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【書評】書く仕事がしたい(佐藤友美)

こんにちは。ライターの吉岡寛奈です。
今日から毎週月曜日に、書評を書くことにしました。(曜日は変動する可能性がありますが、いったん月曜日でスタートします。)
私の書評の方針として、
・この本がどういった本なのか?
・どこがお気に入りか?
・こんな人に読んでほしい!
ということをお伝えできれば良いかなと思います。

また、基本的には内容について深く立ち入って書くことはしません。あまり深く書きますと、まだ読んでいない人の楽しみを奪ってしまうと考えたからです。

前置きが長くなってしまいましたが、今回のご紹介する本は
『書く仕事がしたい』佐藤友美(CCCメディアハウス)
です。


この本どんな本?

初めての書評は、この本と決めていました。
私の人生のターニングポイントとなった本です。
まず、私が語る前に著者からの最初の言葉をご紹介します。

 この本は、文章術の本ではありません。
 この本を読めば、みるみる文章力がついたりもしません。
 もしもあなたがすでに物書きとして活躍し、この先はひたすら文章力を磨くだけと思っているのであれば、この本はおすすめしません。
 けれども、これから書く仕事がしたいと考えたり、長く物書きとして生計を立てていきたいと思うならば、お役に立てる部分があると思います。

『書く仕事がしたい』p.3

この本は、物書きを志した人、物書きとして生きていきたい人に向けられた、佐藤さんからのお手紙のような本です。
「書く仕事」についてご自身がライターである佐藤さんの経験や、周囲のライターさんの声など、赤裸々に書かれています。本当に赤裸々です。仕事の単価やライターが普段どんな生活を送っているか、取材で気をつけていることからライターに必要なマインドまで、出し惜しみなく詰まっています。

ちなみに、この本の中で触れられる「書く仕事」というのは、ライター
がメインです。
そのほか作家、コラムニスト、エッセイスト、ジャーナリストについても触れることはありますが、基本的にはライターのことが根掘り葉掘り書かれています。
小説家、脚本家については対象外となりますので、そういった職業をしりたい方には適さない本かもしれません。
また、ライターと仕事をともにする編集者についても書かれています。

お気に入りPoint

まず、読み物として楽しいです。目の前で本当にお話ししているみたいでした。(文章が砕けている、という意味ではけしてありません)
そう感じるのは、おそらく、文体が読みやすいからでしょう。
全部で332ページあります。しかし、非常に読みやすく、さくさくと読めました。
さすがライターさん、文章のプロだなと感じます。

そして、ひたすらに優しいです。温かいです。
ライターの仲間を育てたい、守りたい。
ライターが長く幸せに、ライターであれるように。
そういったメッセージが、明記されずとも随所に表れています。

こんな人に読んでほしい!

著者が想定している通り、ライター志望の方や、ライターを始めたての方にもちろん読んでもらいたいのですが、noteを書いている皆さんにもぜひ読んでいただきたいなと思いました。
noteを書いている皆さんは、きっと文章が好きで書いている方々だと思います。『書く仕事がしたい』を読んで、私は自分がどれだけ文章が好きだったか思い出しました。
読むのも楽しいですけど、書くのって本当に楽しいですよね。
そして、書く仕事をやってみたかったけれど諦めた方にも是非読んでいただきたいです。読んで、何か心に来るものがあれば、その情熱をぜひ何か形に残してみてほしいなと思いました。

まとめ

佐藤友美さんの『書く仕事がしたい』でした。
私は本当にこの本で人生変わりました。いや、変えている途中です。
書くことが好きなそこのあなた、ぜひ読んでみてくださいね。

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