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朗読台本『世界時計』 #フリー台本

詩です。
一人用・朗読台本『世界時計』


卒塔婆しおです。


チクタク、チクタク、チクッ(痛!!)


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『世界時計』


皮肉な天気に惑わされ
時計の針は狂い出す

可笑しいぞ
予想では上手くいくはずだったのだが
どうやら今日も大凶だ

明日(あす)を信じられずに、つらら
何度も繰り返して、つらら

誰か命の灯火(ともしび)を
一息に吹き消してくれないか
暗雲(あんうん)が渡り鳥を喰らう前に
いっそ楽にしてくれないか

そう願っていた矢先に
空の隙間より零(こぼ)れ落ちた
一粒(ひとつぶ)の黄金の繭(まゆ)が
灰の被(かぶ)った天使を運んできた

天使は僕の瞳に飛び込むと
この世のはじまりとおわりを見せた

多彩に眩(くら)みゆく世界
燦々(さんさん)、溶けゆくみたい

届かないから、悲しいのだ
永遠でないから、美しいのだ

錆(さ)びた肢体(したい)に油を差して
老イルの静寂(しじま)に、お眠りよ


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タグ.


#卒塔婆しお  #台本 #朗読 #詩 #一人用 #セリフ 

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