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問いには種類がある!?人の話を引き出してみよう_探究学習塾ナミカゼ#2

日付(所要時間):2024年6月4日(計90分)
場所:気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ
学年(人数):1〜3学年有志(計15名)
概要:探究学習塾ナミカゼ2024 第2回目
コーディネーター:加藤・成宮・渡邊・三浦・永峰

第2回のナミカゼのテーマは「人の話を聞いて問いをだそう」!

探究活動を進めるにあたって、とても大切な「問い」。
問いを立ててみる練習として、まずは目の前の人の話を聞いて質問をしてみることから始めてみよう!…ということで、今回はコーディネーターとの対話にチャレンジしてもらいました!

「問い」のレクチャー


まず最初に、コーディネーターの成宮(愛称:なるさん)より、問いのレクチャーがありました。

問いには種類がある!!


問いに役立つ考え方について(今回は3つ!)、シェアがありました。

■好奇心や純粋に分からないことを深めていく問い「素朴思考」
 例)なぜ気仙沼の人口は減っているのか
■批判的なちょっとひねくれた問い「天邪鬼(あまのじゃく)思考」
 例)人口って減ると困るものなの?
■そもそもの本質を見つけていく考え方「哲学的思考」
 例)人が土地に「住むこと」にはどんな意味があるのか

デモンストレーションとして、コーディネーター1名がこれまでの人生史を語り、それに対して1名が問いを投げかけながら、対話を行ってみます。

話し手:たくま 聞き手:なる

加藤(愛称:たくま):大学時代は、年に1度は中国の農村部に行ってました。ハンセン病患者への支援を行うボランティアサークルに所属していて、その活動に随分とのめり込んでいました。東日本震災が起きた2011年は就職の年で…。新卒で東京のベンチャー企業に入社予定だったんですが、内定を蹴ってすぐさま東北のボランティアに入りました。それで入ったのが旧唐桑町でしたね。「移住者」という概念もまだあまり浸透していなかった頃でした。ここで活動を始め、気が付けばもう13年の時が経ちました。

話の中で出てきたキーワードを拾いながら、様々な問いが投げかけられていきました。

・大学時代、なぜボランティアサークルに入ろうと思ったのか?
・お金を稼ぐとかではなく、なぜ社会貢献をしようと思ったのか?
・震災が起きた時にどうして「自分が行かなきゃいけない」と感じたのか?
・その使命感はどこから来ているのか?
・海外ボランティアをしていたなら、海外に行こうとは思わなかったのか?
・挫折した時に、そのまま落ちぶれずに持ち直せたのはなぜ?

沢山の問いを重ねていくと、話し手の思考の深層にある「価値観」に触れるような回答もちらほら出てきました。新たな話もどんどん展開されていきます。人の話を引き出す上でも「問い」ってとっても大事ですね。

いざ実践!


次はナミカゼ生たちも対話に加わってもらい、実際にコーディネーターたちに向けて「問い」を投げかけてもらいました。題材となるのは、コーディネーター5名のこれまでの人生史です。

海外バックパッカーに挑戦した時の話
気仙沼で起業した話
離島暮らしをしていた話


今回のナミカゼ生たちのチェックアウトをご紹介します(一部)

  • 質問を考えながら話を聞くのが思っていたよりも難しかった。他の人が質問しているのを聞いて、自分では思いつかないような質問をしている人もいたのが面白かった。

  • コーディネーターの方と知り合ってから割と長いのに、知らなかったことがたくさんあった。ずっと気になっていたので、お話が聞けて楽しかった。これからは気になったらすぐに質問してみようと思う。

  • 人それぞれの人生があって挫折と成功があって、そこから得た経験で今の人生を楽しんでいていいなと思った。やりたいことって今すぐはできなくてもずっと思い続けることでできるし、そこからまた違うやりたいことにも繋がることに気が付けた。

また今回は、最後にナミカゼ生から、最近の(探究活動に関する)自分のアクションを共有をしてもらう時間を設けました。

今回は2名が手を挙げて近況のシェアをしてくれました。
  • 「早稲谷鹿踊(わせや-ししおどり)」(※早稲谷地区に伝わる民俗芸能)をテーマに探究活動をしています。今までの自分の活動をまとめたHPをつくろうと動いているところです。今までの僕の活動で、もし良い写真を持っている人がいれば送ってください!

  • 地元企業と一緒に、規格外の農作物を使ったペットフードを開発しました。先日、出来上がった商品を福島のマルシェで販売してきたのですが、それがとても好評で、なんと正式に商品化する事が決まりました!


それぞれのチャレンジも好調な様子でした。
高校生同士で各々のチャレンジも共有しつつ、引き続き、互いを応援し合える関係性を築いていけたらと思います!

(文・気仙沼学びの産官学コンソーシアム 永峰苑佳)


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