生きるとか死ぬとか父親とか第一話を見て、彼氏ができなかった高校時代を少し振り返ってしまった
今期のドラマが最高だ。
私自身に時間があるのも大きいかもしれないけど、一期に一作見ればいい方なのに、4つも見ている…
そして来週から推しが出ているドラマも始まるので、5つになってしまう…
大豆田とわ子と3人の夫についても書きたいけど...
今日は「生きるとか死ぬとか父親とか」について。
まだ1話を見るのを控えている方は読んでから見ていただけたら。
これを読んで見たいと思っていただけたら見逃し配信もあるし、2話からでも見てほしい。ほんとうに。
ラジオパーソナリティ、コラムニストのジェーン・スーさんのエッセイを原作にした吉田羊さん主演のドラマ。テレビ東京。
ジェーン・スーさん。雑誌でコラムを見かけたことがある。生活は踊る、というラジオがあることは知っていた。まだ拝聴したことはないが、好きな芸能人のブログで名前を見たこともあった。なんとなく、わたしが追いかけている人と関わっている人という認識があった。そういう人いませんか?なんとなく名前が目に入る人。
あと、私の好きな漫画「いつかティファニーで朝食を」の原作者のマキヒロチさんのコミックエッセイにも"未婚のプロ"として出ていたので気になる存在だった。
わたしにとってドラマは、相当な動機がないと見始められない、体力を消耗するものだと思っていて…映画と違ってハードルが高いんです。リアルタイムで第一話から見るのは結構なきっかけがあって。
それが、
主題歌高橋優。
プロデューサー佐久間宣之さん。
おお、これは面白そうだぞ、と思った。
中学生の時からファンの高橋優。今わたしがいちばん夢中で見ている「あちこちオードリー」のプロデューサーの佐久間さん。なにより、ラジオを愛する2人が、ラジオパーソナリティのドラマに携わるなんて。かなりワクワクしていた。
小旅行に行っていた関係で、5日遅れの今日、見た。
はじまりの10分で、心を掴まれてしまった。
もうね、嗚咽です。餃子を包みながら見てたから手が汚れていて顔が拭けなかった。
1人で生きていくことは楽しい。わたしも心の底から思う。
それでも、それを選ぶことは結構生きづらいことが多い。
親の催促、寂しさや、友人への劣等感。。。人肌恋しい夜は、潰されそうになるときがある。
(だからこそ、私自身も都会に住むことを選んだ節も、少なからず、ある。うん。)
そんなリスナーからのメール。
メールが映された、縦書きのテロップ。
この表現、すごい。鳥肌が立った。
田中みな実さん演じるアナウンサーのいい意味でリアルに無機質な声に、命が吹き込まれる感じがする。
ああ、ラジオ聴いてる時ってこんな感覚だ。
聴き慣れたパーソナリティの声の向こうに、自分と同じような悩みを抱えた人の温度を感じる。
ラジオが好きだ、と思う。
明るい切り口で語りかけるトッキーさん(吉田羊さん)。
ああ、この人はわかってくれている人だ、と思う。
頷いているリスナーの映像がまた泣かせる。私も、私も、と声に出したくなる。
そして高橋優。まいった。オープニングか、油断していた。
あれからもうどれほど時は流れただろう
それなりの日々を束ねて胸張っていても
いろんな人に出会うたび鏡のようさ
僕の何もかもがあなたを写している
ever since/高橋優
「それなりの日々を束ねて胸張っていても」のところ、
冒頭で、いまを生きづらく感じていた女性たちの顔が浮かぶ。
ああ、わかってくれている人がここにもいる…と思う。高橋優は、孤独を抱える人に本当に優しい。そういうところがラジオに似ていると思う。
1人の声をよく聴いて歌にしてくれる。
そういうところがずっとずっと好きだ。
だから私は寂しさと天秤にかけて、楽しさの方に傾いて過ごせているのかもしれない。
見ていて気になったというか、覚えがあるシーンがある。
営業成績で一位を納めた女性が表彰されているシーン。拍手で称えられていたのも束の間、その直後に同僚の女性の妊娠、産休が発表された。
同僚の女性には大きな花束が渡されていた。一位を納めた女性も、妊娠を祝っていた。
それを見てわたしは、高校生の頃の自分を思い出した。
わたしが高校生だった頃。
彼氏がいる子はmixiやTwitterのプロフィールに、since何月何日〜〇〇カップルみたいに書いて、記念日を記していた。
(わからない人はわからなくていいです、私にもよくわからない、自分で書いていてなんやねんそれって思う笑)
そして、その記念日を仲良い子はお祝いする(と言っても声をかける程度だけど)風潮があった。
まあ今考えると冷やかしみたいなものだったから、おめでとうと伝える方も別に悪い気はせず、楽しんでいた。ヒューヒューと囃し立てるような気持ちだった。
ただ、高校で3年間彼氏ができなかった私は、
その「おめでとう」をもらうことは、もちろんなかった。
そしてある日、
「私は彼氏を持つ人よりお祝いの回数が少ないんだな」と気づいた。
記念日おめでとうと言ってもらう経験がなかった私は、
「持つ者」と「持たざる者」の差をなんとなく感じたような気がした。
本当のところはそれが辛いわけじゃなかった。好きな人はいた。叶わなかったけど一生物の恋ができて幸せだったと誇れる。
それでも、その頃のわたしは「彼氏いたことないキャラ」で自虐をして周りを笑わせていた。
別にそれをダシにバカにするような友達はいなかった。彼氏がいるからいないかなんかじゃなく人間性で判断してくれる友人ばかりだったし、わたしが自分から言わなければそこまでキャラ付けされることはなかったと思う。
それでも、そのネタで笑われるたびに、「持たざる者」の刻印を押されたような気も、ほんの少しだけどしていた。
彼氏がいなくても、寂しさと楽しさを天秤にかけたら、楽しい方に傾いているよって。あの頃言えたらよかったな。記念日のおめでとうはもらえないなら、自分でがんばった記念日を作ったりしても、よかったな。
今はそう思えるけど、あの頃はそうじゃなかったってことも、わかる。
花束をもらえない人生だったとしても、自分で自分をたくさん褒めてあげよう。
と、書いたところで、高橋優くんのある曲が浮かんだので、今日の一曲!!
高橋優/非凡の花束
https://music.amazon.co.jp/albums/B07JBZS1M6?do=play&trackAsin=B07JDCGWYC&ref=dm_sh_9hWV5ETapKR19Rq0hBAYv7i8C
一番悲しかった日 辛くて泣いた日
倒れてしまった日 許せなかった日
身に覚えがある 出来事や気持ち
今日もどこかで誰かが泣いてる
祝ったらダメかな?何事もない今日
仕事嫌だったり 寝不足だったら
冗談言ったり 一緒に笑ったり
君に会わせてもらえる今日を
記念日じゃないけど 君に花束を
いい匂いするでしょ?いつもありがとう
なんでもない日が 特別に変わる
君の何もかも愛してる
ライブで、ラジオで、ブログで、生きた言葉をもらうこと。そうやって魂の交換をすることが、私が自分に花束を渡すことだな。と思う。
何事もない日を自分で記念日にできる人は強いな。
あ〜あと2話まで2日だ!楽しみだ!!!!