「穀雨(こくう)」からの…。
「さくらあめ(桜雨)」「こくう(穀雨)」や「かんう(甘雨)」
もっといろいろ あるんやな 愛でる眼差し 豊かな心
呟歌 [自由律短歌]
二十四節気のひとつの「穀雨(こくう)」は4月20日ごろらしいと知った。
歳時記には詳しくないけど、この時期に降る春の雨に情緒のある呼び方や種類があることを知って驚いたの。
全部は知らないものの、いくつかを備忘録として記しておきます。
■ 影の立役者を育てる恵みの雨
まずは、春の雨が多くの穀物を潤すということから名付けられた「穀雨(こくう)」
種まきの頃には、田畑はこの雨に潤されて、新芽たちは恵みの雨で成長していくからそう呼ぶらしい。
また、穀物が育つための雨を「瑞雨(ずいう)」といい、草木をやさしく潤す雨のことを「甘雨(かんう)」というんだって。
この他に、春に纏わる「雨」でね。
「桜雨(さくらあめ)」
桜が咲くころに降る雨のこと。
雨で桜が散る風情と相まって、その様子が絵が浮かぶよう。
さらに「春霖(しゅんりん)」
春の中ごろから終わりにかけて降る長雨のことをこう呼ぶとのこと。長雨のことを霖(りん)と言うのも知らなかった。ほぼ梅雨まえの感じかな。
「菜種梅雨(なたねづゆ)」はメジャーよね。
菜の花が咲くころに降る長雨だから。
さまざまな花や草木の、開花を催すから「催花雨(さいかう)」とも呼ばれるそうです。
さらには、「百穀春雨(ひゃっこくはるさめ)」春雨の前に「百穀」がつくのは、穀雨の由来となって春の恵みの雨のことなんですと。
「春時雨(はるしぐれ)」
時雨は通り雨のようなものを指し、桜が咲いている季節に降る時雨は、「花時雨(はなしぐれ)」といって区別するってのも風情かな。
「春驟雨(はるしゅうう)」
「驟雨」は、急に振り出すにわか雨のことなんだけど、「にわか雨」と違うところが素敵なんやろな。
こんなにもたくさんの「雨」の表現があったことはもちろん、それぞれの名付け方に風情を感じることや「情景が目に浮かぶ」ような表現が、なんか知らんけどいいなって、心が動かされた。
田植えの時期や、稲穂が育っていくときの「あの匂い」は、「実りの香り」なんですよね。それは雨がないと多分香ってこないんだろな。
都会の人にはピンとこないかもしれないけど、あの懐かしい「匂い」は、春から夏の雨がもたらしてくれたんだということも忘れないようにしようと思った。
降雨量とか、ウェザーリポートも言いけれど、単なる気候や天気の「雨」とスコッチ違う感じと、そんなことを忘れないようにしようと思った。ケロよw