【看護学生向け】勉強することが多すぎて困っているあなたへ(少しだけ心不全を絡めながら)

勉強にも優先順位が必要!?

看護学生は、とにかく授業が多い。
しかもほとんどが必修科目。本当に忙しいですよね。
〇〇概論、〇〇演習、解剖生理や病態生理・・・大事そうな科目が多くて、全然手が回らないけど勉強しろと言われ続けて、もう何からしたらいいかわからない。友達とも遊びたいし、お酒だって飲みに行きたいし、でも、レポートに課題に講義の準備に・・・まあいいか!!出かけちゃおう!!

これではテスト前に泣きを見ます。私もテスト前は頭パンクでした。

学生だって、勉強にバイトに遊びに忙しい。
時間は限られています。願えば一日が25時間になるものではありません。
ということは、優先順位を考えながら勉強していくことが必要なわけです。

そんな難しいものではありません。その知識は、今後実際に使うのか、テストに合格する為だけの知識なのか、ただの暗記かしっかり考えなければならない科目なのか、それを考えるだけです。
個人的な優先順位と、どう考えながら効率よく勉強していくかを示すので、何か参考になれば。

〇〇概論系


勉強の優先度としてはそこまで高く無いかなと思います。

これ系の科目は、正直暗記でしかありません。
〇〇の考え方、〇〇理論、なんてものに根拠も何もありませんからね。
 (〇〇理論なんて、先に言っちゃったもん勝ちな面もあるし・・・)
ただ、隅から隅まで暗記するのは大っ変効率が悪い。

先輩(=過去問)に頼りましょう。
あなたに先輩とのつながりが無ければ、それがある友人伝いに過去問を確保することがテスト前の大きな対策です。テスト前は人脈が勝負です。
先生方は日々忙しいです。特に大学の教授ともなると、講義に加えて自身の研究や執筆活動などもあり、時間が足りない。となると、毎年まっさらな用紙に1からテスト問題を作ることは難しいでしょう。(個人的見解)
あと、臨床で使わないです。今概論のテスト受けても合格できる自信はありません。
 →概論系の優先度は低い。過去問(=人脈)でテストさえ乗り越えられればいい。


〇〇演習系


優先度は「中」くらい。少し考える時間をかけたい。
実技系では、「なぜ?」を繋げることが必要です。
  
(よく聞かれるよね、「根拠は???」って 泣)

例えば、グリセリン浣腸処置の演習において、
  「左側臥位で~~」
  「〇℃くらいに微温湯であたためてから~~」
というポイントがあります。
これ、理由を知っていないとただの暗記科目になります。
  「あれ?右向きだっけ?左向きだっけ?ん~どっちだっけな、忘れた!とりあえず右かな!!」
なんて言っていると、教員から白けた目で見られるでしょう。
もしこの時、体の向きの理由を考えることができていたら?
勘ではなく、「確かこういう理由があったから・・・そうか、こっち向きだ!」という結論に至ることができます。当てずっぽうの2択ではなく、自信をもった2択を取れるのです。
 →演習系では少し時間をかけて「なぜ?」まで掘り下げておく。優先度「中」です。

 ※浣腸の温度の小話
ネットや教科書には「実施前に薬液を〇℃に温め」とありますが、あれってハッキリとした根拠は無いです。40℃程度に温めた薬液を動物の腸に入れたところ、室温(20~30℃)程度の薬液よりも軽度の刺激があったようです。つまり、無理に温めるよりも、「冷たくない」程度でいいんです。
あと、温度計を使わずに適温に調整できる人は割と少ない。そんなに自分の感覚を信じない方がいいらしいよ。
かといって、こんな小言で教員に反論すると後が面倒なので、「実際は違うかもだぞ~」と心の中でニヤニヤ笑うにとどめましょう。


解剖生理系・病態生理系


この言葉を聞くだけでアレルギーが出そうですが、毎日少しずつでも、5分でも時間を作って勉強していただきたい科目です。
暗記だけでしのぐのは難しいし、暗記だけだと非常に苦痛に感じる、そして臨床の場で絶対に使う科目だからです。
時間を作って具体的に何をするか、、
「なぜ?」を掘り下げるだけでなく、知識の横のつながりを作る。

例えばRAA系。もうこれだけでも蕁麻疹出るかもしれませんが、まあ聞いてくださいな。

超簡単にまとめると、
動脈硬化を始めとした腎血流低下

「あれ?血圧下がってない!?」とセンサーが反応

腎臓内の一部からレニンが出される

アンジオテンシノーゲンがレニンによってアンジオテンシンとなる流れをたどり・・・ (もう少し、頑張れ!)

☆腎臓での水やナトリウムをどんどん吸収させる
☆血管をギュッと縮め、血圧を上げる

というようなものでしたね。
これだけを覚えろというと、カタカナが多く、体の中の一部の働きだけであまり面白味がありません。
これを、少し掘り下げるのです。
例えば、「腎血流低下」。
  「なんで腎臓に血がいかなくなるんだろう?」
と考えた時、
血のめぐりが悪くなる代表的な状態、思い浮かびますか?めぐりが悪くなって、呼吸がしにくくなったり浮腫んだり、血色が悪くなったり・・・。
そう、心不全です。
心臓が悪ければ、腎臓が血圧低下の緊急事態を察知してレニンを出す・・・
  「でも、心不全でむくんでいるのに、さらに水をどんどん吸収させちゃうの!?もっとむくむじゃん?体何やってんの!?」
そうなんです、そういう負のスパイラルが起こることがあるんです。
この負のスパイラルは臨床でも大事な考え方となります。(実際心不全はもっと深い話になります。)

少し話が逸れましたが、このように、解剖生理や病態生理は密接な関係があります。
それぞれの働きや仕組みを単品で覚えても何にも楽しくありません。
しかし、何か別のつながりを見つけてしまうと、一つの仕組みとしてかなり覚えやすくなる、理解しやすくなります。
  RAA系がいつ働くのか忘れた時 → 「そういえば、心不全と関係があったな、心不全と言えば血圧低下だ!」
  RAA系が何をするのか忘れた時 → 「血圧低下の時に働くんだったな、じゃあ血圧を上げればいいから・・・水を増やして血管締めればいいのか!」
こんな感じでね。

そして、それは臨床の場でも自分の生活の場でも、一生使える知識になることは間違いないでしょう。
 →これらの科目は横のつながりを掴むためにも、少しずつやっていった方があなたの為になります。日々の優先度は「高」です。


勉強が多すぎてわからないあなたの何かの助けになれば。
ではまた。質問もいつでもどうぞ。


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