20/偶然を利用した作品づくり
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【記事のポイント】「ダダイスム」は知的な冒険でしたが、それ故に次から次へと作品を生み出すことは不可能でした。続いて起こったシュルレアリスムは、無意識と偶然の利用によって『不思議な世界』を量産しました。
第2章/9. シュルレアリスムとV3
ダダイスムの戦いは、いわば無手勝流でした。
彼らは、やんちゃな思い付きと神経質な知性によって、斬新な作品を生み出そうとしたのです。
それは、魔法のような発明を夢見たお祭り騒ぎでした。
その自由への憧れと敗れ去るもののペーソスが、多くの知識人を引きつけたのかも知れません。
実際、ダダイスムの戦いは、残念ながら負けいくさでした。
次から次へと「予想もつかない作品」が無尽蔵に生み出せるはずもありません。
絶えず新鮮な作品を発表し続けるためには、もっと理論的なワークフローが必要でした。
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