レジカゴバッグと罪悪感
レジカゴバッグを買いました。
スーパーで一番もたもたする作業、
「カゴから袋に詰め替える」
から解放されるために。
できるだけパッと行ってパッと帰ったほうがいいこのご時世。
あのもたもた作業がなければもっとスーパーにいる時間は短縮できる。
時間帯によってはサッカー台渋滞も起こるし、何気にぷちイラッとが発令される。
スーパーのレジってだいたい
①商品を右の赤いカゴから取り出して
②真ん中でバーコードを読んで
③左の黄色いカゴに移す、をくり返して
④お金払って
⑤黄色いカゴをサッカー台に移動して
⑥カゴから袋に詰め替えて
⑦カゴを返却をする
流れですよね。
しかしですよ、レジカゴバッグを使えばこの、⑤と⑥の作業がなくなるわけです。なんなら⑦もしません。
③の黄色いカゴの所にレジカゴバッグを置き、これに直接入れてもらうからです。
すばらしい。
レジカゴバッグすばらしい。
お金払ったらすぐ帰れる。
そもそもサッカー台で袋詰めにもたもたする原因て、レジの店員さんの驚異的なカゴ詰め上手にあるんです。
めちゃくちゃ上手くないですかレジの方。
あんなに商品の形が色々あって、それぞれの強度もまちまちでテトリス難易度高いはずなのに、右から左へ移す間にキッチリきれいにカゴに収めてしまう能力。
あのカゴごと持って帰りたい。あのまま崩さずに持って帰りたい。
例えばパンとかポテトチップスとか、潰れないように一番上に乗せてくれるでしょ。
それは当然自分でカゴから袋に詰め替える時も、同じようにパンとかポテトチップスとかは最後に一番上に乗せたいわけです。
で、そうしようとすると、サッカー台のカゴの周りにまずパンとかポテトチップスが散らかります、レタスも玉子もちょっとカゴの外で待っててくれ、牛乳から詰めたいんやとガサゴソしてる間になんでこうなったんや、さっきまでの整った君達の姿はどこ行ったんや、おまけに袋1枚でいける思ったらいけへんのかーい。
とかまぁそんなわちゃわちゃが2日に1回の買い出しごとに起る。
しんどい。
キッチリきれいに収めてもらったカゴごと持って帰りたい。
カゴの底からひっくり返すような無駄なことからおさらばしたい。
さあ、今こそ。
ご唱和ください。
レジカゴバッグがあるじゃないか。
そうです、私はレジカゴバッグを買ったのです。
これからはもたつかず、わちゃわちゃせず、颯爽とスーパーを後にするのです。
さぁレジに並びましょう。
レジカゴバッグを渡しましょう。
するとどうでしょう。
罪悪感がめばえました。
つらい。
これにお願いしますと、レジカゴバッグを差し出すたびに湧いてくるモヤモヤ。
なんかすみませんという申し訳なさ。
③にレジカゴバッグを置いた所で何ら変わりないように見えますが、人によっては一瞬ムッとした感じが伝わるのです。
気のせい?考え過ぎ?
「カゴからカゴへ商品を移す」労働をしているのに、
「カゴから客の個人的な袋に詰め替える」にすり変わった労働。
なんでおまえの袋に入れなあかんねん、楽しやがって。
という心の声が聞こえる気がする。
レジの方の労働を搾取している気がする。
この気持ち、薄れてきたとはいえレジカゴバッグを使いだしてはや9ヶ月、消えることはございません。
ピッ、ピッ、と軽やかな音をたてきれいに収められていく商品たち。
私はそのままの、キレイな姿の君達を連れて帰りたいだけ。
レジカゴバッグの一石二鳥を利用して、ストレスなく颯爽とスーパーを後にしたいだけ。
どうかもっと周りでレジカゴバッグを使う人が増えて、私の罪悪感が薄まりますように。
レジカゴバッグの罪悪感からも解放されますように。
.
最後に見てください。
このレジカゴバッグに
こんなにたくさんの商品を
すっきり収めるプロの技
リスペクト
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