょ」とか思ってた気がします。
心から「人生に空白はない」という言葉に共感できるようになったのは、母になって自分の考え方が変わったからでした。

母になって、仕事は自分のごく一部になった。

私は母になったばかりの頃、混乱の毎日でした。
あまりに多くの役割に自分を見失っていたんだと思います。

母の自分、妻の自分、娘の自分、会社員の自分、ただの自分‥。

子どもが小さかった頃は、新しくできた母という役割の重さ、加えて他の役割の多さに翻弄され、振り回されてばかりの生活でした。
まさに会社、保育園、家、あとはちょっと公園だけの毎日(笑)

このままではいけないと、それぞれの役割に自分のどれだけの割合を割きたいのかを考えるようになり始めました。

その後副業でWebライターを始めたり、会社でも異動を希望してテレワークしやすい職場に移ったりと、少しずつ生活を変えていきました。
今では随分と自分の心地よい役割の割合になってきたと思います。

その中で会社員としての仕事の(気持ち的な)割合は随分と減ってきました。
これは他の役割を増やしたいという自分の目標が確認できたこと、目標が明確になったのでそこに向かって生活を変える努力ができたからだと思います。

私は出産後、母という役割が加わって強制的に「自分の役割の割合」や「その役割の中で私がやりたいこと」について考えるようになりました。
離職もまた、このような強制的な変化を起こす起爆剤なのかもしれません。

休職や退職は一時的に割合を変えるだけ‥?

キャリアブレイクはどんな形であれ仕事を再開することを前提にしています。
そうすると、キャリアブレイクは一時的に役割の割合を変えるだけということかもしれません。

会社員としての自分を0%にして、残りの自分をどう割り振るか?
割り振った先の新しい出会いが新しい仕事につながるかも?
そんなイメージもアリかもしれないと思いました。

「会社員を卒業してWebライターに転身!」なんていういきなり大きな変化をする必要はないのかもしれません。

だって私自身はいつもちゃんと繋がってて、空白ではないのですから。


こちらの本、企業の人事担当者や転職エージェントにキャリアブレイクについて率直に質問するなど、かなりかゆいところに手の届く一冊です。
そもそもキャリアって?という命題に挑みたい人、ブレイクする気がなくてもキャリアに悩んでいる人におすすめですよ!

Discord名:あきこ
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