kiyoko

娘、息子と三人暮らし。 平凡な、日々のことを書いています。

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最近の記事

音楽が聴けなくなってくると、あ、鬱っぽくなってるな今、と気づく。 普段好きな曲も、アーティストも、受け付けなくなってしまう。 特に歌詞のある歌はBGMとして流すこともできない。 そんな時でも例外があって、ジャズだけは不思議と聴くことができる。 2010年の冬、姉のお腹の中に、今は思春期真っ只中の13歳になる姪っ子がいた頃。ハービー・ハンコックのライブ”イマジン・プロジェクト”を聴きにいったことがある。 そのライブではこれまでにない、不思議な感覚をもった。聴いているときは、

    • 須王フローラさん「花とお金」

      うつで心も身体もまだまだ不調だった時期、直感の「沖縄に行け、しかもできるだけ手つかずの自然があるところに」という強い感覚に動かされ、6歳娘と5歳息子を連れて、ボロボロの状態で沖縄の国頭村に3泊した。 ひとつも観光せず、子ども達が危険な目にあわないよう常に心は配りながら、ただただ海につかり、浜辺に寝そべり、空を眺めて3日過ごした。 地元に帰ってきて、沖縄の圧倒的な自然の力に包まれたことで、”何をしても楽しくない””心が動かない”状態を、いつの間にか脱していたことに驚いたのだっ

      • 癒しの過程

        ちょうど一か月ほど前に、思い立ってはじめたnote。 そもそも、人に読んでもらうために書いたものでなはなかった。 うつ病という病を発症した原因を分析し、これからの生き方を整理するため。それと、遠い未来に大人になる子ども達に何かを残したい、と思って始めたものだった。 今もそれは変わっていなくて、私が書くものは全部、基本的には誰かに向けて書いているメッセージではなくて、ただ自分という人間のために書いている。 内容は本当に個人的なもので、技がなくて面白くもしようがなくて、ただ

        • 終わった縁は手放す

          独身で子どもがいなかった20代の頃、今では多少マシになった(はず)ものの、ほんとうに自分本位な人づきあいしか出来なかった。人を大切にし、大切にされることがどういうことなのか、わからなかったこともあるかもしれない。 それは、異性との関係の築き方にも如実に表れていた。好意を寄せてくれた人に対してひどい言葉を浴びせたこともあれば、同性愛者であることを私にだけひっそり打ち明けてくれた男友達に、自分(女)は対象にならないと知っていてわざわざ告白したこともある・・今考えると顔から火が出る

          11月

          雨が多くなり、落ち葉が道を覆う11月。来週の天気予報には雪マークまでついています。もう冬将軍の到来も目前に。 夏は市民プールに公園に、天気の悪いときは図書館、たまに動物園や水族館と色んな選択肢があって、たいていはパンやお菓子に好きな飲み物を水筒に入れて公園に行けば、たのしい休日になるのですが・・はて冬はどうしていたっけ? 昨年までは車があったので(生活コスト削減と、単純に雪道の運転が嫌で処分してしまった)、泳ぐの大好きな息子に私と娘もまきこまれ、冬でも毎週市民プールに通って

          帰りたい

          家に帰りたいわけじゃない。 子ども達と住んでいる今の家は、最近やっと自分の家(という感覚)になったけど、 そもそも私には実家というか、帰る家はない。 父は何度かここで書いたように、事実上は絶縁していて、何処にいるか知らない。 母は再婚して、幸いにも比較的、心穏やかな日々を送っている。 姉や妹は大好きだけれど、それぞれに家庭がある。何かあった時に、駆け込める家は私にはない。 ないものを恨めしく思ったり、惨めに感じたりはしないように普段はしている。 けど、どうしようもなく泣け

          帰りたい

          秋晴れの土曜日

          すっかり秋になりました。 プライドが高くてウンチクを語るのは大好きだけど、まったく仕事をしなくて皆に嫌がられている上司とか、 そもそも人としては多分相性が悪いよなあ…とお互い思ってて、だけど何とか上手くやってかなきゃいけないポジションに組み込まれている状況とか、 勤務中に胃がん検査でバリウム飲んだら、午後からお腹がゴロゴロピーで苦悶する私の姿を、隣の席の同僚がやたらいい顔で爆笑していたことやら、 メガネも壊れるしまあ色々ある一週間、そして会社勤めの日々ですが、何とか今週を終

          秋晴れの土曜日

          なんでよ

          っていう一週間のはじまり。ずっこけました。 今週はそろそろフルで働いてみよう、と思っていたのですが… 出勤早々、トイレに入ろうとしたら掃除のおばさんとぶつかりそうになり、それを避けて壁に激突し、メガネのフレームがパックリ! うっそーん こんな時に限ってコンタクトレンズは切らしてるし、そもそもメガネこれ一つしか持ってないし…5年も毎日酷使されてきたから、フレームも弱っていたのだろうか…。 裸眼では仕事にならないので、一緒に組んでいる同僚に詫び(ほんとに申し訳なかった)、上司

          なんでよ

          人それぞれ

          明日から、また一週間が始まりますね。 貴重な日曜の夜のはずが、息子に爆ギレして幕を閉じてしまいました・・。 理由は、今シーズンそろそろ出番の灯油ストーブの中に、あろうことか小さい玩具をイタズラで投げ込んだのです。。 しかも、やっちゃいけないとわかってはいるらしく、 「4歳頃に、おもちゃいれちゃったんだよね」 (息子はいま5歳) とわけのわからない、謎の自白をしてきたのでした。 「4歳頃じゃないでしょ。これ、最近だよね。」 「火事起こして死ぬ気か?!(激怒)」「あのねえ、や

          人それぞれ

          人生の曲がり角

          読書好きな人には、誰しも自分にとって"殿堂入り"とも言える、お気に入りの1冊があるのではないでしょうか。 私にとってのそれ、子どもの頃に大好きだった本で、今でも大事な友達が「赤毛のアン」シリーズです。 なんといっても、出てくる料理がめちゃくちゃ美味しそうなのです。木苺のパイ、マリラの有名なすももの砂糖漬け、冬りんご… 同じくアン好きだった妹とは、大人になってからも「あの、アンが教師になった時の、ジェーン達と行ったピクニックで出てきた指型クッキーがさあ」 「詩的じゃないけど、

          人生の曲がり角

          父について

          心の中に父が思い浮かぶとき、彼はたいてい険しい顔をしていた。 表情をズームしながら焦点を合わせると、いつも怒りが含まれていた。 最近、そこには怒りだけでなく、どうしようもない陰鬱さと、哀しさがあることに気づいた。 父の中にいる、ついに満たされなかった、かつての傷ついた少年の姿を。 なんて気の毒な子供時代を過ごした人だったんだろう。 正直なところ、父がどういう幼年時代を過ごしたか、あまり知らない。 彼は、自分が大人になってからの事は、酔って饒舌に話すこともあったが、子供だっ

          父について

          しんどかったあの頃

          今年で41歳になるのですが、今まで一番しんどかった時期はいつかと自問自答するに、やはり思春期だなと思います。 個人差はもちろんあると思うのですが、思春期ってなんなんでしょう。 やたら自分の事が嫌になって、しじゅう鏡を見ては「はあ…」と落ち込んだり、やたらポテトチップスを食い散らかしてはニキビを量産したり、「人の目なんて気にしない」と虚勢を張っては、実はすごく人目を気にしていたり。彼氏ほしいなあと言いながら、はっ?五分刈りですか?というほど、髪の毛をジャキジャキのベリーショー

          しんどかったあの頃

          復職して3週間目。 思ったよりもなんとかなっているのですが、筋力が落ちているのか、やっぱり身体に疲れはだいぶ溜まってきています。復職早々また倒れないように、今日は一日年休をもらい、身体のメンテナンスをしてきました。 以前から呼吸が浅いのが気になっていて、近所でぐうぜん看板を見つけたオステオパシー整体院に行ってみました。けっこう長い間(もう一年くらい?)肺にしっかり息が入らない感じがあったのですが、施術を受けて、しっかり深呼吸できるようになりました。 身体に何か所か流れが止

          大好きな作家さん

          この数年、特にうつ病と診断されて以降の読書にいそしんだ数ヶ月、本をチョイスする上で、かなりの部分ガイドとなってくれたのが、吉本ばななさんの著作とメルマガだった。 私がこの病から脱出できたのも、吉本ばななさんのおかげだと言っても、決して言い過ぎではないと思うほど。いつか直接、ご本人にお手紙を書いて感謝を伝えたいと思い、ここ(note)ではあえて触れずにいた。 吉本ばななさんの透徹した時代を見抜く目は、尋常ではないと思う。そして、その目を通して、どうしたらよりよく豊かに生きら

          大好きな作家さん

          ダンプ松本さんに思いを馳せる夜

          厄介な出来事は存在しない、自分がその事について思考するからそれは存在する、嫌な思考が浮かんできたらそれを捨てればよい。 そういう思考のトレーニングというか、やり方で幸せに生きていけるなら、それはその人に合っているのだし、そういう人も沢山いるのだろう。 辛いことがあっても、苦しみに飲み込まれてもがき続ける年数があったとしても、 私はそのど真ん中を突っ切って行きていきたい。 苦しみをしっかり味わって、咀嚼して、「生きる」ことの新しい喜びを、一つ一つ見つけたいからだ。 それが私の

          ダンプ松本さんに思いを馳せる夜

          平和

          雪虫舞う季節。 夕焼けの薄紅色に染まった雲を、公園のベンチからぼーと眺めていると、平日のドタバタがぜーんぶバカバカしくなってくるから、不思議。 線香花火みたいな、ささやかな雪虫の舞。元気にバドミントンや鬼ごっこをする、たぶん中学生たち。(夕方だから、ちょっと年齢層が上がっているのだな。) ダンプ松本さんの、父親に対する胸の内を語った記事を見て、少し泣いてしまった。 許せないって、すごくわかると思うからだ。 同時に、許せないという気持ちが、どれだけ自分を見えないところで蝕み