LISTEN
LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる
「聴くこと」の多くは、あなたがどう反応するかにかかっています。
その度合いによって、相手の考えをはっきりと表現として引き出いことができるし、そのプロセスの中で、あなた自身の考えも明確になります。ていねいに適切に聴けば、まわりにいる人や世界に対するあなたの理解は、がらりと変わります。
あなたの経験や存在を豊かにしてくれ、高めてくれることは、間違いありません。こうした知恵は深まり、意義深い人間関係が構築されていくのです。
聴くということをするかしないか、私たちは毎日、自分で決めることができます。「聴く」などたいしたことではないと思うかもしれませんが、どれだけしっかり聴くか、誰の話を聴くか、どのような状況で聴くかは、あなたの人生の進路を良くも悪くも決めてしまします。もっと広い意味では、集合体としての私たちの聴く力、もしくはその欠如は、政治的、社会的、文化的に大きな影響を及ぼします。
私たちはみんな、人生の中で注意を向けて聴いてきたものの集大成なのです。
母親の心地よい声、恋人のささやき、メンターの指導、上司の忠告、リーダーの激励、ライバルの挑発―こうしたものが、私たちを形づくります。
適当に聞き流したり、部分的にしか耳を傾けなかったり、もしくはまったく聞かなかったりすれば、世の中への理解は限定されてしまい、いちばんよい自分になれる可能性を狭めてしますでしょう。
「聞く力」を鍛える
聞く力は、モティベーション(M)、リソース(R)、そしてスキル(S)の三力が相互作用的に結合して働く総合的な力である。そして、その三力のひとつひとつが、それぞれけっして単純でない力である。モティベーションは、多様な要因が複雑に絡んで変化する力である。それを高め、維持することは容易ではない。また、リソースとしては、じつにさまざまな力が必要になることがわかった。そのどれもが、ただ一時的な努力では獲得できないものばかりである。そして、スキルは、時間をかけて訓練・練習することによってはじめて高めることのできる力である。
聞く力スキル向上のためのガイドライン
責任を持つ
決断する
興味を持てる面を見つける
話し手や話し方でなく、内容を優先する
評価を控える
熱くなり過ぎない
ポイントをつかむ
エネルギーを注ぐ
注意を散漫にさせるものと闘う
聞く心を鍛える
心を開いておく